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2020年7月19日 (日)

令和2年7月17日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・病害対策について

今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

じゃがいも、玉ねぎ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、丸サヤインゲン、平サヤインゲン、クウシンサイ、青シソ、ニンニク、ミョウガ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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Dscn3225 露地で育てているトマトの様子。

雨が続いて土が乾かず、病原菌が発生して疫病にかかって、下葉が真っ黒にヤケドしたように枯れてしまっています。

Dscn3222 Dscn3223

雨除けハウスの中で育てているトマトの様子。

雨に当たらず土は常に乾燥しています。トマトの葉は青々としていてきれいで、病斑は見当たりません。

トマト栽培は、雨除けすることによって病害を回避してゆくことができます。ただ、大きなハウスを建てなくてはいけません。

露地でも病気にかからずに栽培できるトマトの品種もありますので、小林農場でもそのような品種を試しに栽培しています。

今は疫病が発生している露地のトマトも、梅雨が明けて日差しが戻れば回復してゆくのではないかと思います。

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病原菌はどの畑にも生息していて、作物が病原菌に感染することを完璧に防ぐことは難しいです。

しかし、作物が健全に育っていれば、病原菌が感染しても症状は重くならないと思います。


現代の一般的な農業では畑に農薬を散布して消毒して病原菌を駆除しますが、無農薬栽培では農薬を使用しません。
作物は酵母菌や乳酸菌などの土着の有益な菌の助けを借りながら生育してゆきます。
農薬を畑に散布することによって、病原菌だけではなく、有益な菌にまで害を及ぼしてしまうかもしれません。
病原菌を駆除することばかりに気をとられていると、過剰に農薬で消毒してしまい、畑を「無菌状態」にしてしまいます。
しかし、多様な菌が共存している豊かな生態系の中でこそ、作物は健全に育ってゆけると思います。
そのような豊かな生態系の中では、病原菌だけがいつまでも繁殖するということはありません。
作物のまわりの日当たり・風通しを良くしたり、病害に強い品種を選んで栽培したり、有益菌がたくさん生息している堆肥を畑に散布したりして、畑に病原菌が繁殖しすぎないようにしています。
病害菌は繁殖しすぎると農家の「敵」になりますが、普段は畑に豊かな生態系を築いてゆくための一員として働いてくれていると思います。
「有益菌だけを残して、病原菌だけを駆除する」というのは難しいと思います。
生態系の中で全ての菌は密接に関わり合っているので、病原菌を農薬などで駆除すれば、その影響は有益菌にも及ぶ危険性があります。
有益菌と共生してゆきたいのであれば、病原菌とも共生してゆく度量が必要だと思います。

 

 

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