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2021年3月 4日 (木)

農業は罪   令和2年8月27日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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農業は罪   令和2年8月27日

残暑お見舞いをもうしあげます。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

予報では今年の残暑は長くなるらしいです。この夏も多くの人々が新型コロナウイルス対策のためにマスクを着用していますが、マスク着用は体温を上げてしまうので、猛暑の中で着用していると熱中症にかかる危険があります。熱中症にかかりやすい人はマスクを外したほうがよいので、マスク着用を全ての人に強要してしまわないようにしたいです。

私も皆さんのお宅に野菜セットをお届けする時だけはマスクを着用するようにしています。マスクがどこのお店でも品薄となり入手しづらかった4月頃に、小林農場の野菜セットを定期購入されている複数のご家庭が綿やガーゼなどを仕立ててわざわざ手作りしてくださったマスクを私に贈ってくださいました。ありがたくそれらのマスクを水洗いしながら、大事に繰り返し使わせていただいております。

  新型コロナウイルスの感染者の多くは症状が出ないので、自分がウイルスに感染していること気付かぬまま暮らしています。もしかしたら私も皆さんもすでに新型コロナウイルスに感染していて、無自覚に周りの人達にウイルスをうつしているのかもしれません。

  私達は普通に暮らしていても、無自覚のうちに他人に迷惑をかけてしまう場合もあります。コロナ禍によって経済活動が自粛されましたが、それで大気汚染が解消されて空気がきれいになったようです。普段の私達の経済活動はかなり大気を汚していたらしいです。

  小林農場は「地球環境に優しい農業」を目指して、農薬を畑に散布しないようにしてきました。しかし、軽トラックやトラクターを作動することによって、大気中に排気ガスをまき散らしてきました。農家として生計を成り立たせてゆくにはたくさん野菜を栽培して販売しないといけないので、軽トラックやトラクターはどうしても使わないといけません。

  作物を食べる虫を「害虫」と呼んでつぶし、作物の周りに生える草を「雑草」と呼んで引き抜きます。作物を無事に育てるために、ずいぶんたくさんの虫や草の命を奪っています。

畑で育つジャガイモも玉ねぎもみんな、私達と同じ、生き物です。私達は他の生き物の命を奪って食べなければ、生きてゆけません。考えてみれば、私達はとても罪深い存在です。

  自然環境に全く迷惑をかけずに農業を営むことは不可能です。だからせめて、自分の罪深さを自覚してゆくことを大切にしたいと思っています。そうすれば「せめて畑に農薬を使うことはやめてみるか」という気にもなり、少しでも大自然と謙虚に接するようになれます。

  罪深い自分を受け入れて許すことが大切です。自分の罪を許せれば他者から受ける迷惑も許せるようになって、優しい気持ちで他者と接することができると思います。今まで私達はインフルエンザの流行期には周りの人々とインフルエンザウイルスをうつしたりうつされたりしながら暮らしていましたが、そのことをお互いに寛容に許し合っていました。

自分の罪を許せなければ他者から受ける迷惑も許せなくなって、他者との関係を壊してしまいます。自分が新型コロナウイルスに感染することを許せないでいると、周りの人が感染することも許せなくなります。「罪」と「許し」の感覚を常に心に両立させたいです。

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後記(3月3日記入)

新型コロナウイルスが日本に出現してから1年以上が経ちました。

今まで日本国内では8000名ほどの方々が新型コロナウイルス感染症によって亡くなりました。多くの人の命を奪う危険なウイルスなので、今後も注意が必要です。

いっぽうで、国内で年間38万人の人々の命を奪う癌や、年間21万人の人々の命を奪う心疾患など、他にも怖い病気がたくさんあります。どの病気にもバランス良く注意を支払うことが大切です。

人は年をとって寿命を迎えると免疫力が低下して、病気に罹りやすくなって亡くなってゆくのが自然です。癌や心疾患などによる死亡者の多くは、寿命を迎える年齢の高齢者が占めています。同じように新型コロナウイルス感染症による死亡者の多くが寿命を迎える年齢の高齢者が占めていて、若い世代の死亡者は少ないです。

私も年をとって寿命を迎えれば免疫力が低下してゆき、最後は感染症に罹って亡くなるかもしれません。それは私が寿命を迎えたから亡くなるわけであって、私に病原ウイルスをうつした人が悪いわけではありません。

新型コロナウイルスに感染しても無事に回復している高齢者も多いです。若者よりも元気な高齢者もいますが、元気ならばどの年代でもウイルスに感染して亡くなる可能性は低いです。

人は心理的にストレスを溜め込むと免疫力が下がって健康を損ねてしまう傾向があります。新型コロナウイルス感染拡大を防止する目的で経済活動が自粛されていますが、それによって働き盛りの世代の多くの人々が職と収入を失い、生き甲斐も失い、ストレスを溜め込んでしまいました。その影響で今後は若い世代の人々も健康を損ねて病気に罹りやすくなって重症に陥りやすくなることが懸念されます。

日本国内では20歳以下の子供達は新型コロナウイルス感染症によって一人も亡くなっていなくて、この新型のウイルスは子供達には被害をあまり及ぼしていません。しかし、自殺する子供の人数は増えています。感染拡大防止を目的とした「新たな生活様式」に強いストレスを受けている子供が少なくないことが推察されます。子供達だけではなく、自殺する大人達の人数も増加しています。

通常の免疫力を保持していれば新型コロナウイルスに感染しても重症に陥る可能性は低いです。しかし、「外出自粛の要請」は多くの人々に過度な心理的ストレスを与えて、免疫力が低下して病気に罹ってしまう人を増やしてゆくかもしれません。

インフルエンザの場合は、日本国内では今まで年間1000万人の人々が発症して、年間1万人の人々が亡くなっていました。インフルエンザの流行期には1日に数万人、多い日には1日に数十万人の新規の患者が発生し、かなりたくさんの人々がインフルエンザウイルスに感染していましたが、インフルエンザの流行期でも私達は自粛したりはせず、普段通りに外出していました。それで無限に患者者が増えてゆくわけではなく、時期がすぎれば自然とインフルエンザの患者数は減ってゆきました。

私達は周りの人々との間で病原ウイルスをうつしたりうつされたりしながら暮らしていますが、それで病気に罹る場合もありますが、同時にウイルスに対する免疫も身に付けてきました。そのようにして私達は病原ウイルスと共存してきました。

「新型コロナウイルスに感染してはいけない。人に感染させてもいけない」と呼びかけられていますが、これを本当に実践しようとすると外出を自粛したりしなくてはいけなくなり、過度な心理的ストレスを受けて免疫力が下がってしまうかもしれません。「みんなでいっしょに少しずつウイルスに感染して、みんなでいっしょに少しずつ免疫を身に付けてゆこう」という発想に転換したほうが、心理的なストレスを軽減させながら効果的にウイルスに対する免疫を身に付けてゆけるかもしれません。

あまり過度にウイルスに感染することを回避してばかりいると、私達の体はウイルスと共存できない体質になってしまうかもしれません。

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