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2020年11月19日 (木)

無理のない収穫・出荷を  令和2年5月14日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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無理のない収穫・出荷を  令和2年5月14日

初夏の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  3月下旬から5月末までは、収穫できる野菜の種類が1年で最も少なくなる端境期(はざかいき)となります。野菜セットに入れる品目を揃えるのに苦労する時期でもあります。

  ホウレン草は本来、気温の低い時期に育つ冬の作物であり、4月に入って気温が上昇してゆくと、安定して生育させるのが難しくなります。5月に入る頃より毎週、東京の実家で暮らしている父と母に野菜セットを届けてその感想をきいてきましたが、母より「ホウレン草の葉がすぐに黄色くなってしまい、長く保存できなかった」という報告を何度か受けていました。野菜セットが届いたらホウレン草をその日のうちに食べずに数日間、冷蔵保存するご家庭も多いので、すぐに傷んでしまうホウレン草では商品にはなりません。

  収穫時期を迎えたばかりの葉物野菜を収穫すれば味もおいしくて日持ちも良く、品質の良い葉物野菜を出荷できます。いっぽう収穫時期を迎えてから時間が経過すると、葉が固くなって食べにくくなったり、日持ちも悪くなってしまったり、品質が低下しやすくなるようです。4月下旬から野菜セットに入れてきたホウレン草は、去年の秋に種を播いて育てて4月に入る前には収穫時期を迎え、収穫時期を迎えてからしばらく時間が経っていました。

  今年の3月に種を播いて育てたホウレン草が5月に入ってようやく収穫時期を迎え、現在はこの収穫時期を迎えて間もないホウレン草を皆さんにお届けしております。同じホウレン草でも、4月に出荷していたホウレン草よりも品質は良く、日持ちも良いと思います。

  収穫したホウレン草をできるだけ試食していますが、採りたての良い状態のホウレン草ばかりを食べていました。これからは収穫したホウレン草をすぐに食べずに、しばらくの間自分の冷蔵庫で保存して、ちゃんと良い状態で保存されているか、確かめたいと思います。

  4月に出荷した小松菜などの葉物野菜もホウレン草と同じ理由で、あまり良い状態で出荷できていませんでした。小松菜を試食してみると葉が固いように感じたので、出荷する時はできるだけ柔らかそうな葉を選んで袋に詰めてみましたが、それでも固い葉の小松菜が野菜セットに混ざってしまったようです。このような無理な出荷はすべきではありません。

  端境期は出荷できる野菜が少ないので、とにかく野菜セットに入れられる野菜の種類数を増やしたいと思って、状態の良くない野菜も出荷してしまいやすくなります。貴重なお金を支払って野菜セットを定期購入してくださっている皆さんに対して、心苦しいです。今まで小林農場は年中無休で野菜セットをお届けしてきましたが、出荷できる野菜が少ない端境期だけは無理をしないで出荷をお休みさせていただくことも検討したいと思います。

  葉物野菜の種まきを、時期をずらしながら何回にも分けて行えば収穫時期もずれて、長い間、収穫時期を迎えたばかりの初々しい葉物野菜を収穫・出荷してゆくことができます。この春は種を播く回数を減らしてみましたが、それで収穫適期をすぎた作物を出荷しなくてはいけなくなり、種を何回にも分けて播いてゆく手間を惜しんではいけないと痛感しました。この手間を省かなければ端境期にも充実した野菜セットをお届けしやすくなります。

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