七十二候を追う・「山茶始めて開く(つばきはじめてひらく)」 ~風邪の季節を迎えるための心構えについても~
1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。
11月7日から11月11日頃までの従来の七十二候は 「山茶始めて開く(つばきはじめてひらく」。山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃とされています。
小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。
11月7日から11月11日頃までの小林農場独自の七十二候は 「乾く空 肌を切り裂く 赤い筋」。
空気が乾いてきました。畑仕事で土や水に触れている私の手にも、「あかぎれ」が姿を現れ始めました。
「あかぎれ」は私にとっての冬の季語です。
ちゃんとハンドクリームを塗って肌の手入れをしないと、あかぎれが痛くて痛くて仕事になりません。
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これから風邪の季節を迎えます。
今年は新型コロナウイルスを新たに迎えることになり、警戒が呼びかけられています。
新型コロナウイルスが発生してから10か月以上が経ち、だいたいこのウイルスの性格が分かってきました。ヨーロッパやアメリカ大陸などで繁殖しやすく、それらと比べると日本を含めた東アジア地域では繁殖しにくいようです。日本国内では新型コロナウイルスの感染力や致死率は、インフルエンザウイルスと同じくらいだと言われています。
新型コロナウイルスによる被害が比較的に少ない日本では、冷静になってこのウイルスと対峙しやすいです。今まで私達がインフルエンザウイルスに対処してきたのと同じような感じで、この新型のウイルスとも対処してゆけばよいと思います。
大事なのは「ウイルスに対して正しく恐れることを心掛けて、過剰に恐れることを慎む」ということだと思います。
毎年、冬になるとインフルエンザなどの感染症の患者数・死亡者数が増えてゆくのが自然です。新型コロナウイルスによる患者数・死亡者数もこれから増えてゆくかもしれませんが、それは自然なことなので、落ち着いて受け止めてゆきたいです。
風邪をひかないように注意しながら生活していても風邪をひいてしまう場合もあるように、新型コロナウイルスに感染しないように注意しながら生活していても感染してしまう場合もあるし、他の人にウイルスをうつしてしまう場合もあります。感染症で重症に陥る重症者の多くは持病や高齢などで免疫力が低下している人達なので、持病のある人や高齢者は特に感染を気をつけるように呼びかけられています。
インフルエンザの場合と同じように、通常の免疫力がある人ならば新型コロナウイルスに感染してもしっかりと養生すれば無事に回復する場合が多いです。今まで新型コロナウイルスに感染した人々の多くは無事に回復しています。
過剰に感染を恐れてしまうと、過剰に人々と接触することを恐れてしまい、社会が壊れてしまいます。感染者を過剰に危険視するようになって、差別やいじめが生じやすくなります。
新型コロナの他にもたくさん病気があるのに世間が新型コロナばかりを過剰に恐れていると、医療従事者も過剰に新型コロナの対応ばかりに労力を費やさなくてはいけなくなって他の病気の患者の治療に手が回らなくなって、医療が崩壊するかもしれません。
常に「ウイルスを過剰に恐れることを慎む」と自分に言い聞かせながら、この冬を乗り越えてゆきたいです。
厚生労働省によると、今までの日本国内のインフルエンザの患者数は年間で約1000万人で、インフルエンザが原因で亡くなる人は年間で約1万人にのぼるようです。かなりたくさんの人々がインフルエンザウイルスに感染して苦しんできましたが、それでも私達は、インフルエンザの流行期でも普段通りに外出して、多くの人々と接触しながら暮らすことを大切にしてきました。
普段から私達は周りの人々との間で様々なウイルスをうつしたりうつされたりしながら暮らしています。それで病気になる場合もありますが、同時にウイルスに対する免疫を獲得してゆく場合もあり、そのようにしながら様々なウイルスと共存して暮らしてきました。
今までどのように私達がウイルスと接してきたかを思い出しながら、新型コロナウイルスとどう向き合うか、考えてゆきたいです。
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