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2021年11月20日 (土)

野菜を語る語り口   令和3年5月28日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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野菜を語る語り口   令和3年5月28日

向暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  5月30日の日曜日に、小林農場の地元の市貝町にて、生産者による手作り青空市「SATOYAMAヘルシーマーケット」が開催され、小林農場も出店して農産物を販売させていただきます。私は畑仕事の最中にはカメラを持ち歩いていて、今まで小林農場で出会った草、木、虫、鳥などの生き物を写真に収めることを趣味としてきましたが、これらの写真を印刷して小林農場の店舗の片隅に展示して、ささやかな写真展を開設したいと思っています。これらの写真の生き物を話のネタにしながら、来場者の皆さんと会話を楽しみたいです。

  現在はサヤエンドウを皆さんにお届けしております。皆さんが食べているサヤエンドウは実の部分ですが、それらの実が実る前には、まず花が咲きます。赤紫色の美しい色。蝶が羽を広げて羽ばたいているような美しい形。そんな美しい花を毎日、農家は観賞しながら仕事をしていますが、農家ではない人はサヤエンドウの実は見たことがあっても花は見たことがないかもしれません。色々な野菜の花の写真もたくさん、会場に展示したいです。

  オクラは7月より収穫が始まりますが、その花もサヤエンドウの花と肩を並べる美しさです。以下は私の愛読書「身近な野菜のなるほど観察記」より引用した文章です。

  「オクラは名前も日本人好みだが、ネバネバした食感がなんとも日本人向きだ。今では醤油と鰹節を掛けられて、アフリカ出身とは思えないほど日本の食卓になじんだ存在だ。

  しかし、畑でオクラの花を見ると、やはり遠い異国から来た植物だという感じがする。オクラはクリーム色の美しく大きな花を咲かせる。中心部が黒くなっていて、外側のクリーム色と美しいコントラストを見せている。まるで遠い異国の女性の美しい瞳のようだ。」

  小林農場では5月上旬にネギの出荷が終わりますが、今は収穫されずに畑に残されたネギが盛んに花を咲かせています。ネギの花って、どんな花?再び愛読書から引用します。

  「つぼみのうちは花全体が薄い膜に覆われている。この姿が僧侶に似ていることから『ねぎ坊主』と名付けられた。やがて、神聖な僧侶の頭の薄皮が破れて、いよいよ花があらわれる。ところが、半透明の花びらは何ともお粗末で、ほとんど目立たない。突き出た雄しべと雌しべが姿をあらわすだけである。まるで子供の愛らしいいがぐり頭のようだ。僧侶の頭で神聖なものと称えられたネギは、最後に花開いて、少年のようになってしまう。

  一般的に、虫で花粉を運ぶ花は、花びらで目立たせて虫を呼びよせる。ところが、ネギは花びらも粗末で目立たないのに、虫たちが不思議と集まってきて蜜を吸っている。それも、アブやハチ、チョウチョなど、ありとあらゆる虫たちが集まる。不思議な魅力を持つ花だ。」

  この私の愛読書には、なぜサヤエンドウやオクラは美しい花を咲かそうとするのか、そんな野菜の気持ちも説明されていますが、「野菜も人間と同じようにいろいろと考えて生きているのだな」と妙に共感したりしながら読みました。著者の稲垣栄洋さんの野菜について語るおもしろい語り口は、野菜に興味を持ってくれる人を増やすでしょう。口下手な私ですが、がんばって来場者の皆さんにできるだけおもしろく野菜について語ってみたいです。

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後記(11月20日記入)

私の愛読書のご紹介。

身近な野菜のなるほど観察記(草思社・出版) 著・稲垣栄洋 画・三上修

他にも


「身近な雑草の愉快な生き方」

「身近な虫たちの華麗な生き方」

「身近な野の草 日本のこころ」

いずれも、ちくま文庫から出版されていて、著者は稲垣栄洋です。

様々な生き物の生き様を楽しみながら覗いてみたい方におすすめいたします。生き物の生き様を魅力的に伝える著者の稲垣栄洋さんの巧みな語り口は、私が農場通信で野菜や雑草や虫などについて語る時に参考にさせていただいております。

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