カテゴリー「新聞切り抜き」の記事

2012年12月28日 (金)

新聞切り抜き ネット版

私が気になる旬の話題を、各新聞社の最近の社説を中心に、切り抜いてみました。

青森県にある東北電力東通(ひがしどおり)原発の敷地内にある断層について原子力規制委員会は「活断層の可能性が高い」と判断した。 全員一致の見方だという。  同じ地層を見ながら、なぜ原発建設前やその後の調査で確認できなかったのだろうか。 これまでの国の審査がいかにずさんで、検査が電力会社まかせだったか、改めて考えさせられる。 活断層の調査は、関西電力大飯原発(福井県)、日本原子力発電の敦賀原発(同)に続く3例目だ。電力会社にはいずれも厳しい評価が続いている。なかには「委員や専門家が反原発派で占められている」との恨み節さえ聞こえる。 だが、評価にあたった専門家たちは、日本活断層学会などが推薦する候補のなかから、電力会社との利害関係を調べたうえで選ばれた中立な人たちだ。 現地での調査や評価会合もすべて公開し、透明な手続きを経ての判断である。政府も民間も重く受けとめるべきだ。 電力会社や原発立地県の知事は「科学的根拠はどこにあるのか」と反発している。経営難に陥りかねないことや、地域の経済への心配が背景にある。 それはそれで考えるべき重要な課題だが、安全への判断をまげる理由にはならない。 経済的利害をおもんぱかって科学側が遠慮すれば、規制行政への信頼は崩壊する。3・11の大震災と原発事故を経験した私たちが、これから決して見失ってはいけない反省だ。 今後、電力会社や地元からの反論が出れば、規制委は公開の場で立証を求めればよい。 どちらの見方がより合理的なのか、科学的な議論を尽くすことが基本だ(朝日新聞12月22日)

大飯原発については、3、4号機を建設するための設置許可申請の際に、関電から保安院に提出されたとされる地質調査結果の「スケッチ」の中に明らかに活断層の存在が疑われるデータが含まれていた。しかし、当時の原子力安全・保安院も原子力安全委員会もこれを問題にせず、3、4号機の建設許可は降りてしまった。

しかし、それにしてもなぜよりによって活断層の上に原発が建設されてしまうのだろうか。確かに日本は地震国で活断層は日本中至るところに広がっているのは事実だ。しかし、自らを「反原発派ではない」と語る渡辺氏は、活断層のない場所に原発を建設したければ、それが可能な場所はいくらでも存在すると指摘する。例えば、若狭湾周辺は日本でも最も活断層が多く集中する場所だが、そこが同時に日本の原発の3割近く(50基中14基)が集中する原発銀座であることはよく知られている。これではあたかも活断層が多い場所を選んで原発を建設しているようにさえ見えてくる。実際渡辺氏は、日本のすべての原発のうち、玄海原発を除くほとんど全ての原発が活断層の「上」または付近にあるのが現実だと言う。原発行政に不信感をお持ちの向きは、そろそろどこに問題の本質が隠れているかにお気づきのはずだ。日本のほとんどすべての原発が活断層の上に建設されてしまう理由は、渡辺氏が「普通の地質学者が常識的に見れば明らかな活断層」といえる断層が、電力会社の調査では見つからなかったとして報告されていなかったり、報告されていても、それを審査する側の原子力安全保安院、原子力安全委員会側の専門家たちが、それをそのままスルーしているからなのだ。そして、保安院、安全委員会の下でこの問題を審査する「有識者」らからなる専門委員会は、ほぼ例外なく電力会社や原子力産業との間で利益相反問題を抱える委員が多数を占めていたり、実質的に彼らによって牛耳られているのが実情であり、「とにかくいろいろ背負っている人が多すぎる」と渡辺氏は笑う。(神保哲夫ジャーナリストのブログ 7月14日)

原発の敷地内で活断層が見つかれば原発は再稼働するべきではありませんが、「活断層」はあくまでも事故の原因要素の一つでしかなく、活断層が敷地内にない原発は安全というわけではありません。津波、火山爆発、人為ミス、テロ攻撃など、他にも無数に事故を起こす要素があり、それらを全部調べて安全性を確保することは大変なことです。(小林)

2012年12月 1日 (土)

新聞切り抜き ネット版

私が気になる旬の話題を、各新聞社の最近の社説を中心に、切り抜いてみました。

民主党は、マニフェストに「2030年代に原発稼働ゼロ」を目指す方針を盛り込むという。しかし、その道筋が一向に示されないため、説得力に欠ける。野田内閣が、同様の方針を閣議決定しなかった経緯から「本気度」を疑う声もある。一方、自民党の公約は「10年以内に電源構成のベストミックスを確立する」というものだ。これでは、問題の先送りであり、脱原発を目指すのか、従来路線を踏襲するのかも定かでない。日本維新の会は、原発ゼロ政策の旗を降ろし「安全基準などのルールを作る」というにとどまる。原発推進派の石原慎太郎前都知事と手を組むために、原発政策をないがしろにしたと見られても仕方あるまい。これでは国民は選択しようもない。(毎日新聞 11月23日)

反原発派は夏のピーク時に停電しなかったため「原発なしで電気は足りる」と主張するが、生産停滞や電力料金の上昇などの悪影響を無視した的外れな見解だ。脱原発のマイナス面も率直有権者に示して選択を求める誠実な姿勢が求められる。ほとんどの党は、原発の代替電源として太陽光や風力など再生可能エネルギーを挙げる。再生エネの普及に期待したいが、水力を除けば全発電量の1%強にすぎない。すぐに原発に代わる主要電源に育つと見るのは甘すぎる。当面は石炭やLNGなど火力発電の増強で対応せざるを得まい。火力発電の増加による温室効果ガス排出や大気汚染など、環境問題に触れずに、「脱原発」を唱えるのはご都合主義である。(読売新聞 11月25日)

大敷地内に活断層はあるのか、ないのか。白黒の決着がつかないまま、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の稼働が続いている。原子力規制委員会は、関電に追加調査を指示し、その結果を踏まえて稼働の是非を判断する方針だが、活断層が動くことがあれば重大な事故につながりかねない。追加調査を進めるとしても、運転を止めてから行うのが筋だろう。規制委は稼働停止を関電に要請すべきだ。そもそも飯原発3、4号機は、政府が暫定的にまとめた安全基準に従って7月に再稼働された。事故時の対策拠点となる免震棟建設など時間がかかる対策は後回しで、地域防災計画の見直しもできていない。活断層の現地調査も、本来なら再稼働前に実施すべきだった。(毎日新聞11月25日)

電力を安定供給するため、電力会社が一定の値上げに踏み切るのはやむを得まい。東京電力福島第一原子力発電所の事故後、関電管内では福井県の大飯原発2基しか再稼働していない。代替電源である火力発電所の燃料費が増大し、赤字拡大に歯止めがかからない状況だ。関電は「このままでは最大の使命である電力の安定供給に支障をきたしかねない」と説明した。再稼働が実現しないと想定を超える燃料費がかかり、追加値上げを迫られる可能性がある。(読売新聞11月27日)

現在、電力コストのほぼ半分は燃料費だ。関電はこれまで電力供給の半分強を原発に頼ってきており、原発代替の火力用燃料増加による負担増は一応理解できる。しかし、産ガス国に液化天然ガスの価格を決定する原油価格連動方式の見直しを粘り強く迫らず、世界最高値で買い続けていることまで理解するわけにはいかない.(東京新聞11月29日)

関西電力が原発を止めるから電気代を上げてくれと言っていますが、もともと世界の相場の2倍の電気代の方をまず2分の1にして、そこから値上げ交渉を始めてもらいたいと思います。またエネルギーの専門家は「専門家の倫理」を厳しく考え、日本のために「原発30%と世界でも原発比率が高かったのに、なぜ、日本の電気は高いのか」についての解説をしてください。

1) 鉄鋼生産は石炭を外国から買ってきて溶鉱炉で燃やして鉄鋼を作る。それでも鉄鋼のコストは世界と同じ。

2) 電力生産は石炭を外国から買ってきて発電所で燃やして電気を作る。鉄鋼と同じなのに、電気のコストは世界の2倍。3) 送電線の短い日本は本来、電気代は若干安めになる。それに送電、変電の技術は世界で日本がトップ、4) 従って、この差は、鉄鋼は世界的な競争に晒されていて、電気は独占だからと考えられるが、経産省と電力の料金設定は「現状の2倍という異常な電力費を認めている」という点で、国民に対する一種の脅しと考えられる。この点について誠意ある回答を求める。9) アメリカの原発依存率はこれまで日本の2分の1だったが、電気代は2分の1。つまり原発を余りやらなかったアメリカの方が電気代が安い。さらに先日、売りに出たアメリカの原発は「コスト高」で買い手がついていない。(武田邦彦 中部大学教授 11月26日のブログ)

2012年11月19日 (月)

新聞切り抜き ネット版

私が気になる旬の話題を、各新聞社の最近の社説を中心に、切り抜いてみました。

東京電力が政府に新たな支援策の検討を要請すると発表した。福島第1原子力発電所事故の損害賠償や廃炉費用が今後膨らみ、東電単独では払えないと判断した。

「事故の被害者への賠償と高放射線量地域の除染費用を合わせると、財源である交付国債発行額の五兆円を超える。汚染物質の中間貯蔵施設費も追加的に必要になる。加えて廃炉費用も積み立てている一兆円を上回り、一企業では対応しきれない。」「これで支援に終止符を打てるとは考えにくい。際限なき公的資金投入を避けるため、政府は法的破綻処理も視野に入れるべきだ。」(東京新聞11月9日)

「東電の経営悪化を防がないと、4月から順次、値上げされた東電の電力料金が、さらなる値上げを迫られる恐れがある。失政のツケは、国民の負担に跳ね返る。」(読売新聞11月10日)

「電力会社の「地域独占」を崩す意味は大きい。多様な新電力の参入で競争が活性化すれば、国際的に割高な電気料金の引き下げや既存の電力会社ではできない新しいサービスも期待できるからだ。」(日本経済新聞11月11日)

私見  原子力発電が最も経済的にコストの安い発電方法なので日本の経済のためにも原発が必要だという意見がありますけれども、事故を起こした後は莫大な処理費がかかります。そしてその負担は電気料金の値上げや国民の税金の投入によってまかなうことになります。電気料金を下げるためにまずやるべきことは電力会社の地域独占を崩すことであり、それをやらずに原発を再稼働することは違うと思います。

「そのうえで今後の原子力政策を考えれば、明らかなことがある。原発はこれ以上増やしようがないという事実だ。 「地域振興」の名目で過疎地にお金をつぎ込み、原発を集中立地する手法は、事故でその矛盾と限界をさらけ出した。 安全基準は厳しくなり、原発への投資は一層、巨額になる。 しかも、電力需給の面だけなら、ほとんどの原発が必要ないことが明白になった。 これらを踏まえれば、脱原発依存という方向性はおのずと定まる。」

「そこで、各政党に明確にしてもらいたいのは、 (1)原発をどんな手順とスピードで減らし、放射性廃棄物の問題をどう解決するのか。 (2)東京電力の処理をどのように進め、賠償や除染、廃炉といった原発事故に伴う費用負担に国がどう関わっていくか。 (3)発電と送電の分離をはじめとする電力システム改革に、どのように臨むか。 この3点である。いずれも工程表を示すべきだ。」 (朝日新聞11月19日)

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