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2020年8月10日 (月)

祈り   令和1年12月26日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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祈り                 令和1年12月26日

今年もいよいよ残りわずかとなってしまいました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  今年、日本では平成から令和へと時代が移り、新たな天皇が即位しました。日本では古来より、神聖な人物である天皇が神聖な場所で神聖な祭事を行うことにより、国の平和を神様に祈ってきました。世界にはいろいろな神様がありますが、この紙面では日本古来の神様を片仮名で「カミ」と書いて、他の神様と区別しながら話を進めたいと思います。

  天皇が皇位継承をするために行われる儀式が「大嘗祭(だいじょうさい)」です。米などの農産物がカミ様に供えられて、新たに即位する天皇がカミ様と共に米を食事することによって天皇に必要な徳を増してゆきます。この秋に30年ぶりに大嘗祭が行われましたが、米が日本人にとって大切な糧であることを印象付けた儀式でした。

  この供え物のお米は占いによって選ばれた地域の田んぼから収穫されます。令和の大嘗祭では栃木県の田んぼが選ばれて、栃木県内ではその話題で沸きました。

  天皇には民衆を政治的に支配できる権力は与えられていませんが、国の平和をカミ様に祈る重大な神事を担っているので、日本で最も偉い人物として民衆に尊ばれ、徳川家康のような強大な権力を手に入れた権力者さえも天皇を敬いました。常に民衆の平和を祈っている天皇が権力者よりも偉い日本では、権力者が暴走して民衆を弾圧・虐殺するような酷い事件は起こりにくく、国の秩序が保たれやすいです。

  日本には古来より、山にも海にも自然の至る所にカミ様が宿るという信仰があり、カミ様が身近に居ました。大勢で桜を見ながら食事をするお花見は、もともとは農家がみんなでいっしょにカミ様を招いて食事をしながら豊作を祈願するための祭事でした。お正月にやって来るカミ様にお餅を供えるために、みんなで協力して賑やかにお餅をつきます。祭事が地域の人々の連帯感を維持してきました。

  私がどんなにがんばって栽培しても不作になる時もありますし、そんなにがんばらなくても豊作になる時もあります。人の力だけでなく、大自然というカミ様の力に影響を受けながら、作物は生育します。自分が作物に与えられる影響力は小さいと謙虚に受け止めると、大自然に畏怖の念を感じたりします。私利私欲のために大自然に余計な手出しをすると、祟りを受けるかもしれないと思ったりもします。

現代の日本では古来の信仰は薄れて、代わりに科学技術が崇拝されるようになりました。同時に自然環境は悪化し、地域の人々の絆は弱まってゆきました。現代では非科学的だと敬遠されている信仰の中には、実は大自然と人が、そして人と人が大らかにつながってゆくための合理的な知恵があるのかもしれません。

普段は全く宗教には関心のない人も無意識のうちに、自分の生まれた国で発生した古来の信仰の影響を受けながら自分の性格が形成されているものだと思います。自分自身を理解してゆくためにも、自分の国の古来の信仰を知っておくことは大切だと思います。今年は天皇が代わり、日本古来の信仰が見直された一年でした。

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