大豆の除草作業について。大豆の株元に生えている雑草がまだ小さいうちに土をかぶせてしまえば、雑草は生育することができなくなります。大豆の株元に土を寄せてくれる便利な機械があるので、そのような機械を使えば、広い大豆畑でも一人で雑草を抑えることができるでしょう。
7月22日撮影。7月3日に種まきした大豆。種まき後20日ですっかり大豆が雑草に覆われてしまいました。これだけ雑草の背丈が伸びてしまったら、土をかぶせて抑えることはできません。しかたがないから、四つん這いになって、手で大豆の株元の雑草を取り除きました。
除草後。
除草作業は、「適期」に行うことが大事だと思います。作業を始めるのが遅れると、手間が何倍にも増大します。
____________________________________
先日、農場の近所で大豆栽培の勉強会が行われました。そのまとめです。
種まき
種まきの時期は6月下旬から7月上旬。毎年、自家採種されている在来の品種は、年々、同じ時期に種を播くと、樹ばかりが元気に育って実があまり成らなくなってしまう傾向があるようです(これを「樹ボケ」といいます)。よって、在来の品種を栽培する場合は、年々、種を播く時期を遅らせてやると、樹ボケを防ぐことができるようです(樹ボケは、種を播く時期が早すぎると発生する傾向があるよううです)。
除草
種まき後、20日ほど経った頃が除草しやすいようです。発芽してそれなりの大きさに育っている大豆の株元に土を寄せて、雑草の上に土をかぶせます。それから10日後くらいにもう1度同じように土寄せすれば、雑草を抑えられます。
害虫
大豆の主な害虫は、ハスモヨトウやカメムシなど。それらの天敵であるアマガエルやクモが大豆畑に棲んでいれば、虫害を抑えることができます。農薬を散布すると害虫だけでなく天敵にも被害が及ぶので、農薬を使用しないほうがよいでしょう。
大豆の土壌改良効果
大豆は生育中に、空気中のチッソを捕まえて土に固定してくれます。よって、大豆を栽培した後は、その畑には、作物が生育してゆくのに必要なチッソが含まれ、後作の作物の生育を助けます。
ただ、作物が生育してゆくにはチッソ以外の他の栄養素も必要です。麦のようなあまり肥料を必要としない作物は大豆の後作にとても良く育ちますが、キャベツのような肥料をたくさん必要な作物を育てる場合は、大豆が固定してくれたチッソのみで生育できるかどうかはわかりません。
大豆がチッソ固定能力を発揮させるためには、種を狭い所にたくさん播いて密植させてぎゅうぎゅうに生育させるよりも、間隔を空けて種を播き1株1株をがっしりと健全に育てると良いようです。
収穫された大豆も栄養をたくさん含んでいるので、良い肥料の材料になります。商品にならないようなクズ大豆があれば、それらを捨ててしまわず、肥料作りに利用すると良いようです。
勉強会で紹介された品種
サトノホホエミ、サトウイラズ、シオヤ在来、アオヤマ在来,エンレイ など
7月16日撮影。7月3日に播種して発芽した大豆。今年、近所の農家の方よりゆずっていただいた種を播きました。品種は「八郷在来」。
大豆は収穫後、長期保存ができます。大豆をちゃんと収穫できれば、収穫できる生野菜の種類が少なくなる季節に、代わりに貯蔵しておいた大豆を野菜セットに加えてセットの種類数を確保することができるようになります。大豆の料理方法もそんなに難しくないので、貴重な商品となるでしょう。
ただ、商品として大豆を出荷する直前には、豆を一粒一粒点検して、クズ豆があれば取り除くという、おそろしく手間な作業が必要です。この作業をさっさとすます方法があれば、教えていただきたいです。