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2020年12月 8日 (火)

苗の重大局面   令和2年6月4日 

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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苗の重大局面   令和2年6月4日 

麦秋の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  5月になると早朝に土壌が冷え込むこともなくなり、寒さに弱い夏野菜の苗を安心して畑に植えてゆけるようになります。5月にあらゆる夏野菜の苗を一気に植えてゆきます。

  3月のまだ寒い時期から、育苗ハウスの中で保温しながら夏野菜の苗を育ててきました。今春の苗はみんな、素直に育って手がかからず、良い状態で畑に植えられたと思います。

  作物の生涯の中で、揺り籠の中のような暖かなハウスから荒野のような畑に巣立ってゆくこの時期は特に、その後の生育の良し悪しを決める重大な局面となります。畑に植えられたばかりの苗は赤ちゃんのように弱く、生活環境が変わったストレスに耐えられずに枯れてしまうこともあります。苗が円滑に畑に根付いてくれるように、農家は環境を整えます。

  オクラの苗がほぼ全て、畑に植えられてからすぐに枯れてしまいました。よく見ると苗の葉に、害虫のアブラムシが群生していました。オクラの苗の根は特に植え付け時に傷つきやすく、それで苗の免疫力が一時的に弱まっている隙にアブラムシが襲いかかって葉を食べてしまったようです。再びオクラの種を播き直すことになりましたが、今は十分に畑の地温も高くなりハウスの中で苗を作る必要もないので、畑に直接、オクラの種を播きました。

  オクラとは対照的にトマトの苗の根は傷つけられてもすぐに新たに根をたくさん生やし、野性味あふれる再生力を携えています。苗を植えた後に何日も雨が降らずにカラカラに土が乾いても、根はすごい力で地中の水分を吸い上げるので、なかなか枯れません。ほとんど放任していても勝手に根付き、小林農場の畑でもトマトの苗が一番元気に見えます。

  キュウリ、カボチャ、ズッキーニなどのウリ類の作物の根は、地下深く伸びてゆくよりも、地表付近を水平に伸ばしてゆきます。よって、根は風雨の影響を受けやすく、その影響を和らげるために、苗を植えた後、その株元にモミガラなどを敷いて地表を保護しました。

  苗ができるだけ早く畑に根付くには畑の地温を高くしておく必要があります。土壌に直射日光が当たったほうが地温は上がりますので、ナスやピーマンの苗を植えた後はしばらくそのまま株元に直射日光を当てて、苗が根付いてきたら株元にモミガラなどを敷きます。株元に何かしら敷いておくと雑草が生えにくくなり、除草作業の手間が省けます。

  昨年はカボチャがほとんど収穫できず、皆さんに少ししかカボチャをお届けできませんでした。畑に植えられた後、カボチャの苗は葉色を黄ばませて、ほとんど大きくならないまま消えてゆきました。去年は大きな雑草で覆われていた畑を急いで耕し、畑中に雑草の残骸がちらばったままの状態でカボチャの苗を植えました。生の雑草が鋤きこまれた直後は、それらを分解する微生物がいっせいに湧き出てきたりして畑は騒がしい状態になります。畑が落ち着いていないと植えられたばかりの苗も落ち着いて根付けないのかもしれません。

  今年は何度も畑を耕してきれいに雑草を掃除してからカボチャの苗を植えました。苗の根が無事に根付けば、ツルが地べたを張って力強く伸びてゆきます。その様子を見届けて初めて、「今年の苗作りを無事に終えることができた」と安心することができます。

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