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2020年9月

2020年9月30日 (水)

令和2年9月28日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・葉物野菜の入れ替わりについて

今回の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、莢インゲン、ゴーヤ、二十日大根、モロヘイヤ、クウシンサイ、葉大根、フダンソウ、ニンニク、ショウガ、ナスまたはオクラ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」「その野菜は好物なのでもっとほしい」「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜を除いてほしい」など、

野菜セットについてのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は、ご連絡ください。

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モロヘイヤの樹も花を盛んに咲かせて、茎葉が固くなって食べにくくなりました。今回でモロヘイヤの出荷を終了いたします。

例年だと9月の上旬にはモロヘイヤの収穫が終了するのですが、今年は10月に入る直前まで茎葉の柔らかな良質なモロヘイヤをたくさん収穫することができました。この9月はモロヘイヤが野菜セットを支えてくれていました。

モロヘイヤ後の野菜セットですが、新たな葉物野菜が登場します。

葉大根・・・根の部分ではなく、葉の部分を主に食べる大根の品種です。小松菜と同じように、炒め物、汁の実、おひたしなど、いろんな料理にご利用できます。

フダンソウ・・・外見がホウレンソウに似ています。味はあっさりとしていて、ホウレンソウと同じように炒め物、汁の実、おひたしなど、いろんな料理にご利用できます。

ビタミン菜・・・外見が小松菜に似ています。小松菜と同じように炒め物、汁の実、おひたしなど、いろんな料理にご利用できます。

クウシンサイを引き続き、出荷してゆきたいと思います。

ホウレンソウは10月上旬から収穫できると思います。

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大根やカブの葉を間引いてゆきますが、間引いた葉も随時、出荷してゆければよいと思います。

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2020年9月29日 (火)

七十二候を追う・「雷乃声を収む(かみなりのこえをおさむ)」~キクイモについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

9月22日から9月27日頃までの従来の七十二候は 「玄鳥去る(つばめさる)」。夕立に伴う雷が鳴らなくなる頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

9月22日から9月27日頃までの小林農場独自の七十二候は 「畑にも 野にも咲いてる キクイモは」。

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今年、初めて少しだけ栽培してみたキクイモ。小さなヒマワリのような花を咲かせています。

春に種イモを植えてみたらあっさりと芽が出てきて、その後はまわりの雑草を蹴散らしながら、恐ろしい勢いで生育しました。私の背丈よりも高く生育し、その先に花を咲かせています。

農場の外でも、道端や野原にキクイモとそっくりな花をときどき見かけます。おそらく、野生化したキクイモが花を咲かせているのだと思います。

旺盛に生育する植物ですので、人間に栽培されなくても勝手に自生することができるのでしょう。

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少しだけ試しに栽培してみた、アピオスのきれいな花。真夏の頃に撮影。

これにそっくりな花も、道端で見かけたことがあります。アピオスも勢い良く生育するので、野生化しているものもいるのかもしれません。

 

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「里の秋」 作詞:斎藤 信夫 作曲:海沼実
   右をクリックすると、この曲を試聴できます。里の秋.wav

2020年9月27日 (日)

数字を追う   令和2年3月19日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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数字を追う   令和2年3月19日

春分の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  9年前の今頃、3月11日に発生した福島第一原発事故によって有害な放射性物質が東日本全体に飛散し、広い範囲で農地も汚染されました。「東日本で採れた農産物は汚染されて、今後は安全に食べられなくなるのではないか」と、農家は大きな不安に苛まれました。

闇雲に心配ばかりしているわけにもいかず、農産物の安全性を確かめるため、各地で農産物の放射能検査が行われました。私も何度か、自分の畑で採れた作物を検査しました。

放射性物質は人の目には見えませんが、探知機で探知することができます。放射線量は「ベクレル」という単位で表されますが、日本政府は農産物の安全基準値を「100ベクレル/kg」と定め、この数値を超える農産物は出荷禁止されることになりました。「政府の定めた基準値では甘すぎる」と、さらに厳しい安全基準値を独自に定めて農産物を検査する販売店もあり、私もどの数値までを安全と考えればよいのか、自分なりに勉強してみました。

今では東日本で採れた農産物はあまり放射能汚染の悪影響を受けていないことが分かり、それほど心配せずに食べられます。なぜそう言えるかといえば、各地で継続されている放射能検査でほとんどの農産物の検査結果の数値が極めて低いからです。農家は「ベクレル」という単位の数値を指標にして、自分達の農産物の安全性を冷静に把握してゆきました。

今、新型コロナウイルスの登場により、福島第一原発以来の国難を迎えています。私もいろいろと情報を集めて、冷静に状況を把握できるような指標はないか、探しています。

ある専門家は科学的な根拠を示しながら、「1週間で1万2千人を超える新たな患者数が発生するようなら非常事態だと判断して、外出を控えるなど行動を制限すべき」と、具体的な数字を提示していました。現在の日本国内では1週間に増加した患者数は数百人程度で、非常事態だといえるような状況ではなく、過剰に心配して経済活動を過度に自粛すると大勢の人々の日常生活が苦しくなるので、闇雲に自粛することはないとも述べていました。

私の感覚では上記の基準は緩すぎると思うので、他に自分が納得できるような基準をみつけられればよいと思います。一日にどのくらいの患者数が増減しているのか、その数を指標にしてゆくのがよさそうです。それで感染は拡大しているのか、収束しているのか、自分はどの程度ならば外出してもよいのか、冷静に判断しやすくなると思います。毎日、新型コロナウイルスの患者数を確認しています。数字を追って頭の中を整理したいと思います。

普段の私は、数字を気にしながら暮らすことが大嫌いです。自分が食べている食べ物のカロリー量や自分の体重をいちいち気にしていたら、楽しく食事ができなくなります。

偏差値は学生の学力を表すのに便利な数値ですが、偏差値を重視しすぎると「偏差値の高い学生は人間的に優れていて、低い学生は人間的に劣っている」という間違った認識を生んでしまいます。農産物の「糖度」を計ってその数値が高い農産物が良品とされますが、その農産物の本当の価値を数値にして表すことは難しいと思います。非常時には数字が重要な指標となりますが、普段はできるだけ数字にこだわらないほうが楽しいと、私は考えます。

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後記(9月27日記入)

日本国内で新型コロナウイルスの発生が確認されてから8か月が経ちました。

果たして新型コロナウイルスは、外出を控えなくてはいけないほど恐ろしいウイルスなのか?それを考えるときは、インフルエンザウイルスなどのすでに存在している病原ウイルスと私達は今までどのように接してきたのかを参考にすればよいと思います。

厚生労働省によると、過去の日本国内でインフルエンザウイルスに感染して発症する人の数が年間で約1000万人、インフルエンザウイルスに感染したことが原因で亡くなる人の数が年間で1万人と公表しています。1日に平均してみると、発症者は約2万7千人、死亡者は約27人となります。

この発症者数や死亡者数と比べて、新型コロナウイルスによる発症者・死亡者の数は多いのか少ないのかを確認してゆけば、インフルエンザウイルスと比較しながら新型コロナウイルスの実力を把握しやすくなると思います。

毎日、新型コロナウイルスによる新規の感染者数と死亡者数が公表されていますが、それならば同時にインフルエンザウイルスの新規の感染者数と死亡者数も公表して、常に新型コロナウイルスによる被害状況とインフルエンザウイルスによる被害状況を比較できるようにしてほしいです。

私達は今まで、インフルエンザウイルスとは共生してきました。インフルエンザが流行する季節でも外出を自粛することなく、普段通りに生活を営んできました。インフルエンザが流行しやすい時期にお正月を迎えますが、多くの人々は故郷に帰省して、家族が集まって新年を祝っていました。

インフルエンザウイルスと共生してきた私達ならば、新型コロナウイルスとも共生できるかもしれません。

新型コロナウイルスが流行するとき、外出を自粛する必要があるのか、それとも、必要ないのか。常にマスクを着用する必要があるのか、それとも、必要ないのか。その死亡者数などの数を追跡して、新型コロナウイルスは今までの病原ウイルスと比べて恐ろしいウイルスなのかどうかを見極めながら、検討してゆきたいです。

2020年9月26日 (土)

令和2年9月25日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・キュウリの中華風ニンニク炒め

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、オクラ、サヤインゲン、ゴーヤ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニラ、ニンニク、ショウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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夏野菜のキュウリは体を冷やしてくれる効力があるので、夏の暑い時期に重宝される食材です。

気温が下がってくる秋は、あまり体を冷やしすぎると健康に良くありません。

キュウリを生で食べると体は冷えやすいですが、炒めたりして加熱しながら料理して食べると体をあまり冷やさないですむようです。

キュウリはズッキーニのように、炒めて食べてもおいしい食材です。

「キュウリの中華風ニンニク炒め」

1.ニンニクをスライスして、ごま油で炒める。

2.キュウリも食べやすい大きさに切って、ニンニクといっしょに炒める。

3.しょう油と料理酢を加えて、味をととのえる。お好みで七味唐辛子なども加える。

酸味のある料理酢を加えて炒めると、中華風の味わいの炒め物になります。

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夏野菜のナスも体を冷やす効力があります。

「秋ナスは嫁にたべさせるな」ということわざがありますが、気温の下がる秋には冷え性のお嫁さんにナスを食べさせないほうがよいという意味なのでしょう(他に違う意味もあるらしいけれども)。

昔から体を温める食材であるショウガと組み合わせてナスが料理されることが多かったようです。私もショウガをすりおろしてナスといっしょに炒める「ナスのショウガ焼き」をよく料理します。

現在の小林農場ではナスはずいぶん収穫できなくなりましたが、ショウガが大きく立派に育ってくれているので、積極的に野菜セットにショウガを入れてゆきたいと思います。

2020年9月25日 (金)

令和2年9月21日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・今後、出荷してゆく予定の作物の現在の様子

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、ミニトマト、オクラ、サヤインゲン、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニラ、ニンニク、ショウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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今後、出荷してゆく作物の、現在の様子。

Dscn3507 現在のホウレン草の様子。

Dscn3509 現在のカブの様子。

Dscn3512 現在の大根の様子。

Dscn3511 現在のシュンギクの様子。

Dscn3513 人参畑から間引かれた人参。

2020年9月23日 (水)

七十二候を追う・「玄鳥去る(つばめさる)」~アキアカネについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

9月17日から9月21日頃までの従来の七十二候は 「玄鳥去る(つばめさる)」。ツバメが南へ帰ってゆく頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

9月17日から9月21日頃までの小林農場独自の七十二候は 「赤とんぼ 止まっているのは 棒の先」。

Dscn3474「赤とんぼ」が姿を現し始めました。

「赤とんぼ」とは、アキアカネなどの体が赤いトンボの総称です。

夏は山中に移動して暑さを避け、秋になって涼しくなると里に降りてきます。

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日当たりの良い棒の先に止まって体温を上げる習性があります。体温が低くなると空を飛べなくなるらしいです。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「赤とんぼ」 作詞:三木露風、作曲:山田耕筰
   右をクリックすると、この曲を試聴できます。 赤とんぼ.wav 

 

2020年9月22日 (火)

未知がもたらした影   令和2年3月12日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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未知がもたらした影   令和2年3月12日

春便りの嬉しい季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょう。

  今年の3月11日で、福島第一原発事故から9年が経ちました。有害な放射性物質が東日本全体に拡散され、今後も消えてなくなることなく自然環境を汚染し続けることが懸念されています。どれくらいの量の放射性物質が人々の健康にどのくらいの影響を与えるのか、専門家もまだはっきりと解明できていないようで、ましてや専門家でもない一般人の私達にとって放射性物質は、どう対処してよいのか、未知で不気味な物質であります。

  放射性物質に被ばくすると病気になる場合もありますが、いつ発症するかはわかりません。原発事故で被ばくしてしまって今でも不安に感じている人も少なくないでしょう。

放射性物資はとても小さくて人の目には見えず、どこにそれらが潜んでいるのかは分かりません。放射能汚染を受けた地域の住民は放射性物質を体内に取り込まぬように外出を控え、外出をするときはマスクを装着して身を守りました。「放射性物質との接触を避けるために、行事などは自粛しよう」という意見と、「あまり放射性物質のことばかりを心配していると経済活動が停滞してしまう」という意見が地域内で対立することもありました。

  放射能汚染で揺れていた当時と似たような光景が、新型コロナウイルスで揺れる今の日本で繰り返されています。新型コロナはインフルエンザと同じ風邪の一種で、海外ではこのウイルスによって大きな被害を受けている地域もありますが、現時点の日本国内では新型コロナウイルスの感染力や致死率はインフルエンザウイルスと同じくらいのようです。

  3月12日、日本国内での新型コロナウイルスの感染者数は600人ほどで、死亡者数は15人。感染者が一人増えただけでもニュースで大きく報じられて、社会全体に動揺が広まっている状況ですが、その間にも国内では多くの人がインフルエンザウイルスに感染し、今年もインフルエンザによる死亡者は1000人を超えると推定されています。しかし新型コロナの被害ばかりが報道され、インフルエンザの被害は全く報道されていません。

  インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスに対する日本人の反応が全く違うわけですが、長く付き合ってきたインフルエンザウイルスとは違い、今回のウイルスは「新型」であり、「コロナ」という聞き慣れない名前の響きに不安が増幅させられます。私達は今までの日常になかった未知のものに対してものすごく不安を抱くものだと、改めて思います。

  秋になると樹々は大量の葉を落としますが、落ち葉は堆肥の最適な材料となります。地面に広がる落ち葉の絨毯はフカフカとしていて、私の目にはキラキラと輝いて見えました。

  しかし落ち葉は放射能汚染による影響を受けやすく、原発事故以降は、小林農場では定期的に落ち葉で作った堆肥を検査機関に提出して検査してもらっています。検査結果を見るといつも数値がかなり低くて、ほとんど心配しなくてもよい状態なのですが、それでもすっきりと心は晴れず、検査を続けています。私の目にはもう、落ち葉が輝いて見えません。

  専門家ですら分からないことの多い放射性物質は未知のままで、原発事故は未知の物質をまきちらして人々の心に暗い影を落としてゆきます。人類は原発を捨てるべきです。

2020年9月21日 (月)

令和2年9月18日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・カボチャの出荷について

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、ミニトマト、オクラ、サヤインゲン、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニラ、ニンニク、ショウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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カボチャはとても人気の高い野菜で、「カボチャはいつ頃、野菜セットに入るの?」というご質問を複数のご家庭よりいただいております。

普段ならば、9月よりカボチャは出荷されます。

しかし、今年はカボチャが不作で収量が少なく、現在は他にも出荷できる野菜がありますので、カボチャの出荷を控えています。

出荷できる野菜が少なくなる10月に、カボチャが野菜セットに入るかもしれません。

冬になって熟成されておいしくなる、冬の白カボチャは、12月より出荷いたします。

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Dscn3476 夏に種を播いて育てている、遅まきのカボチャの様子。

春に種を播いて育てていたカボチャの生育が良くないことが分かってきたので、夏にもカボチャの種を播いて、また新たに育ててみました。

遅い時期の種まきですので、おそらく、そんなにたくさんの実はならさないでしょう。でも、1つでも多くのカボチャを皆さんにお届けできればよいです。収穫は11月頃。

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Dscn3483 春に種を播いて育てている「鶴首カボチャ」の現在様子。

Dscn3484 まだ葉が青々としています。

他のカボチャの品種の生育が停滞する中、この鶴首カボチャだけは勢い良くツルを伸ばして茎葉を茂らせました。

春に種まきして育てたカボチャは、通常は9月には茎葉が枯れてゆくのですが、この鶴首カボチャはまだ葉が青いまま。花を咲かせる時期も他の品種と比べて遅く、まだ実も熟成していないように見えます(他の品種は9月には実が熟成して収穫される)。

Dscn3482 実はこんな形。熟成すると実の色がベージュ色に変わり、その頃に収穫すればよいのでしょう。

去年、鶴首カボチャを試しに食べてみたらおいしかったので、今年、この品種を初めて、栽培してみました。

収穫時期はいつ頃なのか、収穫後はどのくらい貯蔵できるのか、私にとっても未知の品種ですが、早く収穫して早く皆さんにお届けしたいです。

 

 

2020年9月20日 (日)

免疫力を高める時   令和2年3月5日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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免疫力を高める時   令和2年3月5日

寒さもだいぶゆるんできた今日このごろです。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  今、世間を騒がせている新型コロナウイルスは風邪の一種です。私は小林農場を設立してから一度も風邪をひいて寝込んだことがありません。私は畑に一人で仕事をしている時間が長く、外出して他の人と会う時間が短くて、人から風邪をうつされる機会が少ないです。

  多くの人達は職場などで複数の人と接しながら暮らしています。だから日本政府などが国内に、「外出して自宅に帰ってきたらよく自分の手を水洗いして、手に付着しているかもしれないウイルス菌を落とすように」と、手洗いの重要性を度々呼びかけています。

  そして、「もしも咳や発熱などの新型コロナウイルスの症状が現れたら、他の人にうつしてしまわぬように外出を控えてほしい」とも呼びかけています。今まで毎週、一度も休まずに野菜セットを皆さんにお届けしてきたことが私の自慢なのですが、もしも私にも咳や発熱などの症状が現れましたら出荷をお休みさせていただき、回復するまで自宅で養生していようと思います。休まなくてもよいように、いつもよりも丁寧に手洗いをしています。

  現時点では新型コロナウイルスに感染した人の多くは軽症ですみ、特に赤ちゃんを含めた子供たちが感染後に重症化した事例はほとんどないようです。感染した高齢者が重症化することはあるようですが、高齢によって免疫力が落ちているのが原因だと思われます。免疫力が高い人の体には新型コロナウイルスは侵入しにくいことも分かってきています。

十分に睡眠をとったり、適度に運動したり、規則正しい生活を送ることにより免疫力を高めてゆけるようです。普段から規則正しい生活を心掛けてゆくべきですが、今回のウイルス騒動は不規則になりがちな自分の生活を見直して改善するのに良い機会となります。

食事の摂り方も免疫に影響を及ぼすようです。「よく噛んで食べること」「食べすぎずに腹八分を守ること」が免疫力を高めるのに良いようです。自分の命を支えてくれる食べ物に対して感謝の念を抱いてかみしめながら食べれば、自ずと健康的な食べ方になります。

  みそや漬け物などの発酵食品も免疫力を高めるのに優れているようです。日本では昔からご飯にみそ汁と漬け物を組み合わせた食事が食べられてきましたが、昔ながらの食事は現代の日本人の体にも適しているようです。野菜の煮汁や野菜の外皮にもたくさん栄養が含まれているので、それらを捨てずに丸ごと大事に食べると栄養素がたくさん摂れます。

  日本政府はついに、全国の学校に臨時休校をするように要請し、子供たちにはできるだけ外出しないように呼びかけています。小林農場の野菜を食べてくださっているご家庭には小学生、中学生、高校生のお子さんもいますが、唐突すぎる政府の要請にとまどっているご家庭も多いのではないかと思います。笑うことも免疫力を高めるのに良いようですが、様々な催しが次々に中止されて、施設も閉じられて、笑顔になれる場が消えていっています。

免疫力を高める食材といえば、野菜です。私が今まで風邪をひかなかったのは、小林農場の野菜を常食してきたおかげでもあると思っています。農場の野菜が皆さんの免疫力も高めているのであれば嬉しいです。小林農場はいつも通りに野菜をお届けし続けます。

2020年9月19日 (土)

七十二候を追う・「鶺鴒鳴く(せきれいなく)」~マルバアメリカアサガオについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

9月12日から9月16日頃までの従来の七十二候は 「鶺鴒鳴く(せきれいなく)」。セキレイが鳴き始める頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

9月12日から9月16日頃までの小林農場独自の七十二候は 「日が暮れる 釣瓶落としに 例えられ」。

秋の夕暮れは「釣瓶落とし」と例えられます。

釣瓶(つるべ)とは、井戸から水を汲み上げるための桶のことですが、井戸の底へ桶がサーッと落ちてゆくように、この時期は日が沈むのが早くなります。

夕方5時に日が暗くなり始めてきたと思ったら、夕方6時にはすっかり暗くなり、その日の畑仕事も終了します。風呂に入って夕食の支度をする時間も早くなりました。

早朝も、5時はまだ暗いままです。日の出ている時間が短くなったと感じます。畑仕事ができる時間も短くなります。

朝晩の温度も下がり、今週から窓を閉めて就寝するようになりました。もはや夏ではなくなり、季節は秋へと進んでいることをはっきりと感じられる時期です。

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ツル性の植物が繁茂しています。絡むことのできる棒を見つけるとそれを「支柱」にしてツルを何重にも伸ばして、「支柱」を葉で覆いながら上へ上へと登ってゆきます。

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ツル性の野草、マルバアメリカアサガオ。

アサガオの仲間。アメリカからの帰化植物。

葉は丸っぽいハート型。萼がタコ足のように開くのが特徴。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「遠き山に日は落ちて」 作曲/アントニン・ドヴォルザーク 作詞/堀内 敬三
   右をクリックすると、この曲を試聴できます。 83曲目 遠き山に日は落ちて 

 

2020年9月17日 (木)

野菜出荷の裏側   令和2年2月28日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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野菜出荷の裏側   令和2年2月28日

木々の芽もすっかり春支度を整えたようです。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  無農薬栽培で野菜を栽培している私の知り合いの農家の皆さんが生産者団体を作って生協に野菜を出荷していますが、私も生産者団体の出荷に参加させていただくことになりました。去年の暮れから生協にほうれん草を出荷し始めています。

  先日は50袋のほうれん草の注文をいただきましたが、その日は雨が降り、ほうれん草の葉は濡れて泥が付着し、そのまま袋に詰めると、袋にも泥がついてしまいました。その状態で出荷しましたら、生協の方からもっときれいに出荷してほしいと要請されました。

  さらにその後、私が出荷した50袋のほうれん草のうち、10袋分しか商品として扱えないという連絡をいただきました。その理由をお聞きすると、「葉が変色していたり虫にかじられた跡が目立っていたり、見栄えが良くないほうれん草が多かった」という返答でした。

  野菜セットには、ほうれん草を詰める袋に泥がついてもそのまま出荷してきました。少しくらい葉が変色していたり虫にかじられた跡があるほうれん草でも問題なくおいしく食べられますので、そのようなほうれん草も野菜セットに入れていました。しかし、野菜セットで出荷するのと同じ感覚で生協に出荷すると、それが通用しない場合もあるようです。

  その後も生協からほうれん草のご注文をいただきましたが、なぜか出荷日にはいつも雨が降り、葉は濡れて泥が付着した状態での収穫が続きました。収穫したほうれん草を全てきれいな水に浸して洗って泥を落とし、できるだけ水分をきって乾かしてから袋に詰めました。すると泥をつけずに袋に詰められて、きれいな商品として出荷することができました。

  収穫物をわざわざ水洗いして乾かすには時間がかかります。きれいに出荷するのにこんなに時間をかけていては、畑仕事に費やす時間が削られます。自分の手はしっかりと水洗いしたほうがよいですが、野菜を水洗いしすぎると中身の質が落ちる危険もあります。でも一般流通では、袋に泥がついているような商品は売れません。きれいに包装された野菜が当たり前のように売られていますが、農家はきれいに袋詰めするために時間をかけています。

  本当は野菜セットの販売だけで農場の経営を成り立たせられれば良いのですが、皆さんのように野菜セットを定期購入してくださるご家庭は多くはありません。大勢の消費者に農産物を販売している生協などの一般流通の力もお借りして経営してゆこうと思います。

生協の職員の方が畑の様子を見学しに、わざわざ小林農場まで足を運んでくださいました。「無農薬栽培の安全な野菜を多くの消費者に広めたい」「生産者と話し合いながらお互いにやりやすい販売方法を探ってゆきたい」という生協の考え方を私に伝えてくれました。私も手際良くきれいに野菜を袋詰めできるコツを身に付けるよう、努力したいと思います。

野菜セットでは、収穫物にべったりと泥がついてれば簡単に泥を落としていますが、泥が少しだけついている程度ならば、そのまま袋に詰めています。野菜セットを購入してくださっている皆さんは何気なく泥がついたままの野菜を受け取ってくださっていますが、私にはとてもありがたいです。おかげで出荷作業に時間をかけず、畑仕事に時間を費やせます。

2020年9月16日 (水)

令和2年9月14日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・9月のモロヘイヤ

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、トマト、オクラ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニラ、ニンニク、ショウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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夏の希少な葉物野菜、モロヘイヤ。9月になるとモロヘイヤの樹は花を咲かせて茎葉は固くなっておいしく食べられなくなり、出荷が終了します。

例年だと9月の中旬にはほとんどのモロヘイヤの樹は花を咲かせて収穫できる量がわずかになるのですが、今年はまだ花を咲かせていない樹が多く、茎が柔らかくて葉が大きく開いた良質なモロヘイヤをたくさん収穫できています。

今年はまだ、関東平野に台風が来ていないので、モロヘイヤの樹も強風に倒されることなく無事に立っています。

モロヘイヤは多くのご家庭で人気のある葉物野菜なので、他に出荷できる野菜が減っている今の時期、代わりにモロヘイヤを多めに野菜セットの中に入れさせていただいております。

さすがにあと2週間もすれば、ほとんどの樹が花を咲かせるでしょう。花を咲かせてしまう前にできるだけたくさんの茎葉を収穫して、たくさん出荷してゆきたいと思います。

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上の写真は、6月頃の、収穫が始まったばかりのモロヘイヤの様子。

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上の写真は、現在のモロヘイヤの様子。私の背丈と同じくらいに高くなり、立派な樹に生育しました。

樹からたくさんの茎葉が繁茂して、それらを1本1本手で摘んで収穫します。

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黄色の花を咲かせ始めているモロヘイヤの樹の様子。花が咲いたのを合図にして、モロヘイヤの出荷を打ち切ります。

 

 

 

2020年9月15日 (火)

七十二候を追う・「草露白し(くさつゆしろし)」~稲についても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

9月7日から9月11日頃までの従来の七十二候は 「草露白し(くさつゆしろし)」。草に降りた露が白く光って見える頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

9月7日から9月11日頃までの小林農場独自の七十二候は 「穂が垂れて 黄金色へと 田が染まる」。

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近所の水田地帯を写真に撮らせていただきました。写真のずっと向うまで、何枚もの水田が続いております。

小林農場は雑木林と水田地帯に囲まれた場所に位置しています。どこまでも雑木林と水田が並列して続いてゆく里山の風景の中にあります。

今の時期はお米が実り、田んぼは黄金色に染まっています。早い所ではすでに収穫されて、新米として食べられています。

Dscn3438 重たそうに穂を垂らしている、収穫直前の稲。

Cimg0293 初夏の頃の近所の水田地帯の風景。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「夕焼け小焼け」 作詞:中村雨紅、作曲:草川信
   右をクリックすると、この曲を試聴できます。 夕焼け小焼け.wav 

 

 

2020年9月14日 (月)

令和2年9月11日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・ショウガについて

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、トマト、オクラ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニラ、ニンニク、ショウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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Dscn3442 ショウガを2000円セットにいれてみました。

・ショウガの分類

「大ショウガ」「中ショウガ」「小ショウガ」「葉ショウガ」「根ショウガ」「新ショウガ」「種ショウガ」「ひねショウガ」など、いろいろと呼び名があって少しややこしいのですが・・・

:小林農場が栽培しているショウガの品種は、収穫される塊茎が小ぶりの「小ショウガ」または「中ショウガ」です。

小ショウガや中ショウガは、大ショウガと比べて辛味の効いたショウガだと言われています。

:上の写真の左は「種ショウガ」。右は「新ショウガ」。畑から掘り出されて収穫されるときは、種ショウガと新ショウガがくっついて収穫されます。

生育中に種ショウガから新ショウガが新たに派生します。新ショウガは柔らかくてみずみずしいです。野菜セットには新ショウガを入れてみました。

種ショウガは固くて繊維質で辛味が強いと言われています。これも薬味などにしておいしく食べられます。

:スーパーなどの野菜売り場で売られている一般的なショウガは、新ショウガを数カ月間、貯蔵したものらしいです。新ショウガを数カ月間、貯蔵すると固くなって辛味が強くなり、薬味に最適なショウガらしいショウガへと熟成されるらしいです。

小林農場は、収穫したらすぐに出荷することが多いです。ショウガを数カ月間、保存するのはけっこう難しいです。

・ショウガの保存方法

ショウガはそのままだと、意外に保存が効きません。

ショウガは13度以下の低温に当たり続けると低温障害によって傷んでしまう場合があるので、塊のまま長く冷蔵庫に入れっぱなしにしていると傷む可能性があります。

すぐにショウガを使い切れない場合、すりおろしてラップに包み、冷凍庫に入れて冷凍保存すれば、長期間、保存できます。小分けしておけば、少しずつ解凍しながら利用できます。

ネット上で公開されている情報によると、塊のままでも水に浸して冷蔵保存していれば、1か月ほど保存ができるらしいです。水は数日おきに取り換えるとよいようです。

甘酢漬けなどの漬け物にすれば、長期間、保存できます。

・ショウガの皮のむき方

Dsc05436

包丁の代わりにスプーンを使って皮をこそぎ落すと、皮を無駄なく薄くむくことができます。

・ショウガの利用方法

 ・薬味として使う  おろしショウガや刻みショウガにして、冷奴、そうめんなどにかける。

 ・しょうが焼き  おろしショウガにして、いっしょにナスや肉などを炒めて。

 ・甘酢漬けに  酢や砂糖に漬けて。長期間保存が可能に。

2020年9月13日 (日)

野菜が花を咲かせぬように  令和2年2月20日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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野菜が花を咲かせぬように  令和2年2月20日

春の気配に心躍る季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  梅も桜も、多くの植物は種を遺すために花を咲かせます。暑すぎたり寒すぎたりすると花はすぐに枯れてしまうので、ちょうど良い気温の春に花を咲かせます。その準備を冬の頃に始める必要があります。冬の低温を受けると植物の体にスイッチが入り、花の元となる花芽を形成し始めます。この生理を「春化」と呼びます。花芽は春の暖かな陽気を感じると大きくなって花を咲かせます。花が咲くには冬の寒さも春の暖かさも、どちらも必要です。

「春化」は多くの野菜にも起こります。秋に種が播かれて生育して冬を越してきた大根や人参などの根菜類、またはほうれん草や水菜などの葉物野菜は、冬の寒さに当たることによって花芽を作り始め、そして暖かくなってきた今、花芽を大きく伸ばして花を咲かそうとしています。花芽に養分が吸収されてゆくため、食用部の根や葉は筋っぽくなってしまっておいしく食べられなくなり出荷できなくなります。梅や桜が花を咲かすのは嬉しいことですが、野菜が花を咲かすのは農家にとっては困ります。野菜の花もきれいだけれども。

これよりカブ、人参、大根、白菜、水菜などの根菜類、葉菜類が次々に花を咲かせます。このままだと出荷できる野菜が極端に減ってしまうので、冬の終わりが見えてくる2月上旬頃より新たに根菜類、葉菜類の種を播き始め、4月頃から新たに収穫できるようにします。

2月はまだ寒さが厳しい時期で、種を播いた後、発芽した作物は寒さに当たって花芽を形成してしまい、収穫時期を迎える前に花を咲かせてしまうこともあります。2月に種を播いた後はその上にビニール資材を張ってビニールの中で防寒しながら作物を育てていますが、それでも日が沈んで夜になるとビニールの中も氷点下まで冷え込み、春化が起こります。

しかし、夜が明けて日差しを受けるとビニール内は急激に高温になりますが、作物が季節を勘違いして、作った花芽を消滅させることがあります。これを「脱春化」と呼びますが、ビニール資材には脱春化を起こして作物が花を咲かせてしまうのを防ぐ効果があります。

ビニール資材を利用しても作物が花を咲かせてしまうこともあり、この時期の作物栽培はなかなか難しいです。近年は寒さを感じるのが鈍感で花芽を形成しにくい品種も開発されています。ただ、畑によって適する品種が違い、どの品種が自分の畑に適するのかは実際に栽培してみないと分かりません。今まで様々な野菜の様々な品種を試し、早々と花を咲かせて全く収穫できなかった品種もありましたが、優良な品種も徐々に見つかりました。ほうれん草も本来は3月になれば花を咲かせる作物ですが、3月に入っても花を咲かさない品種を見つけることができたので、小林農場では3月にもほうれん草を出荷しています。

去年は5月にも安定して収穫できる品種も見つけることができましたが、4月に安定して収穫できるほうれん草の品種がまだ見つかっていません。この冬、種を販売している売り場を歩き回り、4月にも収穫できそうだと直感的に感じた品種の種を手当たり次第に10種類以上、購入してみて、この2月にそれらを畑に播いてみました。これらの品種の成績を比較しながら、4月に収穫できるほうれん草の品種を発掘したいと思います。

2020年9月12日 (土)

種まきの季節、栽培したい野菜とその品種 令和2年2月13日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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種まきの季節、栽培したい野菜とその品種 令和2年2月13日

梅のつぼみもふくらんできました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  冬の終わりも近づき、先週には今年初めての種まきを行いました。今後は様々な作物の種が絶え間なく播かれてゆくでしょう。今年はどんな野菜のどんな品種を栽培するのか、種苗会社のカタログを見たり、地元の種屋さんに寄ったりしながら、あれこれと考えています。

  多くのご家庭より「野菜セットに入っていたカボチャがおいしかった」という嬉しいご感想をいただきました。去年はカボチャが不作で収量は少なく、この冬はほんの数回しか野菜セットの中に入れられませんでした。今年はカボチャの種をたくさん播いてたくさん栽培して、今年の秋から来年の春まで毎回、皆さんにカボチャをお届けしゆきたいと思います。

  カボチャは品種によって味や姿が違うので、品種選びが重要です。皆さんに今まで好評だった皮が白い品種「白爵」と、皮が薄い緑色の品種「とっておき」の種をたくさん購入しておきたいと思います。去年、初めて栽培した、手のひらに乗るくらいに小さなカボチャができる品種「すずなりカボちゃん」がおいしかったので、今年もカボちゃんを育てたいです。

  種は主に種苗会社から購入していますが、私もできるだけ自分の畑から自分で種を採って、小林農場で独自に品種を育成してゆけるようにしたいと思います。今週から野菜セットに入れている人参の品種は、私が自分で種を採りながら独自に育成してきたものです。

  これまで野菜セットには年間50種類ほどの野菜を出荷していますが、その種類数を少しずつ増やしてゆきたいと思います。フキ、アスパラガス、ケールなどを新たに出荷してゆきたいと思っています。今までにもアスパラガスの種を播いてきましたが、うまく育てられませんでした。アスパラガスは種が播かれてから収穫時期を迎えるまで2年の月日がかかります。今年も種を播き直し、今度こそ2年間、気を切らさずに管理したいと思います。

  以前に「オリゴ糖の塊」という異名がある健康野菜、ヤーコンを栽培して野菜セットに入れたことがありましたが、あまり日本では馴染みのない野菜で、「料理方法が分からない」と戸惑った方も多かったみたいなので、ヤーコンを野菜セットに入れるのをやめました。多くの家庭に馴染みのある野菜を野菜セットに入れるように心掛けることにしました。

  キクイモという野菜もあまり馴染みのない食材ですが、血糖値を下げるなどの効用がある、健康に良い野菜らしいです。ヤーコンと違って味にクセがなく、料理しやすくて食べやすい野菜のようなので、新たに野菜セットに加えてみようと思い、キクイモの栽培方法を勉強しています。雑草にも負けぬ旺盛な生命力を持ち、栽培が簡単な作物らしいです。

  パクチーなど、特定の野菜を作ってほしいというご要望を皆さんからいただくこともあり、できるだけお応えしてまいりたいと思います。パクチーが苦手な方も多いと思いますので、パクチーを希望されるご家庭のみに野菜セットに入れてお届けしたいと思います。今後はパクチーのように、「オプション」で野菜セットに入れてゆくような野菜も用意したいと思います。今は倉庫に少しだけヤーコンが保管されていますが、ヤーコンにご興味がある方は私にお知らせください。希望されるご家庭のみに、ヤーコンをお届けいたします。

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追記(9月12日記入)

・今年もカボチャがあまりたくさん収穫できませんでした。秋はまだ、カボチャの出荷を控えることになるかもしれません。冬からたくさん、カボチャを野菜セットに入れてみたいと考えています。

・パクチーなどの西洋のハープを栽培してみましたが、うまく生育しませんでした。西洋ハープの栽培は小林農場の課題です。青シソなどの東洋のハープはたくさん収穫できています。シュンギクやミツバなどの東洋ハープもたくさん作ろうと思います。

・キクイモは、収穫後にけっこう早く傷みやすいらしく、慣れていないと扱いが難しいらしいので、野菜セットに入れる野菜としてはふさわしくなさそうです。健康食に関心のある方の中にはキクイモをご希望される方もいるかもしれませんので、キクイモをご希望される方のみに「オプション」でお届けしてもおもしろいかもしれません。

現在の畑では、キクイモの茎葉が恐ろしい勢いで伸びていて、雑草すらかなわぬ生命力に溢れた生育ぶりを見せています。収穫は冬より。どれだけ収穫できるか、楽しみです。

2020年9月10日 (木)

令和2年9月7日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、トマト、オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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今年に入ってから、小林農場の野菜セットのお試しセットをご注文してくださるご家庭が増えていると感じております。

新型コロナウイルス禍をきっかけにして、食事や健康について見直す人が増えているのかもしれません。今後は、無農薬栽培の農産物など、安全性の高い国産の農産物の需要が伸びてゆくのかもしれません。農家にとっては「禍を転じて福となす」となるのかもしれません。

季節によって出荷できる野菜の種類が増えたり減ったりします。9月は、米や果樹にとっては「収穫の秋」となって賑わいますが、野菜にとっては「端境期(はざかいき)」となり、出荷できる野菜が減ってゆく時期です。

めぐり合わせによって、野菜セットを出荷する量が極端に多い週があったり、極端に少ない週があったりします。これから1週間は、「極端に多い週」となり、出荷作業が忙しくなりそうです。

出荷できる野菜が少なくなってゆくいっぽうで、野菜セットの出荷量は増える。このような状況でも充実した内容の野菜セットを1軒1軒のご家庭にお届けしてゆけるよう、専業農家としての腕が試されます。

小林農場の経営を維持してゆくために、野菜セットの出荷数をもっと増やしてゆきたいと考えています。出荷が忙しくなることはありがたいことで、野菜セットを定期購入してくださっている皆さんとのご縁に感謝する日々です。

2020年9月 9日 (水)

七十二候を追う・「禾乃登る(こくものみのる)」~クサギカメムシについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

9月2日から9月6日頃までの従来の七十二候は 「禾乃登る(こくものみのる)」。田に稲が実り、穂を垂らす頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

9月2日から9月6日頃までの小林農場独自の七十二候は 「野分来て 押し倒された 草の跡」。

「野分(のわき)」とは、台風の古称です。

9月に入って田んぼでは稲が実って収穫時期を迎えようとする頃に、台風がやって来て稲が押し倒されてしまう被害が発生したりします。

9月1日頃の「二百十日」、9月10日頃の「二百二十日」、9月17日頃の「八朔」。これらは昔から「農家の3大厄日」として知られて、警戒されてきました。

先日、九州・沖縄地方に暴風をもたらした大型台風の影響で、栃木県も短時間だけ、横殴りの雨と強風に見舞われました。

小林農場の青シソの樹が強風によって地べたに押し倒されてしまいました。強風によって青シソやモロヘイヤなどの樹が押し倒される光景は、ある意味でこの季節の風物詩です。

青シソやモロヘイヤのように背が高く伸びた作物は強風の影響を受けやすいです。この時期に栽培するキュウリは、地べたにツルを這って生育する「地這えキュウリ」を栽培するようにしています。

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最近、よく畑で目にする虫。

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おそらく、クサギカメムシだと思います。ピーマンなどの樹の茎にに行列を作って群れています。

実から果汁を吸って作物に被害をもたらすこともありますが、その被害はそんなに大きくなさそうです。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「一番星みつけた」 作詞・生沼勝 作曲・信時 潔
   右をクリックすると、この曲を試聴できます。 一番星見つけた.wav

2020年9月 7日 (月)

令和2年9月4日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・防災食について

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、トマト、オクラ、カボチャ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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9月、10月は台風の季節。

現在は九州・沖縄地方に大型の台風が接近し、夜が明ければその被害状況も明らかになるでしょう。

関東平野もこの数年間は9月、10月に台風による大きな被害を受けています。

自然災害を受けると、しばらくは電機・ガス・水道が使えなくなる場合もありますので、その時のために備えておく必要があります。

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おすすめ料理「キュウリとオクラの即席漬け」(ビニール袋を利用。防災食としても。)

  1、キュウリやオクラのヘタを料理バサミで切り除きビニール袋に入れる。

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  2、ごま油や酢やしょうゆなども袋の中に加えて、空気を抜きながら袋の口をしばる。

  3、めん棒などで叩いてキュウリやオクラを砕く。袋を手でよく揉んで、味をなじませる。

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  4、10分ほどそのまま漬ければ出来上がり。

 

包丁やまな板を使わないので、水洗いをする必要がない。自然災害が発生して水道が使えなくなった時に、このようにビニール袋を活用すると節水ができる。

Dscn3413 アルミホイルを敷いて、その上に料理を盛る。そうすれば皿も汚れず、水洗いをする必要がなくなり、節水ができる。

(オクラは叩いたり揉んだりするとネバネバと粘って、ごま油や醤油などの調味料がよくからんでおいしく食べられます。)

2020年9月 6日 (日)

七十二候を追う・「天地始めて粛し(てんちはじめてさむし)」~エンマコオロギについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

8月28日から9月1日頃までの従来の七十二候は 「天地始めて粛し(てんちはじめてさむし)」。ようやく暑さが収まり始める頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

8月28日から9月1日頃までの小林農場独自の七十二候は 「唐辛子 青から赤へと 熟す頃」。

ピーマンの和名は「青唐辛子」。

通常の緑(青)色のピーマンは未熟な実です。この季節になると、実が熟しやすくなって、赤色に染まりやすくなります。

熟した赤ピーマンは苦味が和らいで、酸味と甘味が増して、未熟なピーマンとは違った味わいとなります。

Imgp0499 Imgp0484 去年のピーマンの様子。

去年の今頃は、赤ピーマンも野菜セットに入れることができましたが、今年は残念ながらピーマンが不作で実があまり収穫できていません。今年は小林農場のこの季節の風物詩である赤ピーマンをあまり楽しめなさそうです・・・。

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この季節に小林農場の畑で鳴いている虫。

Dscn3403 「コロコロ・リーリー」と鳴くエンマコオロギ。

Dscn3322 「ギースッチョン」と鳴くキリギリス。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「風の又三郎」 作詞/宮沢 賢治  作曲/杉原 泰蔵  

   右をクリックすると、この曲を試聴できます。 風の又三郎

  

2020年9月 5日 (土)

旅をして姿を変える種    令和2年2月6日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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旅をして姿を変える種    令和2年2月6日

余寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  立春を迎え、種まきの時期がやってきました。今年はおいしくて健康に良いと評判のケールの種も、初めて播いてみました。茎が高く伸び、先に大きく開いた葉を食用とします。ケールはとても古い時代に地中海沿岸で栽培が始まったらしく、それから長い年月をかけて、つぼみが大きく発達したものがブロッコリーやカリフラワーへと進化してゆき、葉が丸く巻いて結球していったものがキャベツへと進化していったようです。

  同じキャベツの中でも、環境の違う土地で栽培を続けていったことにより、さまざまな品種が生まれました。暑い土地で栽培して種を採り続けてゆけば暑さに強い品種へと進化してゆき、寒い土地で栽培して種を採り続けてゆけば寒さに強い品種へと進化してゆきます。葉が柔らかいもの、葉が厚いもの、葉の色が赤いものなど、多様な品種が生まれました。

  人類が農業を始めて1万年間、作物の種は人の手によって採られ続けて、その種が人から人へと渡されて他の土地へも持ち込まれて、その作物はその土地に適した姿へと進化してゆきました。こうして多様な野菜、多様な品種、そして多様な遺伝子が生み出されて、現代を生きる私達は多様な野菜の多様な味を楽しむことができます。

  「作物の多様性」こそ、人類が食糧を確実に確保してゆくために重要と考えられています。特徴の違うさまざまな遺伝子が存在していれば、異常気象で全作物が全滅するような危険を回避できます。特に異常気象が目立つ現在では、さらに作物の多様性が重視されます。

  しかし近代農業では、農家は自分で種を採る手間を省いて大手の種苗会社から種を購入することが多いです。大手の種苗会社だけで新たに生み出せる品種の数はそんなに多くはありません。農家が自家採種をやめることで、世界の作物の多様性が減少してゆきます。

  小林農場では、自分でできるだけ作物の種を採るように試行錯誤してきました。先日、「種の交換会」が行われて、私も小林農場で採った種を持参いたしました。この交換会では、農家が自家採種した種を持ち寄り、自分のほしい品種の種を交換し合います。そこで新たに入手した種で作物を育てて、自分の畑でもその種を採り続けるようにします。やがてその品種は自分の畑の自然環境に適した遺伝子を獲得して、新たな品種へと進化してゆきます。

農家が自分たちで種を採るようになれば種苗会社が販売している種が売れなくなってしまいます。種苗会社などの新品種の開発者の利益を保護するために、日本政府は農家などに対して「自家採種の規制」を強めています。種苗会社などが開発して登録を申請した「登録品種」から無断で種を採ると、「開発者が開発した商品を盗用した罪」として罰則を受けることになります。種苗会社が開発した品種から種を採るのが難しくなってきています。

政府の方針は「資本主義の世界」では大切ですが、多様性を重視した「生命の世界」では必ずしも正しくありません。「種の交換会」などでは、全ての農家が「新品種の開発者」となり、そして開発された品種の種は開発者によって独占されるのではなく、他の開発者とお互いに分け合いながら作物の多様性を維持してゆこうという考え方に基づいています。

2020年9月 3日 (木)

我が家が築く食文化   令和2年1月30日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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我が家が築く食文化   令和2年1月30日

早春の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  小林農場の野菜セットは、ただ単に野菜をお届けするだけでなく、その野菜のおいしい食べ方もいっしょに皆さんにお伝えできればよいと考えています。私も毎日、畑から採ってきた野菜を台所で料理しながら、野菜をさらにおいしく食べられる料理を探っています。

  いっしょに暮らしている家族のいない私は自分の好きなように気楽に料理をできますが、家族が共に暮らしているご家庭では、料理を作る方は毎日、家族の健康を考慮しながら家族のお気に入りの味に料理を仕上げないといけません。凄いことだと思います。ご家庭をお持ちになっている皆さんのほうが私よりも料理に詳しいと思います。おいしい料理方法を皆さんから教わり、それを他の皆さんにもお伝えしてゆくこともしてゆきたいです。

  日本列島は地震や台風が多く、被災して数日間は停電や断水をして、普段どおりに料理ができなくなることもあります。普段とは違う「非常食」で栄養を摂りながら非常事態を乗り切ることになりますが、それが食べ慣れていなくて口に合わなければ、ますます元気をなくしてしまうかもしれません。非常食も普段から食べ慣れているものがよいので、いつもの食事にも非常食を取り入れて、お気に入りの非常食をあらかじめ見つけておくと良いです。

  「非常食」とは、停電や断水をしていても、備蓄していた飲料水やカセットコンロやポリ袋、ラップなどを使って料理ができる食事のことを言います。小林農場は「普段でもおいしく食べられる非常食」を探してその料理方法をお伝えしてゆければよいと思っています。

例えば、キュウリなどを食べやすい大きさに切ってポリ袋の中に入れ、お好みの調味料を加えてモミモミともんで味を染み込ませるだけでも、おいしい一品ができます。大根や人参などの長期保存ができる根菜も細かく千切りにしてモミモミともむと、おいしく食べられます。「モミモミ料理」にはどんな組み合わせがおいしいのか、探ってみたいと思います。

  キャンプは電機やガスが使えない不便な環境を楽しむ娯楽であり、普段からキャンプを楽しんでいる人はその経験を、被災後に停電・断水している時に応用できます。バーベキューグリルや炭火があれば「ホイル包み焼き」が楽しめます。サツマイモなどの食材をアルミホイルに包んで、グリルでしばらく焼くのみで、おいしい1品の出来上がりです。どんな食材を包んで焼けばおいしいのか、台所のグリルを使って試してみたいと思います。週に1回でも、自分の住まいの庭でキャンプを楽しむ習慣を身に付けられれば良いです。

  2月に入って初午を迎える頃、北関東地方では「しもつかれ」という郷土料理を食べる習慣があります。鮭の頭、酒かす、そして節分の時に残った炒り豆などを煮込んだ料理です。これらは通常なら食べずにそのまま捨てられてしまうこともありますが、「食材の全ての部分を無駄なく食べきることができる」という知恵を、しもつかれは教えてくれます。

  他にも昔から食べ続けられてきた伝統の料理がありますが、これらには日本列島の自然環境の中で人々が暮らしてゆくための知恵が込められているので、大事に受け継いでゆきたいです。同時に、防災に役立つ非常食も新たな伝統料理として遺してゆきたいです。

2020年9月 2日 (水)

令和2年8月31日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・キュウリについて

ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、トマト、ミニトマト、オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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キュウリは、6月下旬から収穫され始め、現在まで絶え間なく、出荷されています。

全く晴れ間のなかった梅雨の時期も、全く雨が降らなかった酷暑の時期も、安定してキュウリが収穫できています。

ナスやピーマンなどの他の夏野菜が今年は不作ですので、これらと比べるとキュウリはどんな天候でも安定して収穫できる頼れる作物だと、今年は特に思いました。

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現在のキュウリ畑の様子。

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キュウリの樹の葉には斑点性の病斑が目立っていますが、そんなことはおかまいなく、たくさんの花を咲かせて、実を実らせています。

1年に3回くらいに分けてキュウリの種を播きます。現在は3回目に種播きしたキュウリが収穫時期を迎え始めました。このキュウリも順調に実を実らせてくれれば、10月の中旬までキュウリを皆さんにお届けし続けることができるでしょう。

2020年9月 1日 (火)

七十二候を追う・「綿柎開(わたのはなしべひらく)」~ツユクサについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

8月23日から8月27日頃までの従来の七十二候は 「綿柎開(わたのはなしべひらく)」。綿の実を包む萼が開く頃とされています。

小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。

8月23日から8月27日頃までの小林農場独自の七十二候は 「ツユクサは 残暑見舞いに 青く咲き」。

まだまだ暑い日が続いていますが、先週の別次元の暑さと比べれば、今週は少しだけ暑さが和らぎました。暑さの峠を越えて、「残暑」に入った感じがします。

暦の上では、今は秋です。「こんなに暑いのだから、まだ夏だろう。」と誰もが思いますが、従来の暦では、暑さの峠を越えれば秋が始まったことになるようです。

春の始まりである「立春」も、とても寒い2月上旬に迎えますが、寒さの底を越えた後なので、暦の上では春となります。日本の従来の暦は、少しでも次の季節の気配を感じたらさっさと次の季節に移る性質があるようです。

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ツユクサ。暑さの厳しい真夏の頃にはすでに花を咲かせている夏草ですが、その涼し気な青い花は、秋の装いです。

この青色は草木染めの染料としても利用されるようです。

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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」

  「虫の声」 文部省唱歌
   こちらをクリックすると、この曲を試聴できます。 

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