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2022年11月19日 (土)

食糧安全保障のために 令和4年6月3日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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食糧安全保障のために 令和4年6月3日

薄暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  毎年、この季節になるとホームセンターで販売されているサツマイモの苗を数百本くらい購入して畑に植えてゆきます。ところが今年は店にサツマイモの苗の姿は見当たらず、店員は「昨年は全国のサツマイモの産地で病気が大流行して不作となり、苗を育てるための種イモも不足して、今後も苗を十分に確保できるか分からない」と説明していました。

  それからできるだけ頻繁に複数のホームセンターに足を運んで苗を探し求めて、たまたままとめて店頭に置いてあった苗を見つけて買い占めて、最低限の苗の数を確保できました。その直後に店にやって来た農家の方もサツマイモの苗を探していて、店員に「苗が売り切れてしまい、今後もいつ入荷できるか分からない」と言われて店を出てゆきました。苗を買い占めてしまいもうしわけなかったけれども、早い者勝ちなので仕方がありません。

  普段ならば葉が生き生きとしている立派な姿の苗を選んで購入するのですが、今年は葉がしおれて頼りない姿の苗しか購入できませんでした。畑に植えたらすぐに枯れるかもしれないと心配しながら植えましたが、今のところ、頑張って生き抜いてくれています。

  3月にはジャガイモの種イモを100kgくらい購入して畑に植えていますが、今年は2月にはすでに「メークイン」などの主力品種の種イモが売り切れていて、慌てて複数のホームセンターを探し回ってなんとか種イモを確保しました。日本国内のジャガイモの種イモの多くは北海道で生産されているのですが、昨年は干ばつなどにより北海道産のジャガイモが不作となり、それに伴って種用の芋も十分に収穫できずに不足したようです。

  国内で販売されている多くの玉ねぎも北海道で生産されているのですが、ジャガイモと同じように干ばつで不作となり、国内全体で玉ねぎの値段が上がり、「玉ねぎをよく料理に使うのに、今は値段が高すぎて買えない」という悲鳴が聞かれました。今年は小林農場では5月に入ってすぐに早生品種の玉ねぎが収穫を迎えてくれて、店で買いにくくなった玉ねぎをいつもよりも早い時期から野菜セットに入れて皆さんにお届けすることができたのはよかったと思います。今後も冬になるまで玉ねぎを継続的に野菜セットに入れてゆく予定です。一般流通から外れて個人で販売している小林農場の野菜の値段は市場価格に左右されて極端に高くなったり安くなったりすることはなく、1年を通じてほぼ一定です。

  日本列島の気候が温暖化していますが、北海道のような今まで寒かった地域ほどその影響を受けて混乱が生じやすくなるのかもしれません。日本のどこでもジャガイモや玉ねぎを栽培できるのだから、北海道産だけに依存せずに各地域でこれらの作物を自給してゆければよいです。小林農場では多種類の野菜を自給するようにしていますが、さらにサツマイモの苗やジャガイモの種イモも農場内で自給してゆけるように学んでいます。今まで店に行けば当たり前のように種や苗を購入できましたが、今後はどうなるか分かりません。何でも自給してゆく力を身につけてゆく必要があります。日本は食糧の多くを海外から輸入して、作物栽培に必要な種や肥料の多くも海外から輸入して、自給を怠けすぎています。

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