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2023年2月23日 (木)

飢饉は過去の話ではない   令和4年9月8日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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飢饉は過去の話ではない   令和4年9月8日 

秋雨の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  9月1日は「防災の日」。9月に入ると台風の発生も多くなり、自然災害への警戒が高まります。過去には日本でも様々な自然災害や異常気象などが原因となって飢饉が繰り返されていて、その度に数万人、数十万人の人々が餓死したと歴史書には記述されています。

  普段から米、麦、大豆などの長期貯蔵できる作物を生産して蓄えておけば、異常気象が発生しても飢饉を防ぐことができます。稲作に力を入れることは飢饉の防止にも有効ですが、稲は低温に弱くて夏の気温が異常に低下する日が続くと不作になりやすいので、稲だけではなく多種類の作物を栽培することが大事です。小林農場では貯蔵が効くイモ類など、年間50種類ほどの作物を栽培していて、異常気象が発生した時には不作になる作物もたくさんあると思いますが、どれかは無事に生育して、食べるものがなくなることを防げます。

  12年前の東日本大震災では、大津波の被害を受けた地域の田畑などの食糧生産地も破壊されました。今後も南海トラフ地震や首都直下型地震、または富士山の噴火などがいつ発生してもおかしくないといわれています。巨大な火山噴火によって大気に排出された火山灰で日照が遮られて気温が異常に下がれば、農家が努力しても不作は免れないでしょう。

まだ流通が発展していなかった昔は、自分たちの田畑で作物が不作になると飢饉へと直結することもあったので、昔の農家は祈るような気持ちで作物の生育を見守っていたと思います。現代の日本の農家は自分の田畑で作物が不作になってもスーパーやコンビニエンスストアで食糧を購入できるので飢えることはありません。最近では平成5年の夏には日本列島は異常な低温が続き、全国の稲の生育は停滞して著しく収量が減って「平成の米騒動」が起こりましたが、海外から米を輸入したので日本人が飢えることはありませんでした。

  流通が発展している現代では、食糧不足が発生している地域へ、他の地域が食糧物資を支援することができます。現代の豊かな日本に暮らしていると想像しにくいですが、海外では多くの地域で異常気象や紛争が原因となって飢饉が発生しています。私も、そのような地域を支援している活動などにわずかながらでも寄付する習慣をつけたいと思います。栃木県周辺で大きな天災・人災が発生して小林農場の畑も被害を受けた場合には、私も他の地域から支援を受ける必要があります。世界の人々がお互いに支援し合える社会にしたいです。

現代の日本人は「自分達がわざわざ食糧を生産しなくてもお金があれば食糧を購入できる」と思ってお金を稼ぐことに力を注ぎ、自国の農業には力を注がなくなって海外に金を支払って食糧を輸入するようになりました。食糧不足が発生した地域へいつでも食糧を支援し合える世界を構築してゆくためには、まずは各地域が普段からしっかりと食糧を自給していることが大切だと私は思います。人命を救うには、まず食糧を届けることが必要です。

最近、海外で異常気象が相次いだり、コロナ禍やウクライナ情勢で物流が止まったりして食糧が輸入されにくくなり、今後は食糧の価格高騰が続くようです。金を手元に蓄えていても食糧が輸入されなくなれば現代でも飢饉が生じます。食糧の自給に力を注ぎたいです。

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