世間との対峙 令和4年6月10日
野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。
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世間との対峙 令和4年6月10日
梅雨寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
先週の日曜日に小林農場の地元の市貝町にて毎年恒例の「SATOYAMAヘルシーマーケット」が開催されました。小林農場も農産物を持参して出店する予定でしたが、開催直前に急遽、出店を辞退させていただくことになりました。毎回、小林農場の野菜セットを定期購入してくださっている皆さんも来場してくださり、今回も皆さんと会場でお会いしてご挨拶したかったのですが、それができなくなってもうしわけなく思っております。
開催前日の土曜日には喉と鼻に違和感があり、風邪のような症状がありました。開催当日の早朝に念のため検温してみると、37℃の熱がありました。私の平熱は36℃を下回ることが多いので、今までに見たことのないような高温に動揺しました。このまま高熱を押し通して出店すると開催中に何が起こるか分からないと思い、辞退を申し出ました。その後は自宅で安静にすることにしましたが、すぐに平熱に戻って体調にも問題はなかったので、畑に出て畑仕事をしました。開催会場まで様子を見に出掛けることは控えました。
「風邪は万病の元」と言われるとおり、風邪症状をこじらせて亡くなる人や重症に陥る人は少なくないので、風邪症状が現れたらすぐに安静にして体を回復させることに専念したほうがよいです。しかしコロナ禍以後は過度に安静を強制される場合が多いです。何も症状がなくて元気に働けるのに検査で「陽性」となった人達は「新型コロナウイルス感染者」とみなされて強制的に隔離されて安静にしなくてはいけなくなりました。さらに陽性者(感染者)の身近に暮らしている人達も「濃厚接触者」とみなされて隔離されます。それでたくさんの人達が仕事を休まなくてはいけなくなり、あちらこちらで人手不足が発生しました。特に医療の現場では深刻で、元気に働けるのに「陽性者」や「濃厚接触者」となって隔離される医療従事者が続出するために医療が逼迫しやすくなってしまいました。
先日の私の症状は、咳き込んでいるわけではなく、頭痛がするわけでもなく、味覚に障害があるわけでもなく、なんとなく喉と鼻に違和感があるだけでしたので、コロナ禍以前ならばこの程度の症状では休まずにそのまま出店していたと思います。しかし、少し顔が赤くなっていて声も変だったので、この「風邪っぽい様子」で来場者の皆さんと会話すると不安を与えてしまうかもしれないと思いました。私もウイルス感染に神経をとがらせてゆく世間の風潮に飲み込まれて、風邪症状に対して神経質になっているようです。
感染予防対策のためにほぼ全ての日本人はずっとマスクを着用しながら暮らしていますが、数週間前に日本政府は、蒸し暑くなってゆく時期は熱中症を予防するためにもできるだけマスクを取り外すように国民に呼びかけています。私もその呼びかけに賛同しますがなかなかマスクを取り外せずにいますし、多くの人達も今までと同じようにマスクを着用したまま暮らしています。「人と接する時にマスク着用するのが常識であり、着用しないのは非常識」という風潮が定着してしまった現在の世間の中ではマスクを外すことが難しくなっています。戦うべき相手はウイルスではなく、世間の風潮なのかもしれません。
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後記(11月28日記入)
以上に今年の春に行われたSATOYAMAヘルシーマーケットに出店を辞退したことを書きました。突然に辞退を申し出ることになり、SATOYAMAヘルシーマーケット関係者の皆さんに申し訳なく感じて心苦しかったです。バカは風邪をひかないはずなのに、祭りの前日に熱を出してしまうなんて、私らしくありませんでした。
秋のSATOYAMAヘルシーマーケットが昨日(11月27日)に行われて、小林農場も通常通りに出店させていただき、楽しい1日をすごしました。SATOYAMAヘルシーマーケット関係者の皆さんや出店者の皆さんはお疲れ様でした。来場してくださった皆さん、ありがとうございました。
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