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2020年12月10日 (木)

端境期、第2波   令和2年6月11日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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端境期、第2波   令和2年6月11日

入梅の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  収穫されてゆく野菜が冬野菜から春野菜へと移り変わる渦中の3月下旬から5月上旬頃までは、1年で最も収穫できる野菜が少なくなる「端境期(はざかいき)」となります。この頃は、野菜セットに入れる野菜の種類数を揃えるのに苦労します。

  5月下旬に入ると収穫できる野菜の種類も豊富になり、野菜セットを安心して作れるようになります。そのまま収穫できる野菜が増えてゆけばよいのですが、6月上旬に梅雨入りする頃、高温多湿に弱いレタスなどの春野菜は傷みやすくなって出荷が終了します。その時に高温多湿に強いキュウリなどの夏野菜の収穫開始が遅れると、「端境期の第2波」を迎えて一時的に出荷できる野菜が少なくなります。今年は今週から「第2波」を迎えています。

  ソラマメは害虫の被害を受けやすくて無農薬栽培で育てることが難しいのですが、今年は珍しくソラマメをたくさん野菜セットに入れることができて、複数のご家庭からご好評をいただきました。今週もいつもどおりにたっぷりとソラマメを収穫したのですが、以前よりもサヤの変色が目立ってきたので、いくつかサヤを割って中身の豆の状態を確かめてみると、部分的に茶色に変色している豆もありました。ただ、変色している豆の外皮を取り除いて可食部の実を取り出してみると、変色していなくておいしく食べられる状態でした。

  このような状態のソラマメを出荷しようかどうか、迷いました。部分的に茶色に変色している豆が見られるようになってきたということは、可食部分も間もなく傷んでゆく前兆かもしれないと考えて、急遽、収穫したソラマメを野菜セットに入れることをやめました。

  4月の端境期の頃、出荷できる野菜が少なく、なんとか野菜セットに入れられる野菜の種類数を確保しようとして、あまり状態の良くない作物を無理に出荷してしまったこともありました。貴重なお金を支払って野菜セットをご購入してくださっている皆さんにもうしわけありませんでした。第1波の反省を踏まえて、第2波では出荷する野菜を慎重に選別するようにしています。傷んでゆくかもしれない兆候が見られる野菜は、迷わず出荷を停止しています。それで出荷する野菜の種類数が極端に減ってしまうかもしれませんが、代わりに乾麺などの小林農場産の加工品で代用したりして、野菜セットの内容を充実させます。

  現在は春に種を播いて育てたキャベツが収穫時期を迎えたばかりで、どれも傷んでゆく兆候は全く見当たらず生き生きとしているので、神経を遣わずにそのまま出荷できます。春に何回にも分けてキャベツの種を播いて収穫時期をずらせるようにして、今の時期に常に収穫時期を迎えたばかりの初々しいキャベツを出荷し続けられるようにしておきました。

  小林農場では5月中旬に十分に暖かくなってから夏野菜の苗を畑に植えていましたが、ビニール資材を活用すれば寒い時期から夏野菜の苗を保温してあげながら畑に植えられて今頃から収穫でき、端境期の第2波を回避できそうです。ビニール資材の活用を今後、検討してみたいと思います。夏野菜から秋野菜へと移り変わる渦中の10月頃に端境期の第3波を迎えるかもしれませんので、そのことを今から頭に入れて、備えておきたいと思います。

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