七十二候を追う・「蒙霧升降す(のうむしょうこうす)」 ~入道雲についても~
1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。
8月17日から8月22日頃までの従来の七十二候は 「蒙霧升降す(のうむしょうこうす)」。深い霧が立ち込める頃とされています。
小林農場では、自分の地域に合った現代版の七十二候を独自に作成しています。
8月17日から8月22日頃までの小林農場独自の七十二候は 「もこもこと 入道雲が 縦に伸び」。
この季節はもこもこと縦に伸びてゆく雄大な入道雲が、よく空に現れます。
入道雲は激しい雷と雨を降らせる雲としても知られています。
栃木県は雷雨が発生しやすい地形に位置していて、強烈な日差しが降り注ぐ暑い夏の日に、突然、雷雨が発生して、カラカラに乾いていた大地を潤して涼しくしてくれます。
そんな雷雨を栃木県民は「らい様」と呼び、恐れながらも親しんできました。
この数年間、以前と比べて「らい様」が登場する日が少なくなったような気がします。
今年は8月1日に梅雨が明けてから今日(8月25日)まで、私の記憶ではたったの2回しか、小林農場の畑にまとまった雨が降っていません。
雨が降らなければ畑に種を播いても発芽してくれないですし、苗を植えても枯れてしまいます。
ちょっと最近、らい様、怠けすぎではないでしょうか。入道雲は元気に膨らんで、ときどき遠くでは雷の音が聞こえて稲妻が見えたりするのですが、肝心の雨が降りません。
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上の写真は、畑に植えてから数日経った苗の様子。無事に畑に根を張ってくれました。
苗を植えた直後の数日間は、遮光ネットを苗の上にかぶせるようにしています。
植物が生育してゆくには太陽の光を浴びて光合成することが必須ですが、まだ畑に植えられたばかりの苗は根が張れていないので、土中の水分を吸収することができず、太陽の光を浴びるとしおれやすいです。
今の暑すぎる太陽の光は苗にとって強烈すぎるので、苗が根付くまでは直射日光から苗を守ってあげる必要があります。
人参の種を播いた後に、モミガラを散布しています。
種が発芽するには十分な水分が必要です。雨が降る直前に、種を畑に播きます。
雨が降っても、その後の日差しが強烈なので、すぐに畑の表面は乾いてしまいます。モミガラを散布しておくと、表面の水分が蒸発しにくくなります。
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この季節に小林が選曲した「この季節の歌」
「燃えろよ燃えろ」 フランス民謡 訳詞・不詳
右をクリックすると、この曲を試聴できます。 燃えろよ燃えろ.wav
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