« 令和4年10月17日の野菜セット・ニンニクの出荷は終了、新たに栽培を開始 | トップページ | 令和4年10月21日の野菜セット・夏が過ぎて冬へ向かう今後の野菜セットについて »

2022年10月20日 (木)

童謡の時間   令和4年4月14日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

童謡の時間   令和4年4月14日

若葉萌えいづる頃、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  私は自称・童謡研究家であり、世代から世代へと歌い継がれていってほしいと私が思う童謡・唱歌・民謡・歌謡曲などを私なりに選曲して選曲集を作ることを趣味としています。四季のある日本列島では、古来より日本人は日本の季節を歌にして詠んできました。

  例えば唱歌の名曲、「早春賦」。「春は名のみの 風の寒さや」と歌い出して、「暦の上では春になったのに、まだ寒いではないか」と立春の頃の様子が詠まれています。「どこかで春が」では「どこかで春が 生まれている」と歌い、どこかで氷が溶けて、どこかでヒバリが泣き始めて、寒かった冬を越えて春を迎えようとしている様子が詠まれています。

  「ちょうちょう」では、「ちょうちょう ちょうちょう 菜の葉にとまれ 菜の葉にあいたら 桜にとまれ」と歌っています。4月に入る頃に桜の花が咲いて、群生している菜の花も辺りを黄色に染めてゆきますが、それらの花の蜜に吸い寄せられたモンシロチョウもたくさん姿を現し始めて乱舞します。花と虫の相思相愛の様子が詠まれています。

  「茶摘」では、「夏も近づく 八十八夜 野にも山にも 若葉が茂る」と歌われます。「八十八夜」とは立春から数えて88日目の5月2日頃のことで、お茶の葉の収穫時最盛期であり、八十八夜をすぎる頃には霜が降りなくなるので寒さに弱い夏野菜を畑に作付けできるようになる頃でもあります。農家にとって大事な筋目の八十八夜が詠われています。

  「朧(おぼろ)月夜」は、これぞ春の日本の里山の風景だと言いたくなる、数多くある唱歌の中でも五本の指に入る名曲だと思います。では、皆さん、歌ってみましょう。「一、菜の花畠に 入日薄れ 見渡す山の端(は) 霞深し 春風そよ吹く 空を見れば 夕月かかりて 匂い淡し 二、里わの火影(ほかげ)も 森の色も 田中の小道を たどる人も 蛙(かわず)の鳴く音(ね)も 鐘の音も さながら霞める 朧(おぼろ)月夜」。間もなく水田に水が入って蛙が鳴き始めますが、その音さえも春の月夜に霞みます。

  「さくら さくら 弥生の空は 見渡すかぎり 霞か雲か 匂いぞ出いずる いざや いざや 見に行かん」は純日本的な古謡として海外でも知られている「さくらさくら」の歌詞。桜の花は古来より日本人に愛され続けてきた花であり、現代でも数多くの音楽家達が「桜ソング」を続々と制作しています。ただ、現代の桜ソングでは主に桜の花に感化された人々の心情が歌われていて、歌詞の主人公は人間の場合が多いです。「さくらさくら」は桜の花こそが主人公であり、桜を表現した優雅な琴の曲調が日本人の体に染みます。

「夏が来たら 思い出す」という歌い出しが有名な「夏の思い出」では、尾瀬の美しい風景を美しい日本語で歌って聴衆をうっとりとした気分にさせてくれます。現代は人間を中心にして作られる歌詩が多いですが、昔は日本の美しい風物詩を中心にして作られた歌詩もたくさんありました。日本列島ではどのように季節がめぐり、日本人達はどんな自然環境の中で暮らしてきたのか、長い間歌い継がれてきた童謡・唱歌・民謡・歌謡曲が情緒豊かに伝えてくれています。私もこれらの歌を覚えて歌えるようになりたいと思います。

« 令和4年10月17日の野菜セット・ニンニクの出荷は終了、新たに栽培を開始 | トップページ | 令和4年10月21日の野菜セット・夏が過ぎて冬へ向かう今後の野菜セットについて »

農場通信」カテゴリの記事

2023年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フォト
無料ブログはココログ