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2020年11月 4日 (水)

姿に因って  令和2年4月30日

野菜セットには野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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姿に因って  令和2年4月30日

向暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  3月、4月に、私の知人の農家の皆さんといっしょに、生協へたくさんのホウレン草を共同出荷させていただきました。大量にホウレン草を収穫して、枯れ葉を取り除いたり、株元の泥を落としたりしながら、重さを計って袋詰めしてゆくのに時間を費やしました。

  同じホウレン草でも、育った環境が少し違うだけで、その姿がだいぶ違います。ホウレン草同士の間隔にゆとりがあれば葉も広々と伸びてゆき、茎も太くなって、がっしりとした姿に育ちます。ホウレン草同士の間隔が狭くて「おしくらまんじゅう」しているように育ったホウレン草は、ヒョロヒョロと細長く茎葉が伸び、縮こまったような姿に育ちます。

  出荷するホウレン草は、1袋にだいたい200gくらい詰め込んでいます。がっしりとした姿のホウレン草は、一株一株に重みがありますので、そんなに株数がなくてもすぐに袋に十分な重さのホウレン草を詰めることができます。それに対して縮こまった姿のホウレン草は軽くて、かなりの株数を袋に詰め込まないと、なかなか200gに到達しません。

  小林農場のホウレン草栽培では、葉が込み合う場合が多いので、ホウレン草の姿が縮こまる傾向があります。がっしりとしたホウレン草を出荷するのと比べて、縮こまったホウレン草を出荷するのには時間が2倍かかり、気分的には3倍も4倍も滅入ります。

  葉物野菜は「おしくらまんじゅう」をしながら生育すると花茎が伸びやすく、花を咲かせるのが早くなります。花を咲かせてしまうと、おいしく食べられなくなります。

  今回、大量にホウレン草を出荷させていただいたことにより、「葉物野菜を育てる場合は、葉と葉の距離を空けて、密集・密接にさせないほうがよい」ということを痛感いたしました。葉物野菜が生育している途中で、葉をたくさん間引いて葉の込み合っている箇所をすっきりとさせてあげればよいです。今まで私は、間引き作業を軽視して省略してきました。

  ホウレン草の種を播く段階で種を少なめに播けば、発芽した芽が最初から込み合うこともなくなり、間引き作業も手間がかからなくなります。自分の手で種を播くと、指先が器用でないと「種を少なめに播く」というのが難しく、どうしても多めに播いてしまいがちです。種の量を自由に加減しながら種まきができる「播種機」という便利な道具がありますので、今回のホウレン草の出荷で稼いだお金を費やして購入してみようと思っています。

小松菜などのアブラナ科の葉物野菜は、この時期に盛んにつぼみを伸ばします。それを摘み取ったものを「菜の花」と称して皆さんにお届けしてきました。私が自分で種を播いて育てた小松菜の他に、以前に育てた小松菜からこぼれた種より自生している小松菜の姿も畑のあちらこちらに見られます。私が密生させながら栽培している小松菜よりも、広い空間にポツンと一人で自生している小松菜のほうが太くて立派なつぼみを多く伸ばしていたので、この孤高の小松菜からも何度もつぼみをたくさん摘み取って出荷させてもらいました。

作物は広々とした空間でのびのび育つということを、孤高の小松菜に教わりました。のびのび育った野菜のほうが皆さんも料理しやすいでしょうし、私も出荷作業を楽しめます。

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