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2020年9月22日 (火)

未知がもたらした影   令和2年3月12日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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未知がもたらした影   令和2年3月12日

春便りの嬉しい季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょう。

  今年の3月11日で、福島第一原発事故から9年が経ちました。有害な放射性物質が東日本全体に拡散され、今後も消えてなくなることなく自然環境を汚染し続けることが懸念されています。どれくらいの量の放射性物質が人々の健康にどのくらいの影響を与えるのか、専門家もまだはっきりと解明できていないようで、ましてや専門家でもない一般人の私達にとって放射性物質は、どう対処してよいのか、未知で不気味な物質であります。

  放射性物質に被ばくすると病気になる場合もありますが、いつ発症するかはわかりません。原発事故で被ばくしてしまって今でも不安に感じている人も少なくないでしょう。

放射性物資はとても小さくて人の目には見えず、どこにそれらが潜んでいるのかは分かりません。放射能汚染を受けた地域の住民は放射性物質を体内に取り込まぬように外出を控え、外出をするときはマスクを装着して身を守りました。「放射性物質との接触を避けるために、行事などは自粛しよう」という意見と、「あまり放射性物質のことばかりを心配していると経済活動が停滞してしまう」という意見が地域内で対立することもありました。

  放射能汚染で揺れていた当時と似たような光景が、新型コロナウイルスで揺れる今の日本で繰り返されています。新型コロナはインフルエンザと同じ風邪の一種で、海外ではこのウイルスによって大きな被害を受けている地域もありますが、現時点の日本国内では新型コロナウイルスの感染力や致死率はインフルエンザウイルスと同じくらいのようです。

  3月12日、日本国内での新型コロナウイルスの感染者数は600人ほどで、死亡者数は15人。感染者が一人増えただけでもニュースで大きく報じられて、社会全体に動揺が広まっている状況ですが、その間にも国内では多くの人がインフルエンザウイルスに感染し、今年もインフルエンザによる死亡者は1000人を超えると推定されています。しかし新型コロナの被害ばかりが報道され、インフルエンザの被害は全く報道されていません。

  インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスに対する日本人の反応が全く違うわけですが、長く付き合ってきたインフルエンザウイルスとは違い、今回のウイルスは「新型」であり、「コロナ」という聞き慣れない名前の響きに不安が増幅させられます。私達は今までの日常になかった未知のものに対してものすごく不安を抱くものだと、改めて思います。

  秋になると樹々は大量の葉を落としますが、落ち葉は堆肥の最適な材料となります。地面に広がる落ち葉の絨毯はフカフカとしていて、私の目にはキラキラと輝いて見えました。

  しかし落ち葉は放射能汚染による影響を受けやすく、原発事故以降は、小林農場では定期的に落ち葉で作った堆肥を検査機関に提出して検査してもらっています。検査結果を見るといつも数値がかなり低くて、ほとんど心配しなくてもよい状態なのですが、それでもすっきりと心は晴れず、検査を続けています。私の目にはもう、落ち葉が輝いて見えません。

  専門家ですら分からないことの多い放射性物質は未知のままで、原発事故は未知の物質をまきちらして人々の心に暗い影を落としてゆきます。人類は原発を捨てるべきです。

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