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2020年8月26日 (水)

雲、花、虫、月・・・  令和2年1月16日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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雲、花、虫、月・・・  令和2年1月16日

春寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  晴れるのか雨が降るのか、畑仕事はその日の天気に左右されるので、毎日、気象庁が発表している天気予報を必ず確認するようにしています。まだ高度な気象予想技術がなかった頃の昔の農家は、まわりの生き物の様子や雲の変化から天気を予想していたようです。

  上空に見える雲の種類から近日の天気を予測できます。細いすじのような形をした「すじ雲」、うろこのような模様に広がる「うろこ雲」、月や太陽の光を覆う「おぼろ雲」が現れたら、半日後か1日後には雨が降り出すと一般的には言われています。これらの雲が現れたら、雨が降り出す前に終わらせておきたい畑仕事を急いで終わらせたほうがよいです。  

実際には違う地形では雲の現れ方も違うので、雲の様子から天気を予測する場合は自分が暮らしている地域ではどのように雲の様子が変化するのか、普段から観察しておく必要があります。いつも作物が生えている地面ばかりを見て仕事していますので、今年は意識的に空を見上げて雲の種類を判別し、数日後の天気を自分で予測できるようにしたいです。

もっと長期的な天候を予測したい場合は、昔の農家は身近な植物や動物の様子から予測していたようです。「カマキリが卵を産み付けた位置が高ければ、次の冬にはたくさん雪が降る」「大根が豊作ならば、翌年は稲の実りが良い」などの言い伝えがあります。

  植物・動物は、周辺の天候に素直に反応するので、それらの生き物の様子は農作業を行う上で指標になります。例えば、「藤の花が咲いたら、夏野菜の苗を畑に植えてもよい」と言われています。夏野菜の苗は寒さに弱く、霜に当たれば枯れてしまいます。藤の花は霜が降りなくなる暖かな時期になってから咲くので、その後に夏野菜の苗を植えるとよいです。他にも「桜が満開になってから大根の種を播け」などの言い伝えがあります。私も身近な場所に農作業の指標となるような植物や動物をたくさん見つけておこうと思っています。

  月の満ち欠けを観て農作業を行う農家もいます。海洋では月の引力によって満潮・干潮が繰り返されますが、作物の生育も月の引力に影響されるらしく、種播きは月の引力が強まる新月の日に、苗の植えつけは引力が弱まる満月の日に行うと良いとも言われています。

  虫の行動も月の満ち欠けと連動しているらしく、満月の日に最も害虫が発生すると言われています。もしもそれが本当ならば、満月の日を狙って徹底的に害虫対策を行えば、害虫を一網打尽にすることができます。今年は月の満ち欠けを毎日、意識して観察しながら、月が作物栽培にどの程度の影響力を及ぼしているのか、確認してみたいと思っています。

  「満月の日と新月の日とでは、自分の性格も変わる」と、敏感な人は言います。「低気圧が近づいてくると体の節々が痛くなって、次の日には雨が降るのが分かる」と嘆く人もいますが、ある意味でそれは、自然環境の変化を敏感に感じ取ることのできる体だとも言えます。私達の体調や気分は気象に影響されながら上下し、その要因を特定できれば楽しいです。

  「花鳥風月」とは、美しい自然に囲まれて暮らしている喜びを表現した風流な言葉です。雲、花、虫、月などを眺めながら行われる畑仕事は、毎日を風流なものにしてゆくでしょう。

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