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2021年4月 6日 (火)

真夏に苗を無事に根付かせるという課題  令和2年10月1日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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真夏に苗を無事に根付かせるという課題  令和2年10月1日

仲秋の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  冬に入って寒さが厳しくなるとキャベツや白菜などの作物の生育が止まってしまうので、厳寒期を迎える前に結球させて収穫時期を迎えさせる必要があります。逆算すると、8月の酷暑の時期にこれらの作物の苗を畑に植え始める必要があります。

植えられたばかりの苗は根が畑に根付くまで自力で吸水することができず、畑が乾いていると枯れてしまいやすく、根付くまでは畑が常に湿っている必要があります。苗が植えられた直後に雨が降ってくれればよいのですが、酷暑の時期は雨が少なく、雨が降ったとしてもその後に強烈な真夏の太陽の光が降り注げば、すぐに湿った畑を乾かしてしまいます。

キャベツや白菜の苗を畑の畝に植えた後、その畝に等間隔でアーチ型の支柱を建ててゆき、その上から防虫ネットをかぶせて畝全体を覆い、害虫が外から苗に接触できないようにしています。今年はさらに防虫ネットの上に遮光ネットもかぶせてみました。遮光ネットは黒色のビニール繊維で編まれたネットで、その下の畝は日陰となり乾きにくくなります。

  8月上旬より、キャベツの苗から畑へ植え始めてゆきました。予想以上に遮光ネットは効果があり、雨が降らなくても苗は日陰の中でしおれることがなく、無事に根付きました。

  8月下旬より、白菜の苗も同じように遮光しながら畑に植え始めました。ところが白菜はキャベツに比べてしおれやすいようで、遮光しているだけでは駄目でした。苗を植えてから数日間、全く雨が降らず、けっきょく私が自分で手間をかけて苗一つ一つに水を与えてゆきましたが、全体の3割くらいの苗が手遅れで、そのまま枯れて消えてしまいました。

  白菜は時期をずらしながら4回に分けて種を播きました。1回目の苗の植え付けでは3割ほど失敗したので、2回目の苗は天気予報で雨の予報が出されてから植えました。植え付け後に予報どおりに雨が降り、その後、遮光ネットで畝を覆うと苗は無事に根付きました。

  3回目の白菜の苗は9月中旬に畑に植えてゆきました。この頃は気候も涼しくなってきていたので油断をして、苗を植えつけた後、遮光ネットをかぶせる手間を省きました。次の日は真夏に戻ったような強烈な太陽の光が降り注ぎ、苗があっという間にしおれてゆきました。その次の日には雨が降ったのですが苗は回復せず、ほぼ壊滅しました。9月でも太陽の光は1日で苗を焼き殺せるほど強くなるときもあるということを思い知りました。

  4回目の白菜の苗は、雨が降って畑が十分に湿ってから植えてゆき、すぐに遮光ネットをかぶせました。苗が植えられてからずっと土は湿り気を保ち、すんなりと苗は根付きました。雨が降って畑が湿っている状態になってから苗を植えて遮光すれば、最も確実に苗を根付かせることができそうです。降雨後の畑は濡れていて、手に土がまとわりついたりして苗を植える作業が少しやりにくいのですが、慣れてしまえば大した問題ではありません。

  どうしても雨が降らない場合は自分で時間をかけて苗にかん水することになりますが、その後に遮光ネットをかぶせておけば土は乾かず、毎日かん水する必要はありません。何回か失敗もしましたが、この夏は遮光ネットを活用した植え付け方法を新たに習得しました。

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