令和5年5月1日の野菜セット・今春のホウレンソウ栽培を振り返る
5月1日の野菜セット(2000円セット)の内容です。
じゃがいも、ヤマイモ、カブ、大根、サヤエンドウ、玉ねぎの葉、玉レタス、ケール、ホウレンソウ、みぶ菜
今後の野菜セットの内容・・・ネギ、ヤマイモ、ジャガイモの出荷は休止へ。ホウレンソウなどの葉物野菜やレタス類やカブなどを出荷。サヤエンドウの出荷を開始。大根も出荷へ。
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ホウレンソウは人気の高い野菜なので、小林農場ではホウレンソウをたくさん栽培しています。以下に今春のホウレンソウ栽培について振り返ってみました。
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・他の野菜が収穫しにくくなる3月下旬から4月中の端境期(はざかいき)にホウレンソウを収穫できるように栽培してみた。本当はホウレンソウも3月下旬には花を咲かせ始めて収穫できなくなるのだが、最近は3月下旬以降も花を咲かさずに収穫できる品種が開発されたり、ビニール資材を使用して温度調整することができるようになったため、3月下旬から4月中にもホウレンソウが出荷できるようになった。
・前年の10月末から11月に上旬にかけて露地に種を播いて育てたホウレンソウが3月下旬から4月上旬にかけて収穫された。使用した品種は「ステイシー(渡辺採種場交配)」で、秋播き春採りのホウレンソウの品種としてステイシーはとても良いと思った。次回の秋作のホウレンソウ栽培はもっとステイシーの種を播きたいと思う。ステイシーと同じくらいに秋播き春採りの最適な品種を他にも見つけられればよいと思う。
・2月の寒い時期に、畑にビニール資材をかけて保温しながらホウレンソウの種を播き、4月上旬より収穫時期を迎えた。しかし、除草作業や間引き作業が遅れたためホウレンソウはもやしのようにヒョロヒョロと伸びてしまっていた。ヒョロヒョロのホウレンソウは収穫後の日持ちが悪くて、商品として出荷しにくい。ヒョロヒョロとなると早く花を咲かせやすくなるので、食用としての寿命も縮まる。早めに除草や間引きを行って、茎が太くて葉が広々としたがっしりとした姿のホウレンソウを育てたい。ビニール資材をかけたままでいると除草や間引きがやりにくいので、もっと早めにビニール資材を片付けてもよいと思う。
・以上の経緯により今春は3月下旬はホウレンソウが出荷しきれなくなるほどよく収穫できたが、4月上旬は出荷しやすい良質なホウレンソウがあまり収穫できなかった。
・ヒョロヒョロの姿のホウレンソウとがっしりとした姿のホウレンソウと、収穫した後の袋に詰めてゆく出荷作業にかかる時間が違ってくる。たくさんホウレンソウを収穫できても、前者は袋詰めに時間がかかり、1日に30袋くらい出荷するのがやっとだと思う。後者はあまり時間がかからないので、1日に50袋くらいは出荷できると思う。
・もやしのようにヒョロヒョロとさせずにがっしりとした姿にホウレンソウを育てるには、生育中のホウレンソウをうっそうと茂らせてしまわぬように間引き作業を行って畑の日当たり・風通しを良くしておくことが必要。また、種を播く時にぼたぼたと密に播きすぎることを控えて、できるだけ疎らに種を播いておけば、発芽した後にうっそうと茂ることがなくなる。私には種をぼたぼたと播きすぎる癖があるが、ホウレンソウの種の発芽率はそんなに悪くはないということが分かったので、もっと疎らに種を播いてもよいと思う。
・ホウレンソウは肥料(堆肥)がないと順調に育たないので、ホウレンソウを育てる畑には肥料(堆肥)を与える。ただし、気温が下がってゆく秋に肥料(堆肥)を与えても、その後に秋播きのホウレンソウを栽培してもあまりよく育たない場合が多い。気温が低くなる時期は肥料がすぐには効きにくいようだ。暖かな春くらいから早めに肥料(堆肥)を畑に与えておくと、秋播きのホウレンソウが順調に育ちやすくなる。肥料(堆肥)を一度与えておくとその後の1,2年ほどの長い期間、その畑は肥え続けて、ホウレンソウなども育てやすくなる。毎年ずっと、肥料(堆肥)を与え続けると畑が肥えすぎてしまい、かえって良くないかもしれない。
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今春は4月の始まりまで畑にホウレンソウの種を少しづつ播き続けました。現在も野菜セットにはホウレンソウを出荷していて、5月中旬頃まで出荷されると思います。
ちゃんと除草作業と間引き作業が行われたホウレンソウ畑。