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2020年6月 1日 (月)

コロナ禍を生きる   令和2年4月23日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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コロナ禍を生きる   令和2年4月23日

晩春の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  テレビのニュース番組と同じように、私も最近の農場通信では、新型コロナウイルスの話題ばかりを取り上げています。自分の心の中の不安と向き合いながら、新型コロナウイルスについて自分なりに情報を集めています。9年前に福島第一原発事故が発生した時も原発や放射性物質について時間を費やして勉強しましたが、あの頃を思い出します。

  今までのところ、このウイルスに感染しても重症化してしまう人は少ないようなので、私もあまり過剰に心配しないように心掛けています。手洗い、うがい、マスク装着、衛生管理などの感染予防を行いながらも、今まで通りに野菜を栽培して皆さんにお届けし、できるだけいつも通りの生活を送ってゆくことを心掛けています。

現在は日本全国で緊急事態宣言が発令されて、多くの方々が仕事を休まざるを得なくなって収入を失っています。この自粛が長引けば食べてゆくためのお金すらなくなってしまう人も現れて、別の理由で命の危険にさらされてしまいます。電気代も水道代もガス代も支払えなくなれば、健康を維持してゆくのも難しくなります。もしも新型コロナウイルスの終息が長引くならば、「ウイルス感染による被害」と「自粛によってもたらされる健康被害」と、どちらのほうが病人の数を増やしてしまうのか、慎重に見極めないといけません。

高齢や持病などで免疫力が低下している人は、このウイルスに感染すると重症化する場合があることもわかってきました。このウイルスによって重症化しているのは、ほとんどが高齢者の方々です。一般的には年をとればとるほど、免疫力も次第に下がってゆきます。逆の言い方をすると、年をとっても免疫力の低下を抑えられれば、病気になりにくいです。

  東京の実家で暮らしている私の父と母も間もなく80歳を迎える高齢者です。毎月、賑やかな東京から静かな小林農場へ訪問して、きれいな空気と美しい田舎の風景を楽しんでいましたが、こんなご時世になりましたので、今月は農場訪問をやめることになりました。

しばらくは毎週、小林農場の野菜セットを実家に送ることにしました。息子の育てた野菜を食べて父と母が元気になり、免疫力の低下を抑えられればよいと願っています。毎週、実家に電話をして、野菜セットについての感想を父と母からきこうと思います。身内ですので遠慮のない率直な感想を聞けそうです。それを野菜セットの品質向上に反映させます。

あらゆるところに新型コロナウイルは拡散していますので、自分の身近な人や自分自身が感染しても不思議ではありません。「このウイルスに感染しても、ほとんどの人は重症化していない。高齢や持病などで免疫力が低下している人は、感染して重症化する場合がある。」ということを再度確認して冷静に対応してゆきたいです。

日本政府は自粛要請の代償として、全ての世帯に一律に10万円の給付金を支払うことを決めましたが、小林農場は今回の自粛要請のよってあまり被害を受けていませんので、私には給付金は必要ありません。医療現場の最前線で新型コロナウイルスと対峙している医療従事者や、感染の影響を受けやすい高齢者を支援することに国費を費やしてほしいです。

追記(5月31日記入)

  以上の農場通信を書いた時は、「父や母のような高齢者にとって、新型コロナウイルスは危険かもしれない」という考えが私の頭の中にありました。

  実際は、新型コロナウイルスに感染して重症化する高齢者よりも、感染しても重症化しない高齢者のほうが,ずっと多いようです。若い世代と比べれば高齢者が重症化する危険は高まりますが、感染しても重症化しない高齢者も多いです。

参照:日本経済新聞「年代別の感染状況」

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「共存」という選択肢  令和2年5月21日  

走り梅雨に濡れた緑がいっそう深まっております。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  近代の一般的な作物栽培では、作物の生育を阻害する病原菌を退治するために、農薬を畑に散布します。しかし農薬は病原菌だけではなく畑に生息している他の生き物にも害を与えて畑の生態系が壊れる危険がありますので、小林農場では農薬を使いません。多様な生き物が暮らす豊かな生態系でなければ作物も健全に育つことができないと考えています。

  生息している生き物の少ないような貧しい生態系に、病原菌が好んで繁殖したりします。それを退治するために農薬を散布すればさらに生態系が壊れます。次第に病原菌は農薬に対する耐性を身に付けてしまうので、さらに種類の違う農薬を開発して散布しなくてはいけなくなります。病原菌を撲滅しようとすればするほど、悪循環へ陥ってしまいます。

  無農薬栽培では、病原菌とも共存してゆくことを考えます。いろんな生き物が共存していれば、病原菌だけがいつまでも繁殖することはありません。ときどき作物が病気にかかる場合もありますが、「少しくらいは病原菌にも作物を食わせてやれ」くらいの大らかな気持ちを持って病原菌と接してゆくことが、無農薬栽培を続けてゆくためのコツだと思います。

  現在、世間で最も有名な病原体といえば、新型コロナウイルスです。どうやらこれからもしばらく、このウイルスは消えてなくなることはなく、私達の社会に居座るらしいです。

私達が長く付き合ってきたインフルエンザウイルスも新型コロナウイルスと同じ風邪の仲間です。厚生労働省によると、日本国内では年間で約1000万人というたくさんの人達がインフルエンザにかかります。私達は周りの人達との間で頻繁にインフルエンザウイルスをうつしたりうつされたりしながら暮らしてきました。そして国内で毎年、約1万人の人々が誰かからうつされたインフルエンザウイルスが原因で重症に陥り命を失っています。

「手洗いやマスク装着などをしてインフルエンザウイルスの感染防止につとめるけれども、それでも人からウイルスをうつされる場合もあるし、人にウイルスをうつしてしまう場合もある。それをお互いに責めたりしないで、許し合いましょう。」という「暗黙の了解」の基で、今まで私達の社会は大らかにインフルエンザウイルスと共存してきました。

厚労省や国立感染研究センターから公表されている統計を見ると、新型コロナウイルスが日本国内で確認され始めた1月下旬から5月下旬までの間に、新型コロナウイルスによって死亡した人数よりもインフルエンザウイルスによって死亡した人数のほうが多いようです。死亡者数だけを比べて言えば、インフルエンザウイルスのほうが人を殺す力の強い相手だといえるかもしれません。そんな恐ろしいインフルエンザウイルスと共存してきた私達ならば、新型コロナウイルスとも共存してゆけるのではないかと、私は考えています。

病原菌のことばかりを心配していると、畑へ過剰に農薬を散布してしまうようになって大切な生態系を壊してしまいます。今後も手洗いなどを続けて新型コロナウイルスの感染予防につとめることは大切ですが、新型コロナウイルスのことばかりを心配しすぎると、人と接触することを過剰に恐れてしまうようになり、大切にしてきた人生を壊してしまいます。

追記(5月30日記入)

  新型コロナウイルスは未知のウイルスですが、インフルエンザウイルスは私達にとって馴染みのあるウイルスです。

インフルエンザウイルスと比較すれば、新型コロナウイルスの実力を推測しやすくなるかもしれません。

新型コロナウイルスが日本列島に上陸してからの約4か月間、新型コロナウイルスによる死亡者の数は、同じ時期に発生したインフルエンザウイルスによる死亡者の数よりも少ないようです。

インフルエンザでは高齢者だけでなく乳幼児なども亡くなることが少なくないのですが、新型コロナでは今までのところ、国内の20歳以下の子供たちの死亡者の数はゼロです。

参照:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について・国内の発生状況」

参照:国立感染研究所「インフルエンザ関連死迅速把握システムによる2019/2020シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告」

インフルエンザウイルスなどの他の病原ウイルスと比較してゆくことにより、私達は冷静に新型コロナウイルスと対峙してゆけるようになるのではないかと、私は考えています。

 

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