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2023年7月

2023年7月31日 (月)

令和5年7月28日の野菜セット・モロヘイヤについて

7月28日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

ジャガイモ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ズッキーニ、中玉トマト、ミニトマト、モロヘイヤ、クウシンサイ、青しそ、ミョウガ

今後の野菜セットの内容・・・人参やズッキーニの出荷は休止へ。ナス、キュウリ、オクラなどを少しずつ出荷。ピーマンやモロヘイヤなどは継続して出荷。ミニトマトも増産中。

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モロヘイヤの畑。モロヘイヤの葉は、35℃以上の猛暑の中でも全くしおれず、熱中症にかかって倒れるようなことは全くありません。やたらに暑さに強い葉物野菜で、日本の夏に適しています。

モロヘイヤはあまり土を選ばずにどこでも生育してくれて、害虫にも雑草にも負けない勢いで生育してくれて、あまり栽培に手間がかかりません。家庭菜園でも栽培しやすい作物だと思います。

自分の手で1本1本、茎葉を摘んで収穫します。茎の柔らかい部分を摘んでいますので、葉だけではなく茎の部分も柔らかくておいしく食べられます。茎葉が摘まれた後も新たな茎葉を伸ばして、何度も収穫できます。

真夏に収穫できる希少な葉物野菜で、小林農場の夏の野菜セットに活躍しています。味にクセがなくて、煮たり、炒めたり、色々な料理に利用しやすいです。おすすめの料理方法はおひたし。さっと茹でて、しょうゆやかつお節などをあえるとおいしいです。オクラなどと同じようにとても栄養価が高くて、火に通すと粘り気が出てきます。特に細かく刻むとトロトロとした粘り気を楽しめます。

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小林農場は常に野菜セットの定期購入を申し込んでくださる方々を歓迎しております。まずは野菜セットを試しに一度、購入してみたいとお考えになっている方々には「お試しセット」もご用意しております。

野菜セットの価格や配送方法など、野菜セットの詳細についてお知りになりたい方は、こちらをクリックしてご覧ください

野菜セットの内容を毎回、小林農場のブログにて公開しております。過去の野菜セットの内容は、こちらをクリックしてご覧ください。

2023年7月29日 (土)

理想を実現してくれる品種  令和5年2月2日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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理想を実現してくれる品種  令和5年2月2日

節分の候、皆さま、いかがおすごしでようか。

  ジャガイモには「男爵」や「メークイン」などの色々な品種があるように、どの作物にも色々な品種があります。小林農場でも色々な品種を栽培しながら自分の畑に適した品種を探してきました。どんなに私が上手に栽培してもその品種が畑に適していなければ作物は良く育ちませんし、どんなに私がヘタクソな栽培をしてもその品種が畑に適していれば作物は勝手に生育してくれます。それくらいに作物栽培では品種の選択が重要となります。

  種苗会社は自分達の畑で育成してきた作物の品種から種を採って販売していますが、それらの作物は農薬や肥料を使用しながら育てられているため、その遺伝子を引き継いだ種も発芽して育ってゆくためには農薬や肥料を必要とする傾向があります。現代農業では農薬や肥料を使用しなくても良く育ってくれる品種は少なくなっていると言われています。

  農薬を畑に散布すると畑の生態系を壊してしまう危険性があり、小林農場では安全性を考慮して無農薬栽培を行っています。また、現代では食べすぎて栄養過剰になって不健康になってしまう人が増えているように、必要以上に肥料を畑に与えられて不健全に育ってしまう作物が増えていて、過剰な肥料によって自然環境も汚染されているようなので、私は肥料に依存しない「無肥料栽培」または「少肥料栽培」を行えるようにしたいと考えています。それで今まで、無農薬・無肥料栽培でも良く生育してくれる品種を探してきました。

  先月まで野菜セットに入れていた細長い形をしたカボチャ、「鶴首カボチャ」。私は4年ほど前に知り合いの農家からこの品種の種を譲っていただき、それから毎年、鶴首カボチャを栽培しながら自分で種を採り続けています。この鶴首カボチャは肥料の少ないやせた畑でも旺盛にツルを伸ばし、害虫や病原菌も寄せ付けません。多くの農家は「無農薬・無肥料栽培で作物を育てるのは困難だ」と思っていますが、品種を選べば無農薬・無肥料栽培は可能だということを鶴首カボチャが証明してくれています。ただし鶴首カボチャの種は一般的に販売されていないので、農家がこのような品種と出会える機会はあまりないです。

  「カボチャはあまり食べないので、野菜セットから除いてほしい」というご要望を複数のご家庭からいただき、ご要望に個別にお応えしております。いっぽうで、カボチャは無農薬・無肥料栽培を行いやすい作物であることを強調しながら料理方法などもお伝えしてゆき、多くの方々にカボチャに親しんでいただけるように努めたいと考えています。鶴首カボチャは時季や熟度によって味や食感が変わってゆき、その変化を私はまだ把握しきれていなくて、今まで鶴首カボチャの料理方法を皆さんにお伝えしきれていませんでした。

貯蔵していた鶴首カボチャも傷み始めて、もう出荷を中止しています。先日、ある消費者の方に鶴首カボチャをさしあげると、すぐに傷んでいる部分を切り除いて料理して試食してくださり、とても気に入ってくださいました。そして自分達の菜園で鶴首カボチャを育ててみたいとおっしゃるので、私の鶴首カボチャの種をお分けいたしました。他にも無農薬・無肥料栽培が可能な様々な品種を見つけて、種をみんなで種を分け合って広めたいです。

2023年7月27日 (木)

「五十節」の第二十九節目 「ヤマユリが 花を咲かせる」 ~7月18日から7月26日頃まで~

小林農場の独自の暦・「五十節」では、夜空の月が新月(🌑)となる7月18日から上弦(🌓)となる7月26日頃までが第二十九節目となります。

第二十九節目の季節名は「ヤマユリが 花を咲かせる」です。野山に自生しているヤマユリが大きくて豪華な花を咲かせて、甘い香りを辺りに振りまいています。

第二十九節目の小林農場周辺の風景を、写真でつづってまいりたいと思います。

(小林農場の独自の暦・「五十節」とは何か?詳しくはこちらをクリックしてご覧ください

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Img_20230726_044437-2 Img_20230726_044552小林農場の敷地内に鎮座しているコブシの巨木の現在の様子。

Img_20230722_101449-2 Img_20230722_101459近所の道端でヤマユリが花を咲かせました。日本の野山に自生するヤマユリの気高き花。その大きさ、その美しさ、その存在感。甘くて強い香りを周辺に放っています。

Img_20230726_121809 Img_20230723_054322近所のネムノキの桃色の花も目立っています。今年はネムノキの開花時期が少し遅かったような気がします。

Img_20230726_044632-3 Img_20230726_044646我が家の庭のアジサイも花を咲かせ始めました。梅雨が明ける頃から開花するアジサイで、重量がありそうなその豪華な花の姿から「ピラミッド・アジサイ」とも呼ばれています。

Img_20230726_182124 あちらこちらで蝉の抜け殻を発見します。この時期は夜が明けるとずっと蝉しぐれが降ってきます。

Img_20230720_091642 蝉の他にもよく名前の分からないような虫の鳴き声が常に耳に入ってきます。その中でもキリギリスの鳴き声は聞き分けやすいです。この時期はどの虫よりもキリギリスの鳴き声が目立ちます。

 

Img_20230723_053429秋に収穫される予定のキャベツやブロッコリーなどの苗を育てています。左の写真は発芽したばかりの苗の様子。

Img_20230723_053455この時期は虫の活動が盛んなので、苗も虫に食べられやすいです。苗に防虫ネットをかぶせて虫が苗に接触できないようにしています。

Img_20230723_114923苗が育つには日光が必要ですが、この時期の日光は熱すぎて苗を焼いてしまうかもしれません。昼の最も暑い時間帯には苗に遮光ネットをかぶせて遮光します。

Img_20230726_110210-2ネギ畑の様子。ネギの周りには雑草が茂り始めています。

Img_20230726_110244-2 ネギの周りの雑草を取り除いた後の様子。

Img_20230726_110005-2 ネギ畑での除草作業中の空の様子。快晴。この日は36℃まで気温が上がりました。

暑いからといって畑仕事を休んでいたら、どんどん雑草が大きくなってしまって畑が雑草だらけになってしまいます。炎天下でも畑仕事を休むわけにはいきません。

私は炎天下の畑で除草作業などを行っていますが、それで熱中症にかかって倒れてしまうことはありません。これは私の自論ですが、人間は頭を使うと体温が上がりやすくなりますが、頭を使わないとそんなに体温が上がらないのかもしれません。よって、草むしりのようなほとんど頭を使わなくてもよい単純な仕事を黙々と行っている最中では、そんなに熱中症にかかってしまう心配をしなくてよいと思います。

人と会話をしたり、道具や機械を扱ったりする時などに頭を使い、体温も上がりやすいです。私は暑い時間帯にはあまり頭を使わない仕事をするようにして、夕方などの涼しい時間帯に頭を使う仕事、神経を使う仕事を行うように心掛けています。特に農業機械を扱う仕事では神経を使い、急に機械の調子が悪くなって動かなくなるとイライラして一気に体温が上がってしまうかもしれないので、機械は夕方に使用するように心掛けています。

参考・この時期の季語

  梅雨明け 白南風 雲の峰 喜雨 旱星 梅干 かなぶん 西日 青田 空蝉 夕立 茗荷の子 

2023年7月25日 (火)

令和5年7月25日の野菜セット・畑の見学について

7月25日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、中玉トマト、ミニトマト、モロヘイヤ、クウシンサイ、青しそ、ミョウガ

今後の野菜セットの内容・・・人参やズッキーニの出荷は休止へ。ナス、キュウリ、オクラ、トマト類などを少しずつ出荷。ピーマンやモロヘイヤなどはしばらく継続して出荷。

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小林農場などの小さな農場が農業を続けてゆくためには、消費者の方々と「顔の見える関係」を築いてゆくことが大事だと思います。「顔の見える農場の農産物ならば安心して購入できる」と思っている消費者も多いと思います。

それで定期的に消費者に自分の畑を見学してもらいながら「見学会」を開催している農場もあります。畑を見学してもらうことによりさらに消費者との「顔の見える関係」が強化されて、消費者も安心します。

小林農場も見学会を開催できればよいのですが、畑の雑草の勢いがすごくて、私自身が「草だらけで見映えの悪い畑」だと思っていますので、この畑を見学した人達もそのように思うかもしれません。「こんな雑草だらけの畑ではまともに作物が育つはずがない」とか、「やっぱり作物を育てるのは大変だね。自分にはできそうもない」とか思う人達もいるかもしれません。小林農場は自然環境に優しい栽培を目指して農薬や除草剤を散布せずに作物を育てていますが、今夏はキュウリ、ナス、オクラの生育が不調で、これらの状態を見学した人達は、「やはりキュウリやナスやオクラなどを育てるには農薬や除草剤を使用しないと難しいのだろう」と思うかもしれません。

小林農場の野菜セットを定期購入されている方々ならば、小林農場は今まで無農薬栽培で一年中休むことなく野菜セットを出荷し続けていることをよくご存じだと思います。畑が雑草だらけになっても、農薬や除草剤を畑に散布しなくても、ちゃんと野菜セットを出荷できています。ただ、畑の見映えが良くないので、この畑を見学した人達には良い印象を与えられないかもしれません。

たくさんの人達を迎え入れて見学会を開催して自分の畑を多くの人達に公開できる農家は懐が深くてすばらしいと思います。私は懐が狭いので、小林農場の畑でそのような大勢の人達を迎え入れて見学会を開催することはできません。

ただ、小林農場の野菜セットを定期購入されているご家庭から小林農場の畑を見学させてほしいというご要望をいただくこともあり、そのようなご家庭を個別にお迎えして畑を案内してまいりました。やはり小林農場の野菜を購入されている方々の中には、小林農場の畑を自分の目で見ておきたいと思う方々もいらっしゃると思います。もし小林農場の畑の見学をご希望される方がいましたら事前にご連絡していただき、個別に畑を案内させていただきたいと思います。

Img_20230712_124005小林農場の畑。畑全体に生い茂っていた雑草をきれいに粉砕した直後の様子。数週間経てばまた畑は雑草に覆われてゆきます。

雑草に地表が覆われることによって、様々な虫や微生物が繁殖して、生態系が豊かになってゆきます。雑草だらけの畑はうっそうとしていて見映えは良くないのですが、人の目には見えない生物多様性は豊かになってゆくようです。

 

2023年7月23日 (日)

令和5年7月21日の野菜セット・トマト類について

7月21日の野菜セットの内容です。

ジャガイモ、玉ネギ、人参、ナス、ピーマン、ズッキーニ、オクラ、ミニトマト、モロヘイヤ、クウシンサイ、青しそ、ミョウガ

今後の野菜セットの内容・・・モロヘイヤの出荷開始。ナス、キュウリ、ピーマン、オクラ、トマトなどの夏野菜も少しずつ出荷。ジャガイモ、玉ねぎ、青シソなども継続して出荷。

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今回の野菜セットには、全てのご家庭にミニトマト、または中玉トマトを野菜セットに入れてみました。

Img_20230721_072729 未熟で青かったトマトの実が、次々に赤く熟していっています。

昨年は全くトマト類を野菜セットに入れることができませんでした。この夏は、いろいろと栽培方法を改善してみました。

・芽かきをしないで放任する。

「トマトの樹のわき芽が出てきたら、わき芽を取り除くと良い」と一般的に言われていますが、私が芽かきをするとトマトの樹を弱らせてしまい、実がつかなくなります。この夏は芽かきをしないでわき芽を放任して、樹の勢いを弱らせないように心掛けています。

Img_20230723_061221 わき芽を生やしたままにしているミニトマトの樹の様子。

・実が赤くなったら、すぐに収穫。

実が真っ赤に熟すと割れやすくなったり、虫に食べられたりしやすくなります。実が真っ赤に熟すまで待たずに、赤くなったらできるだけ早く収穫するようにしています。

ミニトマトを収穫しながら試食していますが、真っ赤に完熟していなくてその手前の状態でも十分においしく食べられます。

もし真っ赤に完熟したトマトを食べたい方は、お届けしたトマトを常温に数日間置いておけば、追熟して真っ赤に完熟してゆくと思います。収穫後も日数が経てばトマトは追熟してさらに赤くなってゆきます。

Img_20230718_183641_20230723073601 ミニトマトと比べて大玉トマトはさらに赤く熟すまで時間がかかり、それまでにさらに割れやすく、虫にも食べられやすいです。無事に収穫されて出荷される大玉トマトは希少です。

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小林農場は常に野菜セットの定期購入を申し込んでくださる方々を歓迎しております。まずは野菜セットを試しに一度、購入してみたいとお考えになっている方々には「お試しセット」もご用意しております。

野菜セットの価格や配送方法など、野菜セットの詳細についてお知りになりたい方は、こちらをクリックしてご覧ください

野菜セットの内容を毎回、小林農場のブログにて公開しております。過去の野菜セットの内容は、こちらをクリックしてご覧ください。

 

2023年7月22日 (土)

苗作りが始まる  令和5年1月26日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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苗作りが始まる  令和5年1月26日

酷寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  人体の血液細胞が正常に働かなくなると白血病などの命にかかわる重い病気にかかりますが、健常者の骨髄から正常な血液細胞を移植することによって治療できる場合もあります。「日本骨髄バンク」では、白血病などの患者の治療のために骨髄を提供してくれる人を募っています。骨髄を提供する人のことを「ドナー」と呼び、骨髄を提供する意思があることを日本骨髄バンクに伝えることを「ドナー登録」と呼びます。私も20年ほど前にドナー登録をしていますが、どんなきっかけで登録をしたのか、今はよく覚えていません。

  骨髄移植を行うためには患者とドナーの白血球の型が同じであることが必要ですが、自分と同じ白血球の型の人は数百人から数万人に一人くらいしかいない場合が多いようです。今月、ある患者と私の白血球の型が一致して、私がドナー候補者の一人に選ばれたという通知書が届きました。私が骨髄提供に協力できるのかどうか、1週間かけて熟考しました。

  骨髄移植のためにドナーは病院にて移植前の検査や移植後の体調回復のために数日間ほど入院する必要があります。3月から5月に骨髄移植が行われることが予定されていますが、その頃は作物の苗作りを行っている時期と重なります。作物の苗は人間の赤ちゃんと同じように絶え間なく面倒をみないといけなくて、水やりや温度管理などが常に必要です。入院のために数日間も農場を留守にして苗を放置してしまうと枯れてしまいます。どんな天候にどれくらい水を与えればよいのか、どんな温度管理をすればよいのか、細かな管理方法を熟知しているのは私だけで、他の誰かに苗の管理を代わってもらうことはできません。

  2月から5月にかけて、春、夏、秋に収穫される多くの作物の苗が育てられて、この苗作りでの良し悪しが農場の1年の収量を大きく左右します。「桜が満開になっても花見には出掛けられない」と言っている農家もいますが、私も野菜セットの配送で農場を数時間ほど留守にする時は、どうしても留守中の苗の状態が気になってしまいます。入院のために農場を数日間も留守にするのは難しいので、今回は骨髄提供に協力することを辞退しました。私の他にもドナー候補者がいるようなので、無事に骨髄移植が行われることを祈っています。

  骨髄を提供できるドナーが現れることを切実に願っている患者もいますし、ドナーが見つからないまま亡くなってゆく患者もいます。日本で暮らしている全ての人々がドナー登録をして骨髄提供に協力できれば全ての患者の命は救われるかもしれませんが、実際に協力することを決断できる人はそんなに多くはありません。日本骨髄バンクも「骨髄を提供することによってドナーの生活が犠牲になるようなことはあってはならない」と考えていて、ドナー候補者に対しても骨髄提供を強要して自己犠牲を強いることはしません。私には畑仕事が最も大事ですので、骨髄提供よりも苗作りを優先しました。この判断はどうだったのか、後で振り返って考えたいと思います。今は間もなく始まる苗作りに集中いたします。

実際に骨髄提供に協力したドナーの方々には敬意を支払います。私は日本骨髄バンクに寄付をしました。自分のできる範囲で応援しながら、関心を持ち続けたいと思っています。

2023年7月20日 (木)

「五十節」の第二十八節目  「雷雨来て 熱を抑える」 ~7月10日から7月18日頃まで~

小林農場の独自の暦・「五十節」では、夜空の月が下弦(🌗)となる7月10日から新月(🌑)となる7月18日頃までが第二十八節目となります。

第二十八節目の季節名は「雷雨来て 熱を抑える」です。真夏に入って気温が上昇すると大気も不安定になって、雷雨も発生しやすくなって猛暑から雷雨へと天候が急変しやすくなります。

第二十八節目の小林農場周辺の風景を、写真でつづってまいりたいと思います。

(小林農場の独自の暦・「五十節」とは何か?詳しくはこちらをクリックしてご覧ください

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Img_20230719_050426-2 Img_20230719_050722-2小林農場の敷地に鎮座しているコブシの巨木の現在の様子。

Img_20230718_170819-2モクモクと大きな塊となって沸く入道雲。

北側に山脈が連なり、南側は関東平野が広がる栃木県は、夏になると太平洋高気圧からの南風が吹き込んできて雷雨が発生しやすくなります。夏に雷が最も発生しやすい地域となります。先日の雷雨も迫力があり、大爆発していました。

Img_20230718_175628 Img_20230718_175708 畑の境の斜面は、ツル性の草のクズによってきれいに覆われています。それぞれのクズは10mくらいも地を這いながら伸びていくらしいです。

Img_20230718_111820 こちらはご近所さんの畑の境の斜面。斜面の上から下へと下っているのはカボチャの葉です。カボチャの葉はツル性でどんどん伸びてゆき、畑を広く覆います。こちらのカボチャ栽培では、斜面を有効利用して葉を伸ばしているようです。

Img_20230718_121552 小林農場の畑の境の斜面。私も斜面を有効利用して、柿の木の苗などを植えています。

Img_20230718_122000 現在の柿の実の様子。秋には橙色に熟します。この秋は柿が豊作の予感。

Img_20230718_182923-2 Img_20230718_172329-2 左の写真はエゴノキの実。右の写真はミズキの実。初々しい感じのする青い珠。

Img_20230718_183641 Img_20230718_183805-2 トマトの青い実。赤く熟せば収穫。

現在、トマト畑ではたくさん、青い実ができています。その後、赤く熟す最中に割れてしまったり虫に食べられたりする場合もあります。割れるのが先か、虫に食べられるのが先か、それとも小林が無事に収穫して皆さんにお届けするのが先か。競争です。

Img_20230712_103151-3_20230719054801 オクラの花。数ある野菜の中でも、オクラは最も美しい花を咲かせる野菜の一つだと思います。

Img_20230718_183441冬に出荷する予定のゴボウが発芽。夏野菜が出荷されてゆくいっぽうで、秋野菜や冬野菜の種まきも始まっています。

35℃を超える猛暑の中、冬の準備が始まっています。栃木の寒くて長い冬と比べれば、猛暑の時期は短いもの。子供達が夏休みを終えて2学期が始まる頃には猛暑も止んでゆくでしょう。

私の体も猛暑に慣れてきました。寒い冬よりも暑い夏のほうが私の体は調子が良いです。世間も間もなく夏休み。元気を出してゆきましょう。

 

 

2023年7月18日 (火)

令和5年7月17日の野菜セット・秋作の播種暦

7月17日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、モロヘイヤ、クウシンサイ、青しそ、ミョウガ

今後の野菜セットの内容・・・ズッキーニ、サヤインゲンの出荷は休止へ。モロヘイヤの出荷開始。ナス、キュウリ、ピーマン、オクラなどの夏野菜も少しずつ出荷。玉ねぎなど継続。

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現在の野菜セットでは夏野菜を入れています。畑では秋野菜、冬野菜の種をこれより播いてゆきたいと思います。

7月以降に種を播く作物とその時期を以下に書き出してみました。

これから家庭菜園で何かの作物の種を播いて育ててみたいと思っている方などは、よろしければご参考ください。

7月に種まき

  大豆

  人参(8月中旬まで数回に分けて播種)

  サヤインゲン

  ゴボウ

  キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ケール(8月下旬まで数回に分けて播種)(冬に収穫できるキャベツの播種適期を確認しておきたい)

  キュウリ

8月に種まき

  冬カボチャ

  レタス類

  白菜

  シュンギク

  大根(9月まで数回に分けて播種)

  カブ(9月まで数回に分けて播種)

  秋ジャガイモ

  二十日大根

  葉物野菜・・・小松菜、水菜、ビタミン菜、しろ菜、葉大根、フダンソウなどいろいろ(10月まで数回に分けて播種)

9月に種まき

  ほうれん草(11月まで数回に分けて播種)(冬から収穫するほうれん草は10月より播種)

  玉ねぎ

  ニンニク

  エシャロット

  菜の花用の葉物野菜(10月上旬まで数回に分けて播種)

  ターサイ

10月に種まき

  冬越しキャベツ

  ナタネ

  緑肥(ヘアリーベッチなど)

11月に種まき

  サヤエンドウ

  ソラマメ

  小麦

  大麦

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小林農場は常に野菜セットの定期購入を申し込んでくださる方々を歓迎しております。まずは野菜セットを試しに一度、購入してみたいとお考えになっている方々には「お試しセット」もご用意しております。

野菜セットの価格や配送方法など、野菜セットの詳細についてお知りになりたい方は、こちらをクリックしてご覧ください

野菜セットの内容を毎回、小林農場のブログにて公開しております。過去の野菜セットの内容は、こちらをクリックしてご覧ください。

2023年7月16日 (日)

「肥やしすぎ」の害  令和5年1月19日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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「肥やしすぎ」の害  令和5年1月19日

厳寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  人参は秋から収穫され始めて、冬には人参の上にたっぷりと土がかぶされて防寒されて、暖かくなる3月末頃まで土の中から掘り出されて出荷されてゆきます。この秋冬は人参を途切らすことなく野菜セットに入れ続けることができています。人参は肥料をあまり必要としない作物で、数年間ほど肥料を与えていない畑で育てた人参を出荷してきました。

  この人参畑の人参を全て収穫し終えたので、今後は別の人参畑で育てた人参を野菜セットに入れてゆきます。次の人参畑から試しに人参を収穫してみると、やたらに大きな人参が多かったです。そして、表面が割れてしまったり、形がタコの足のように変形してしまったり、商品として出荷できそうもない変な人参がたくさん掘り出されて、まともな形をしている人参が少なかったです。この人参畑で育った人参は、昨年の秋にはとても勢い良く育っていて、12月に入る前にはすでに収穫できる大きさになっていました。真冬になってから収穫しようと思って放置していたら、その後も人参の生育は止まらずに大きくなってゆきました。人参は大きくなりすぎて熟しすぎると割れたり変形したりしやすくなります。

  この畑で人参を栽培する前の春にはキャベツを育てるために肥料を散布して畑を肥やしていました。夏にキャベツを収穫し終えた跡地に人参の種を播いて人参を育てましたが、春に与えた肥料が畑にたくさん残っていて、生育中の人参が肥料をたくさん吸収して生育を速めたのかもしれません。例年では冬に入る頃に人参はちょうど良い大きさに育って、十分に寒くなれば人参の生育は止まって、冬の長い期間はちょうど良い人参を収穫・出荷し続けることができます。今回は生育が速すぎて、冬に入る前に大きくなりすぎました。

  普段はできるだけ形が整っている人参を選んで野菜セットに入れているのですが、今から3月末頃までは大きすぎる人参や形の変な人参がたくさん収穫されることが予想されるので、野菜セットにも大きすぎる人参や形の変な人参が混ざる場合が増えてゆくと思います。形を整えるために包丁を入れて切り分けながら出荷する場合もあります。見た目は違和感があるかもしれませんが、中身の味はとてもおいしい人参です。どうかご容赦ください。

  サツマイモやカボチャなどは肥料の少ないやせた土地でも良く生育する作物として知られています。むしろ肥料の多い畑でサツマイモやカボチャを育てるとツルばかりが元気に育ってしまい、芋や実などの食用部に養分が行き渡らなくなって大きくなりにくくなります。このように肥えた畑で育てるとむしろ収量が落ちてしまう作物もあるので、全ての畑に肥料を与えて肥やしてしまうと後で都合が悪くなります。「肥やしていない畑」を残してゆくことも必要です。今年は「肥やしていない畑」で人参を育てるようにしたいと思います。

  肥料を作るのが大変だった昔とは違い、機械が開発されて流通も発達している現代では簡単に大量の肥料を購入して畑に散布できるようになりました。現代の飽食の日本では食べすぎて生活習慣病に罹る人が増えているように、現代農業でも肥料を与えられすぎて作物が病弱になり、体格は良くなったけれども体質は悪くなっているとも言われています。

2023年7月15日 (土)

令和5年7月14日の野菜セット・有機農業の推進を目指している市貝町の取り組みについて

7月14日(2000円セット)の野菜セットの内容です。

玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、オクラ、ミニトマト、サヤインゲン、モロヘイヤ、青しそ

今後の野菜セットの内容・・・モロヘイヤの出荷開始。ナス、キュウリ、ピーマン、オクラなどの夏野菜も少しずつ出荷。玉ねぎ、人参、青シソなどを出荷継続。ときどきジャガイモ。

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現在、日本政府は、自然環境に優しい有機農業を日本で拡大してゆく取り組みを補助してゆく方針です。以下のページにその取り組みが紹介されています。

オーガニックビレッジのページ(農林水産省)

小林農場の地元の市貝町も政府の方針に賛同して、町内の有機農業の拡大を推進してゆこうとしています。以下のページにその取り組みについて紹介されています。

オーガニックビレッジ宣言について(市貝町)

先日、市貝町の小学校や中学校の学校給食で「有機の日」が設けられて、有機農業で生産された地元の野菜が食材として使われました。小林農場を含め、市貝町で有機農業を行っている複数の農家がそれぞれ学校給食用の食材として野菜を出荷いたしました。

市貝町の地元産の農産物を販売している地元の道の駅「サシバの里道の駅」では、店内に有機農業で栽培された農産物のコーナーを設けて、有機農業を行っている農家を紹介してくれています。小林農場についても紹介してもらっていて、小林農場も毎日、そのコーナーに農産物を持参するようにしています。他にも複数の有機農家がそのコーナーに農産物を販売しているので、有機農業の農産物に興味のある方は「サシバの里道の駅」に足を運んでくだされば有機農業の農産物を購入できると思います。

以前から市貝町の町長さんや職員の皆さんは町の自然環境保全に熱心に取り組んでいて、自然環境に優しい有機農業にも関心を抱いてくれていて、有機農業を行う農家に対して支援を行っていました。小林農場も町からの支援をいただいてきました。

小林農場も日本全国で自然環境に優しい農業が拡大してゆくことを願っています。有機農業の推進を目指す国や自治体の取り組みを見守りながら、小林農場も協力できることがあれば協力してまいりたいと思います。

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小林農場は常に野菜セットの定期購入を申し込んでくださる方々を歓迎しております。まずは野菜セットを試しに一度、購入してみたいとお考えになっている方々には「お試しセット」もご用意しております。

野菜セットの価格や配送方法など、野菜セットの詳細についてお知りになりたい方は、こちらをクリックしてご覧ください

野菜セットの内容を毎回、小林農場のブログにて公開しております。過去の野菜セットの内容は、こちらをクリックしてご覧ください。

2023年7月14日 (金)

令和5年7月10日の野菜セット・「農」とは「生き様」、おすすめの本

7月10日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、オクラ、サヤインゲン、モロヘイヤ、ニラ、青しそ

今後の野菜セットの内容・・・サヤインゲンやズッキーニを出荷。ナス、キュウリ、ピーマン、オクラなどの夏野菜も少しずつ出荷開始。ジャガイモ・玉ねぎ・人参などを出荷継続。

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Img_20230712_103151-3 オクラの花。

つい最近に知ったのですが、「自然農」を実践されて普及されていた奈良県桜井市の農家の川口由一さんが先月の6月9日に84歳で逝去されたようです。

川口由一さんは「自然農」についての本をたくさん書かれていて、私もまだ若かった頃にこれらの本を読んで、農業に対して憧れを抱きました。それまで農業の経験のなかった私を農の世界へと導いてくれた本でした。

私と同じ世代の人達の中には、この川口さんの提唱された「自然農」を知って農を志した人が、けっこうたくさんいます。「自然農」とは単なる栽培技術ではなく、哲学・宗教・芸術・教育などのあらゆる分野に連なって「この自然界で生きてゆくための人としての生き様」を示していたので、農家ではない幅広い分野の人々の心を惹きつけていました。

私もまた川口さんの本を読み返してみたくなりました。川口さんの本で最も有名なのが「妙なる畑に立ちて」だと思いますが、私は以下の2つの本を皆さんにおすすめいたします。農家だけではなく、全ての人達が興味深く読める本だと思います。

Img_20230708_190233-3 「自然農 川口由一の世界 耕さず、肥料、農薬を用いず、草や虫を敵とせず・・・」晩成書房 川口由一・鳥山敏子共著 2000年に出版

Img_20230708_190251-2 「子どもの未来と自然農 川口由一 自然農・子育て・家族を語る 川口由一・鳥山敏子対談集」 賢治の学校刊 川口由一・鳥山敏子共著 2001年に出版

他にも、私が学生の頃には愛媛県の農家の福岡正信さんが書いた「わら一本の革命」などを読んで影響を受けました。「農」を語った名著がたくさんあります。「農」とは「生き様」であると、これらの本から教わりました。

学生の頃は本を読む時間がありましたし、本を読むのが大好きでした。いろんな本から影響を受けて農業を始めてみることになり、今は農家として暮らしています。

2023年7月13日 (木)

「五十節」の第二十七節目 「蝉の声 ずっと降りしきる」 ~7月3日から7月10日頃まで~

小林農場の独自の暦・「五十節」では、夜空の月が満月(🌕)となる7月3日から下弦(🌗)となる7月10日頃までが第二十七節目となります。

第二十七節目の季節名は「蝉の声 ずっと降りしきる」です。六月下旬からすでにセミが鳴き始めていましたが、この時季になると常に何かしらの種類のセミが鳴き続けています。

第二十七節目の小林農場周辺の風景を、写真でつづってまいりたいと思います。

(小林農場の独自の暦・「五十節」とは何か?詳しくはこちらをクリックしてご覧ください

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Img_20230711_071138-2 Img_20230711_071336-2 小林農場の敷地内に鎮座しているコブシの巨木の現在の様子。

6月下旬頃からセミが鳴き始めていましたが、この時季になると日が出ている間は常にセミの鳴き声が聞こえてきます。特に日が昇ろうとする早朝の時間帯と日が沈もうとする夕暮れの時間帯に「カナカナカナ・・・」と涼し気になくヒグラシの鳴き声は印象的です。セミにもいろいろと種類があってそれぞれ鳴き声が違うのだけれども、独特なヒグラシの鳴き声はすぐに聞き分けられます。

日の出の時間帯にヒグラシの鳴き声や「ジーーー」と鳴いているセミの鳴き声を録音してみましたので、以下をクリックしてお聴きください。

令和5年7月早朝のセミの鳴き声

Img_20230712_124005 これより新たに秋と冬に収穫される作物の種を播いたり苗を植えたりしてゆきます。畑に生い茂っていた草を草刈り機で粉砕して準備を整えました。

Img_20230711_071446 こちらは近所の耕作放棄地。Img_20230711_071500 何年も作物が栽培されないまま放置されていて、クズのようなツル性の雑草などがあちらこちらにツルを絡ませながら伸びて、畑全体を覆っています。ただ、このように何年も土が耕されることなく雑草が元気に繁殖していると、そのおかげで土がますます肥えてゆき、そんな耕作放棄地で雑草をどかして作物を育ててみるととても良く育つと言われています。

Img_20230711_122148 Img_20230711_122203-2 すでに収穫時期を迎えているジャガイモ畑は、雑草に覆われています。この畑は春にはスギナで覆われるのですが、夏になるとエノコログサなどのイネ科の雑草に覆われます。夏の間に雑草をどかしてジャガイモを掘り取りたいと思います。

Img_20230711_071808羽状の葉が規則正しく連なるネムノキ。今の時期にネムノキは桃色のかわいらしい花をさかせるのですが、今年はあまり花が咲いていないようでした。

Img_20230708_125631 Img_20230708_125702我が家の庭のガクアジサイ。梅雨が終わると同時に花も散ってゆきそうです。花が咲き始めてから数週間が経ち、けっこう長くきれいな花の観賞を楽しむことができました。

Img_20230711_072321 Img_20230711_072336-2 トウモロコシ畑の様子。株の頂上では雄花が咲き始めています。雌花はまだ咲いていません。

Img_20230712_1030506月末に畑に植えた長ネギの苗の様子。

Img_20230711_185347 夕立が発生して、公道に大雨が叩きつけられて、辺りが煙ってゆく様子。

梅雨の最後のほうになると雨も激しくなります。それにしても九州地方などの西日本は毎年、この時季になると大雨によって大きな被害を受けています。それと比べると小林農場が位置している関東平野は、大雨による被害は少ないです。

自然災害の多い日本列島の中でも比較的に災害の少ない関東平野ですが、最近は「猛暑」という自然災害が関東平野でもたくさん発生します。海から遠い内陸部の小林農場も、35℃を超える日が現れ始めています。

Img_20230712_093747風通しの良い、木造の我が家。

家の中には気持ちの良いそよ風が入り、冷房は必要ありません。

最近は冷房の効いた室内と日が照り付ける屋外の気温差によって体調を崩してしまう人も多いようで、「冷房病」とも言われています。私は炎天下の畑でずっとジャガイモ畑でジャガイモを掘り取ったりしていますが、何時間も畑仕事をしていても熱中症にかかって倒れることはありません。体が暑さに慣れてきました。

自然に体を暑さに慣らしてゆくには、普段から冷房を使わないほうがよいのではないかと私は思っています。冷房を設置しなくても夏の暑さを乗り越えてゆける我が家の住環境には感謝しています。

Img_20230713_060306-3 我が家には冷房はありませんが、風鈴ならばあります。

 

 

 

2023年7月 9日 (日)

令和5年7月7日の野菜セット・今年の虫害の状況

7月7日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

じゃがいも、玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、オクラ、甘長トウガラシ、サヤインゲン、ニラ、青しそ

今後の野菜セットの内容・・・キャベツなどの春野菜が休止へ。ナス、キュウリ、ピーマンなどが少しずつ出荷開始。サヤインゲンや、ジャガイモ・玉ねぎ・人参などを出荷継続。

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今年はニジュウヤホシテントウムシというテントウムシの仲間が畑にたくさん発生していて、ナスやトマトなどの葉を食べて穴だらけにしています。実もこれらの害虫にかじられてしまって傷がついたりしています。

Img_20230702_081139-4 ニジュウヤホシテントウムシ。背中に28個の黒色の紋があるテントウムシで、特にナス、トマト、ジャガイモなどのナス科の作物が好物。

Img_20230705_074619現在の収穫時期を迎えているキュウリ。このキュウリもまだ幼い頃にウリハムシという甲虫に葉を食べられて穴だらけにされましたが、問題なく育って、収穫時期を迎えました。

ウリハムシとかニジュウヤホシテントウムシとか、色んな害虫が畑にやって来ます。小林農場では他の畑仕事が忙しくて作物にくっついている害虫をいちいち捕まえるための時間を作ることができませんが、作物に致命傷を与えるほどの凶暴な害虫は少なく、ほとんどの場合は放っておいても大丈夫です。農薬を散布して殺虫をする必要もないと考えています。時間が経てば害虫の流行も自然に収まります。

ただ今年のキュウリの実は、頭の一部に害虫によってかじられた跡が目立ちます。その部分だけ切り落とせば問題なくおいしく食べられますが、見た目があまり良くないため、商品として販売しにくくなります。害虫にかじられていない見た目のきれいなキュウリを生産するために農薬を散布して害虫を殺虫する農家もいると思います。

小林農場はできるだけ安全な野菜を皆さんにお届けできるように、無農薬栽培を行っています。ほんの一部だけ害虫にかじられた跡のあるキュウリも、「かじられた跡のある部分だけを切り落とせば、おいしく食べられます」と皆さんに説明しながら野菜セットに入れて出荷しています。

2023年7月 6日 (木)

「五十節」の第二十六節目 「キリギリス キリキリと鳴く」

小林農場の独自の暦・「五十節」では、夜空の月が上弦(🌓)となる6月26日から満月(🌕)となる7月3日頃までが第二十六節目となります。

第二十六節目の季節名は「キリギリス キリキリと鳴く」です。無数のキリギリスによる「キリキリリリ、チッ」という鳴き声が絶え間なく響いています。

第二十六節目の小林農場周辺の風景を、写真でつづってまいりたいと思います。

(小林農場の独自の暦・「五十節」とは何か?詳しくはこちらをクリックしてご覧ください

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Img_20230704_123208 Img_20230704_123454 小林農場の敷地に鎮座しているコブシの巨木の現在の様子。

「チーーーーー」という鳴き声や「カナカナカナ・・・」という鳴き声や「キリキリキリリリ、チッ」という鳴き声をよく耳にするようになりました。おそらく「チーーーーー」はニイニイゼミの鳴き声だと思います。日の出の頃、または日の入りの頃に耳にする「カナカナカナ・・・」はセミの仲間のヒグラシの鳴き声。「キリキリキリリリ、チッ」はキリギリスの鳴き声でしょう。

昨年に録音したキリギリスの鳴き声で。クリックしてお聴きください。

キリギリスの鳴き声

今までは夜は主にカエルの鳴き声ばかりが目立っていましたが、先週あたりから名前のよく分からない色んな虫の鳴き声を耳にするようになりました。

Img_20230703_014013 夜、部屋の中に侵入してきた虫。キリギリスかな。

Img_20230702_191058-2夕方、薄暗くなってゆく時刻に、この甲虫がたくさん畑に湧いて出てきます。あちらこちらで2匹が1組になってくっついていますが、オスとメスが交尾しているのでしょうか。

Img_20230628_112640-2 今年も姿を現した黒色のトンボ。おそらくハグロトンボだと思います。毎日、同じ場所でゆったりと飛んでいます。

Img_20230628_130422-3 最近、あちらこちらに飛んでいてよく目にするのが麦わら色のトンボ。おそらくシオカラトンボのメスだと思います。

Img_20230702_081139-3 今年はニジュウヤホシテントウムシが畑にたくさん発生していて、ナスやトマトなどの葉をムシャムシャと食べて穴だらけにしています。背中に28個の黒い紋を持った害虫です。

Img_20230704_103238 畑に植えられたばかりのキュウリの苗ですが、ウリハムシという甲虫に葉を食べられて穴だらけにされています。

Img_20230705_074619 こちらは現在、大きく育って収穫時期を迎えているキュウリの様子。このキュウリもまだ幼かった頃はウリハムシに葉を食べられて穴だらけにされていましたが、問題なく育ちました。ウリハムシやニジュウヤホシテントウムシやアオムシなど、様々な害虫が畑にやってきますが、作物に致命傷を与えるほどの凶暴な害虫はほとんどいません。小林農場はこれらの害虫を放っておきますが、それでも作物は育っています。

Img_20230705_081728 あと数週間後に収穫できそうなモロヘイヤ。でもこの時期は花芽をつける茎葉が多く見られます。花芽をつけた茎葉は固くておいしく食べられないので、取り除く必要があります。これから新たに、花芽のない柔らかな茎葉が伸びてくると思います。

Img_20230705_080025 Img_20230705_080143 Img_20230705_080037 花を咲かせて青い実を実らせてゆくトマトの様子。青い実が赤く熟せば収穫です。

Img_20230629_121717 空は夏空。関東平野ではまだ梅雨が続いていますが、梅雨の晴れ間もあり、晴れると30℃を超えて暑くなります。まだ梅雨明けしていませんが、もう真夏は始まっていると考えてよいでしょう。熱中症に注意。できるだけ気温の高い昼は日の当たらない場所ですごし、早朝や夕方の涼しい時間帯に畑仕事を行うようにしたいです。

 

 

2023年7月 2日 (日)

令和5年6月30日の野菜セット・梅雨の時期の野菜の保管について

6月30日の野菜セット(2000円セット)の内容です。

玉ネギ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、サヤインゲン、白菜、フダンソウ、ニラ、青しそ

今後の野菜セットの内容・・・大根、白菜、キャベツなどの春野菜が休止へ。ズッキーニやサヤインゲンなどの夏野菜を出荷。ナス、キュウリ、ピーマンなども少しずつ出荷開始。

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梅雨の時期、蒸し暑くなっています。食中毒などに気をつけたい時期です。

野菜セットを受け取りましたら、でききるだけ早く冷蔵庫に保管していただくように、皆さんに呼びかけてまいりたいと思います。

お届けした野菜がすぐに傷んでしまわぬように、小林農場も配慮してまいりたいと思います。できるだけ出荷日当日の早朝に収穫した新鮮な野菜を野菜セットに入れるようにしたいと思います。収穫後は野菜を業務用の冷蔵庫にすぐに入れて予冷をしておくように心掛けたいと思います(予冷をしておくと良い状態が長く保ちやすくなる)。出荷日の前日以前に収穫する場合も、収穫後は業務用冷蔵庫に入れて冷蔵保存するようにしています。

東京都や神奈川県などの首都圏にお住いの皆さんには宅急便を利用して野菜セットをお届けしております。野菜セットを発送してから翌日に皆さんのお宅に野菜セットが届けられています。暑い時期にも常温にて野菜セットが配達されていますが、配達中に野菜が高温によって傷んでしまうようなことはなく無事に皆さんのお宅に届けられているようです(もし今後、届けられた野菜が傷んでしまってる場合があれば、ご指摘していただければありがたいです。出荷方法を改善してゆくために皆さんからのご指摘を生かしてまいりたいと思います)。

・特にニラ、シソ、フダンソウなどの葉物野菜は持ちが良くないと思いますので、なるべく早く料理していただくことをお勧めいたします。もしもすぐに料理しない場合は、冷凍庫で冷凍保存することをお勧めします(さっと茹でてから水気を絞って小分けしながら冷凍してもよいし、そのまま生で冷凍してもよい。料理したい時に解凍)。

・キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニなどの夏野菜は、10℃くらいの低温で保存するとよいようです。それよりも低温で保管すると「低温障害」によって傷んでしまう場合もあります。冷蔵庫の中が冷えすぎる場合は、夏野菜を新聞紙などで包みながら冷蔵保存するとよいようです。

・ジャガイモ、ニンニクなどは常温で保管できます。ビニール袋に入れたままですと蒸れてしまって傷む場合もありますので、ビニール袋から出して乾燥している場所で保管することをお勧めします。本来は玉ネギも常温で保管できるのですが、今年の玉ネギは水分をたくさん含んでしまっているようなので、例年の玉ネギと比べると常温保存がしにくいかもしれません。冷蔵庫で冷蔵保存することをお勧めします。

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小林農場は常に野菜セットの定期購入を申し込んでくださる方々を歓迎しております。まずは「お試しセット」を申し込んでいただき、小林農場の野菜をお試しください。

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野菜セットの内容を毎回、小林農場のブログにて公開しております。過去の野菜セットの内容は、こちらをクリックしてご覧ください。

2023年7月 1日 (土)

菌の住みやすい国  令和5年1月12日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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菌の住みやすい国  令和5112

松の内の賑わいも過ぎ、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  作物の生育に必要な成分は土中にも空気中にもたくさんあるのですが、そのままでは作物は吸収できません。自然界に生息している菌がこれらの成分を作物が吸収できるように分解してくれています。菌は生き物ですので、気候などの自然条件によって働いてくれたり働いてくれなかったりして、それで作物も成分を吸収できたりできなかったりします。

  近代では工場で人工的に必要成分を含んだ化学肥料を生産できる技術が発明されました。化学肥料はすぐに作物が吸収できるように細工されていて、確実に作物の生育を速めることができます。ただ、菌は化学肥料と相性が悪いらしく、化学肥料が散布された畑では菌は繁殖しにくくなる傾向があるらしいです。多くの農家は楽に作物を太らせることができる化学肥料を常用していますが、それで菌が繁殖しにくくなっている畑もあるようです。

  日本列島の中では化学肥料の原料は手に入りませんので、今までは主に肥料生産大国のロシアから輸入されていましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の発生後に化学肥料の値段が高騰して、多くの農場の経営が圧迫されているようです。今後、多くの農場は化学肥料に依存せずに自然界の菌の力を生かす栽培へと転換してゆくことになるかもしれません。

作物によっては肥料を与えなくても育ちます。小林農場の野菜セットに入れている人参やカブや鶴首カボチャなどは何年も肥料を与えていない畑で育っています。私の目には見えませんが、土中の菌が働いて人参やカブやカボチャを育ててくれているのでしょう。 

  大豆などのマメ科の作物や麦などのイネ科の作物も肥料を与えなくても育ち、これらは生育中に菌が好む食べ物や住処を生産してくれるので、栽培すると畑に菌が繁殖しやすくなります。私も地力が落ちてきた畑には大豆や麦を栽培して土を改良しています。

  キャベツ、白菜、ホウレンソウなど、肥料がたくさん必要な作物には肥料を与えるようにしています。小林農場では残飯、家畜ふん、草、モミ殻などを発酵させて生産された有機質肥料を畑に与えています。人の食べ物に例えるのであれば、化学肥料はサプリメントみたいなもので、有機質肥料は味噌や漬物みたいなものです。味噌や漬物などの発酵食品の中には人体に良い菌が繁殖しているように、有機質肥料の中にも畑に良い菌が繁殖しています。

昨年の秋に畑に有機質肥料を与えてから秋キャベツの苗を植えたのですが、ほとんど育たず出荷できませんでした。春に有機質肥料を与えてから植えた春キャベツはよく育って豊作でした。菌は春と夏に繁殖しやすく秋と冬に繁殖しにくくなる性格があるようなので、秋を迎える前の春のうちに有機質肥料を与えて菌を繁殖させておくと良いようです。

  菌という人の目には見えない極小の生き物と上手に付き合ってゆければ作物を上手に育てることもできます。ロシアのような資源大国とは違って日本には資源はありませんが、温暖な気候で雨も多くて植物も育ちやすく、落ち葉や米ぬかなどの菌のエサもたくさんあり、菌が繁殖しやすい自然環境はあります。正月にはハコベやホトケノザなどの野草を摘んで「七草粥」を食べる風習がありますが、これらも肥料を与えなくても勝手に生えてきます。

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