春のホウレン草は目まぐるしい 令和3年3月4日
野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。
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春のホウレン草は目まぐるしい 令和3年3月4日
水ぬるむ候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
昨年の10月から11月まで、1週間に1回ずつ、時期をずらしながらホウレン草の種を播き続けました。10月上旬に種を播いて育てたホウレン草は年末に収穫時期を迎えて、その後は年を越して1月末には10月中旬に種を播いて育てたホウレン草が収穫時期を迎え、先週までは10月中旬播きのホウレン草を野菜セットに入れて出荷してまいりました。
2月末になると10月中旬播きのホウレン草の葉色が明らかに薄くなってゆきました。収穫時期を迎えてからしばらく時間が経っていたので老化したのでしょう。老いたホウレン草は質が悪く、収穫後には短期間で葉が黄色に変色してしまったりしてもちが悪いです。
まだまだ10月中旬播きのホウレン草は畑に残っているのですが、「全部、収穫して出荷しないともったいない」と未練がましく思ったりせず、老いたホウレン草を出荷することを打ち切りたいと思います。10月下旬や11月上旬に種を播いて育てたホウレン草が新たに収穫時期を迎えていますので、それらの初々しいホウレン草をお届けいたします。
収穫時期を迎えて間もない若いホウレン草は収穫後のもちも良いです。時期をずらしながら何回にも分けてホウレン草の種を播けば収穫時期を迎える時期もずれるので、長い間、収穫時期を迎えてから間もない若いホウレン草を絶え間なく出荷してゆけるようになります。3月中には11月上旬に種を播いて育てたホウレン草が新たに収穫時期を迎えて、4月に入る頃からは11月下旬に種を播いて育てたホウレン草が新たに収穫時期を迎える予定です。2月に入ってからも毎週、時期をずらしながらホウレン草の種を少しずつ播き続けていますので、5月末まで若いホウレン草を絶え間なく出荷してゆけると思います。
3月、4月の野菜セットは貯蔵ができる根菜類が減ってゆき、代わりに葉物野菜を入れてゆくことが増えます。ホウレン草などの葉物野菜は鮮度が命なので、皆さんにはお届けした葉物野菜を新鮮なうちに食べていただきたいと思います。野菜セットの配送日当日の夕食にでもさっそく料理していただくのが一番良いと思います。そのためにはまず私が、皆さんが夕食の支度を始める前に皆さんのお宅に野菜セットをお届けする必要があります。今の時期はできるだけ早い時間帯に皆さんのお宅に配送できるように努力いたします。
遠方にお住まいのご家庭には宅急便を利用してお届けしておりますが、ホウレン草が収穫されてから皆さんのお宅に届くまでにあまり時間が経ってしまわぬように、段ボール箱に詰める直前にホウレン草を収穫して、鮮度の良いうちに輸送するようにしたいと思います。冬は畑が霜で凍ってしまい、霜が溶けるまでホウレン草を収穫することができずに収穫できる時間帯が限られていたので、箱詰めする1日前に前もって収穫しておかないといけませんでした。今後は霜が降りなくなるので、箱詰めの当日にも収穫しやすくなります。
のんびりと生育する冬の頃とは違い、春に変わって暖かくなるとホウレン草は生育を早めて収穫時期を早く迎え、同時に老化するのも早いです。春は目まぐるしくホウレン草の状態が変化しやすく、それほど長くはない収穫適期に収穫してゆくことを心がけたいです。
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