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2022年12月22日 (木)

販路開拓と栽培技術向上は対  令和4年7月15日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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販路開拓と栽培技術向上は対  令和4年7月15日

小暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  先週に行われていた参議院選挙で、私は各政党の農業政策に対する姿勢に注目してみました。多くの政党に共通していたのは「現在の日本の食糧自給率は異様に低く、日本の農家の人口も激減している。食糧自給率を回復させてゆくために農家の人口を増やしてゆかなくてはいけない」という認識です。新規に農業を始める人を増やしてゆくために、日本政府は新規就農希望者に対して技術研修費や営農準備金などを補助してゆく方針です。

  「あまりたくさん新規就農者に補助金を与えてしまうと、安心してしまって一生懸命に農業経営に取り組もうとしなくなるのではないか」という意見もあります。確かにお金がない状態のほうが一生懸命になって農業経営に取り組んで収入を得ようとするでしょう。

ちなみに私は11年前に新規就農して小林農場を設立しましたが、販売先を確保してちゃんと農場の生計が成り立つようになるまでに5年間ほどかかり、それまでは父と母から経済的に支えてもらっていました。農場の経営が成り立つようになった今は少しずつですが父と母に借りたお金を返済し、毎週、小林農場の野菜セットを贈呈しています。

  新規就農者は農産物を生産するだけではなく、その販売先をゼロから開拓してゆかなくてはいけません。「おいしい野菜を育てますから、どうぞ私が育てた野菜を定期購入してください」と消費者に宣伝してゆくことはけっこう度胸が必要です。天候によって作物の収量や味質が左右されやすく、「本当に自分は多くの消費者にお約束したとおりに安定して野菜を出荷し続けることができるのだろうか」という不安は常に抱えています。

  農林水産省から公開されている新規就農者の農場経営状況によると、新規就農してから5年経っても農場経営が成り立っていない新規就農者も多いようです。「栽培技術がまだまだ未熟」「新たに販路を開拓できない」とその理由を語る新規就農者も多いようです。

  私も農家として未熟で、今までも野菜セットを定期購入してくださっている皆さんより野菜の品質や配送方法について様々なご指摘、ご叱責をいただきました。今はありがたいことに、多くの皆さんがご家族やお知り合いに小林農場のことを紹介してくださり、口コミで野菜セットを定期購入してくださるご家庭が増えるようになりました。

  農業は自営業であり、働き方は自由です。頑張ろうと思えばいくらでも頑張れるし、怠けようと思えばいくらでも怠けられます。自分が育てた野菜を購入して食べてくれる消費者がいるからこそ頑張って栽培技術を維持・向上させてゆこうという気持ちが沸きます。販売先がなければ頑張るための原動力もなくなって怠け癖がつき、栽培技術も低下してしまいます。「栽培技術の維持・向上」と「販路の確保」は対になっていて、「栽培技術がまだまだ未熟だから販路を開拓してゆくのは控えよう」と尻込みしていては技術も販路も手に入らなくなります。今後も新たに定期購入してくださるご家庭を歓迎したいと思います。定期購入してくださるご家庭が増える度に出荷作業に時間がかかって皆さんのお宅に野菜セットをお届けする時間帯が遅くなっているので、これは改善したいと思っています。

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