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2020年6月12日 (金)

苗が根付くまでの数日間  令和1年10月11日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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苗が根付くまでの数日間  令和1年10月11日

秋冷の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  キャベツや白菜などの秋野菜は、真夏の頃から秋にかけて種をまき、苗を育ててから畑に植えてゆきます。白菜は8月中に4回に分けて少しずつ種を播いてゆきました。

一番最初に種まきされた白菜の苗が大きくなって畑に植えられた9月上旬頃には曇りの日が続き、「植え付け日和」でした。苗は直射日光にさらされることなく、数日後には無事に根を張って立ち上がりました。続いて2回目の白菜も同じように無事に根付きました。

  3回目に種まきされた白菜の苗が畑に植えられた翌日、真夏が戻って来たかのように強烈な直射日光が降り注いで真夏日となり、土の表面が乾いてゆきました。太陽の光は植物が光合成をしてゆくために必要不可欠なものですが、まだ畑に植えられたばかりの苗は根が張れていなくて土中の水分を自力で吸水できないので、強い直射日光が直撃するとしおれてしまいます。苗の根が根付くまで、畑に大量の水を持ち運んでかん水しました。

  畑に植えられてから根付くまでの数日間を無事に乗り越えられるかどうかが、その後の作物の生育に重大な影響を及ぼしてゆくようです。植え付け時に天気が曇って直射日光を避けることができた苗はすんなりと畑に根付いて、その後の生育も順調です。いっぽう植え付け時に強い直射日光を浴びてしおれた苗は根付くのに時間がかかり、その時に受けた損傷が後にも響いて、いつの間にか消えてなくなってしまう苗も少なくありませんでした。

  暑さの厳しい頃に畑に植えられてゆく秋野菜の苗が根付くまで、他の農場では植え付け直後に苗の上に遮光シートをかぶせて直射日光を遮ったりしています。植え付け直後の苗には、それくらいに手間をかけて大事に保護してもよいのかもしれません。

  それにしても最近の私が育てる苗は根性がなく、畑に植えられた後、ちょっと直射日光を浴びるとすぐにしおれてしまい、少しでもかん水が遅れると枯れて消えてしまいます。苗を育てる時に水を与えすぎると苗は甘えてしまって自力で根を伸ばす癖がつかなくなってしまうようですので、来年はもう少しかん水を控えて苗を厳しく育ててみようと思います。

  通常はポットに床土を詰め込んで、そこに種を播いて発芽させて、雨除けハウスの中で苗を育てます。今秋は試しに、一部の種を畑に直接播いて、ポットの中よりも厳しい環境の畑の中で苗を育ててみましたが、発芽率が悪くて、この試みはうまくいきませんでした。

  夏から秋にかけて害虫が活発に活動しますが、苗作りでは防虫ネットで苗を覆って育てます。それでも害虫が大発生するとわずかな隙間からネットの中に侵入してきて苗を食べてしまいます。作物が大きくなれば害虫にかじられても放っておいてもよいのですが、幼いうちに害虫にかじられると致命傷となり、その後の生育が悪くなります。今年の夏と秋は害虫が少なく、苗の葉は無傷のまますんなりと生育してくれて、苗作りが楽しかったです。

  作物は、幼い頃の経験がその後の生涯に重大な影響を及ぼしてゆきます。なんだか人間の生涯と似ていています。植え付けられた直後の苗は、子供から大人に変わろうとしている思春期を迎えている状態で、育て親の私も苗が根付いて自立するまで神経を遣います。

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