畑の実況中継 令和4年4月7日
野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。
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畑の実況中継 令和4年4月7日
春粧の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
私の車のラジオの調子が悪くなったので、最近はラジオを消して車を運転しています。今は町中の桜などの花が見ごろを迎えている最中。「現在、桜の並木道を通過中。桜の花は満開。土手には自生しているスイセンがポツリと花を咲かせています。その株元には紫色の花を確認、おそらくムスカリの花だと思われます。」という具合に運転中の車から見える風景をブツブツと口に出して「実況中継」してゆくのが、最近の私の習慣になっています。
自分の目、耳、鼻を積極的に働かせて色、音、匂いをつかみ取り、それらを言葉に変換して口に出して表現してゆくと、今まで特に関心もないままなんとなく見ていた風景の中から新たな発見が見つかり、楽しくなります。表現と発見は対になっているみたいです。
現在の小林農場の畑の様子を足早に「実況中継」させていただきたいと思います。現在、冬を越してきた小松菜などの葉物野菜から花茎とつぼみが伸びて、それらを摘み取って「菜の花」として出荷してきましたが、一部の葉物野菜は私に摘み取られる前に黄色の花を咲かせて「菜の花畑」と化して、もう収穫はできませんが、きれいな花の鑑賞を楽しめます。
この春はホウレンソウがとても順調に生育して、今はたくさん収穫時期を迎えています。ただ、ホウレンソウにとっても今は花を咲かせやすい時期なので、花茎とつぼみを伸ばし始めているホウレンソウも現れるようになっています。花が咲いてしまうとおいしく食べられなくなるので、その前にできるだけたくさん収穫・出荷したいと思っています。
今の時期から出荷する予定だったヤマイモを畑から掘り出してみましたが、芋がみんな小さくて、あまりたくさん出荷できそうもありません。しばらく根菜類の野菜の出荷が減る見通しです。カブが順調に生育中で、予定では4月末にカブを収穫できると思います。
この早春はキャベツやレタスの苗が葉を大きく広げて元気な姿に育って畑へ巣立ってゆきました。害虫はまだ眠っているので虫害はほとんどなく、このまま順調に育てばレタスは4月末より、キャベツは5月末より収穫されます。まだ数は少ないですが、モンシロチョウが畑を舞っている姿が見られ始めています。間もなく虫が活動を始めるでしょう。
3月よりニラが地上に新芽を生やし始めていましたが、まだこの時期はときどき霜が降りて冷えるので、柔らかな新芽が霜枯れしてしまっています。枯れた芽をきれいに取り除いておけば、ニラも息を吹き返して新たに芽を伸ばして、4月末に収穫できると思います。
6月に収穫を予定しているニンニクは背丈を高く伸ばして、生育は良好な様子。ただ、その株元にカラスノエンドウだと思われるツル性の雑草が繁茂しています。5月末より収穫を予定しているタマネギの周りにも雑草が勢いづいてきています。タマネギは背丈が低く、このまま放置していると雑草に飲み込まれてしまうので、除草を急ぎたいと思います。
5月に収穫を予定しているソラマメは順調に花を咲かせていて、やがて実が実って豆が膨らむでしょう。現在は野菜の端境期(はざかいき)で野菜セットに入れられる野菜の種類数は少ないのですが、畑のいたる所で多くの作物が収穫に向かって生育の真最中です。
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