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2021年7月 3日 (土)

冬至こそが新年の始まり  令和2年12月24日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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冬至こそが新年の始まり  令和2年12月24日

年末厳寒のみぎり、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  先週より強烈な寒波に日本列島は見舞われて、小林農場に設置している温度計では連日、−7℃を下回り、早朝の畑は霜で真っ白に凍りついています。いつもの12月の寒さではなく、一年で最も寒い「大寒」の頃の厳しい冷え込みが一足早くやって来た感じです。

  大根、カブ、人参などの根菜類は、通常は12月上旬のうちに土をたっぷりとかぶせて防寒して、冬の間は土の中から取り出しながら出荷してゆきます。最近の冬は暖かかったので、今年は年が明けるまでに防寒作業を終わらせておけばよいだろうと思っていましたら、12月10日頃の天気予報で強烈な寒波がやって来る予報が出されたので、慌てて防寒作業を終わらせることにしました。「土寄せ機」を作動させて、人参などが生育しているすぐ近くの土に土寄せ機を走らせて、土を弾き飛ばしながら作物の上に土をかぶせてゆきます。

  ところが土寄せ機を作動させたらすぐに故障してしまい、しばらく修理に出さなくてはいけなくなりました。防寒作業が行えぬまま、12月14日頃より寒波がやって来ました。

大根やカブを確認してみると、白かった肌が凍みてしまって、半透明に変色しているものが多く、この状態では商品としては出荷できません。今後は出荷できそうな大根やカブを慎重に選びながら、できるだけ良い状態で出荷できるように神経をつかわないといけません。今後出荷される大根、カブ、人参については、地表に出ていて凍ってしまった頭の一部の食感が少し筋っぽくて粗く感じる場合もあるかもしれません。どうかご容赦ください。

やはり防寒作業は12月上旬に終わらせるべきでした。しかしこの冬、私は腰を痛めて、畑仕事が遅れました。今までは腰を痛めても1週間ほど経てば自然に完治していましたが、この冬はなかなか痛みがすっきりと消滅してくれません。年をとるにつれて体力が低下して仕事の速度が落ちていましたが、今年は特に、それを如実に自覚いたしました。

年をとれば体力が低下してゆくのは自然なことで、嘆くことではありません。私のまわりの高齢の農家の方々が、加齢で体力が低下していっても農業を続けてゆけると証明して見せてくださっています。今までの体力任せの栽培方法から自分の年齢に応じた栽培方法へと柔軟に転換してゆけるかどうか。来年は私の柔軟性が試される1年となります。

若い頃から私は12月に調子を崩すことが多かったです。12月は1年で最も日が短い時期で、太陽の陽の力が弱まっていることが自分の調子に影響していると思います。人の気分は天候に大きく左右されて、自分の意思の力だけではどうにもならない時もあります。太陽の偉大な影響力に抗わず、調子が悪くてもやけを起こしてはいけません。太陽の偉大な力に身を預けていれば、日が長くなってゆくにつれて自ずと調子は回復してゆくものです。

12月21日に冬至を迎えて、1年で最も昼が短い日を通過しました。この先、まだまだ寒い日は続きますが、日は長くなってゆきます。防寒作業が遅れたために、皆さんに大根やカブをお届けしにくくなってしまったことを心苦しく思っています。日が長くなり始める冬至こそが新年の始まりの日です。冬至を祝い、気持ちを新たにしたいと思います。

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