真夏を迎える前に 有機農業の視点からマスクの着用について考える
日本でも新型コロナウイルスが5類に格下げされた後、マスクを外して暮らす人達が増えてきています。もっと暑くなればほとんどの日本人がマスクを外しているかもしれません。
真夏を迎える前に、改めてマスク着用について、有機農業の視点から考えてみたいと思います。
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菌やウイルスなどの微生物の働きによって作物は健全に育ち、有機農業とは微生物との共存を大切にする農業であり、土作りとは微生物を畑に繁殖させることだと、私は教わりました。作物に病気を引き起こす微生物は一部であり、その他大勢の微生物は作物の生育を助けてくれます。
「自然に従って栽培をすれば作物の健康は維持されやすくなり、不自然な栽培をすれば病気になりやすくなる」
「微生物と共存しながら栽培してゆくのが自然であり、微生物を恐れて拒絶しようとすると栽培が不自然になってゆく」
以上の2つの原則を心掛けながら私は有機農業に取り組んでいます。
有機農業では、「病気は病原菌や病原ウイルスによって引き起こされるのではなくて、農家が不自然な栽培を行うことによって引き起こされる場合が多い」と考えます。病気を引き起こす微生物を殺菌するために農薬を散布するとその他大勢の有益な微生物もいっしょに殺してしまい、作物は病弱になってしまうかもしれません。
作物に肥料を与えすぎて肥満体にしてしまうと病弱にしてしまいますし、日当たりや風通しの悪い環境で作物を育てれば病弱にしてしまいます。作物が病気にかかったとき、有機農家は病原菌・病原ウイルスのせいにする前に、まずは「自分の栽培方法が不自然になっているのかもしれない」と考えて栽培方法を見直そうとします。
人間も作物と同じで、自然に従って生活をすれば健康を維持しやすくなり、不自然な生活を送れば病気にかかりやすくなります。ウイルスなどの微生物と共存しながら生活してゆくのが自然であり、ウイルスなどを過度に恐れて拒絶しようとすると生活はどんどん不自然になってゆきます。
コロナ禍が発生してからずっと、日本では大勢の人々がウイルス感染予防のためにマスクを着けてくらしてきました。しかし、ずっと口と鼻をマスクで覆う生活習慣は不自然であり、特に暑い夏にマスクを着けたまま暮らしていれば熱中症などの病気にかかりやすくなります。昨年まで、夏になると新型コロナウイルス感染症が流行していました。暑いのに暑いのを我慢してマスクを着けたまま暮らしたために体調を崩して感染症にかかってしまった人達もたくさんいたのではないかと、私は推察しています。
海外の人達は、新型コロナウイルスが致死率の低い弱毒性のウイルスであることが分かるとすぐにマスクを取り外して自然な暮らしを取り戻して、コロナ禍を収束させてゆきました。いっぽう日本では多くの人達がマスクを外さずに感染予防対策を続けていましたが、何度も感染症が流行して、感染症拡大を防止することができていませんでした。
自然な栽培や自然な生活を重視する有機農業的な視点から見ると、多くの日本人は不自然なマスク生活を続けることによって病弱になってしまって感染症が日本で流行しやすくなっているようにも見えます。本当にマスク着用に意義があるのか、改めて検証するべきだと思います。
エボラ出血熱やペストのような強毒性のウイルスがやって来たら徹底的に感染を予防したほうがよいかもしれませんが、インフルエンザウイルスやコロナウイルスなどの一般的でどこにでもある弱毒性のウイルスには普段から自然に感染して自然に免疫を身につけながら共存してゆくのが自然です。マスクなどでウイルス感染を徹底的に予防しようとしてしまったら自然に免疫が身につけられなくなります。「命を守る」とは、ウイルスと共存してゆくための心身を育んでゆくことであり、ウイルスを過度に恐れて感染を拒絶することではありません。
有機農業とは、ウイルスや菌などの微生物と共存してゆく農業のこと。ウイルスを拒絶しようとする風潮に対して、有機農業関係者達から「ウイルスを過度に恐れて拒絶してしまうと、私達の生活がどんどん不自然になってしまう。ウイルスとは共存してゆくべきであり、本当にマスク着用に意義があるのか、改めて見直すべきだ」という声があがることを、私は願っています。
自然環境のこと、自分自身や家族の健康のことを大切にしながら有機農業を応援してくださっている皆さん達とともに、コロナ禍から自然や健康や命のことについて考えてゆければよいと思います。
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