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2020年6月 3日 (水)

まずは観察、それから推理     令和1年9月19日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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まずは観察、それから推理     令和1年9月19日

仲秋の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  9月からカボチャが食べ頃を迎え、「収穫の秋」を演出してくれます。ところが今年の小林農場ではカボチャが全く生育してくれませんでした。小林農場では多種類の野菜を栽培していますので、カボチャが収穫できなくても他の野菜で代用しながら野菜セットを作ってゆくことができます。しかし、カボチャは皆さんに人気の高い野菜で、野菜セットの中でもその存在感は大きく、カボチャが出荷できなくなった損失は小さくはありません。

  その年の天候や土壌の状態など、様々な要因が複雑に絡み合って作物は豊作になったり不作になったりするので、その原因が分からない場合も多いです。ただ、今回はカボチャがほぼ全滅し、これだけ派手に失敗してしまうとその原因を探らないわけにはいきません。

  4月から育苗ハウスで育てたカボチャの苗を5月に畑へ植えてゆきました。それから日が経つごとに苗の葉は黄ばんで縮んでゆき、そのまま枯れて消えてゆきました。この様子から、なんらかの理由で苗の根が上手に土壌から養分を吸収できなかったと推測されます。

  大きな草で覆われていた畑を急いで耕してすぐにカボチャの苗を植えていった時には、雑草の残骸が畑に散乱していました。生の草が土の中に鋤きこまれた直後は、それらを分解しようとする微生物が湧いて出てきたりして、土の中が騒がしくなるようです。土が落ち着かない状態では、畑に植えられた苗も落ち着いて根を伸ばせなくなるのかもしれません。

カボチャの苗を植える時はそのすぐ近くに少量の肥料を与えるようにしています。今年はいつもとは違う材料で作った自家製の肥料をいつもと違うやり方で苗を植える時に与えましたが、この肥料が苗に変な効き方をしてしまったのかもしれません。

カボチャの根は土の表面に伸びてゆくので、今までは苗の周りの土の表面を雨風から守るためにモミガラを敷いていました。今年はモミガラの代わりに落ち葉を敷いてみましたが、もしかしたら落ち葉の中に変な害虫やら病原菌やらが生息していたかもしれません。

これらの推理から、「カボチャの苗を植える前にはあらかじめよく耕して雑草を抑えておいて、肥料の与え方や表面の土の保護方法は以前のやり方に戻せばよい」という対策が導き出されます。この推理と対策は間違っているかもしれません。奥深き自然界の森羅万象を人間の頭で何でも解明できるなんて考えるのは傲慢です。ただ、間違っていてもかまわないから、無理矢理にでも原因を推理してみる癖をつけたいと思っています。そうすることによって、作物をじっくりと観察しようとする癖も身につきます。観察こそが作物栽培の肝です。

カボチャが全滅することがはっきりとしてきた7月に、新たにカボチャの種を播き直してみました。果たしてこの遅い時期に種播きされたカボチャが冬になる前に収穫時期を迎えてくれるかどうかは半信半疑ですが、今のところは順調に育っています。なぜ今回は苗が畑に無事に根付き、前回は苗が根付かなかったのか、観察しながら比較しています。

  畑にカメラを携帯して、作物の生育過程を写真に収めることを趣味にしたいです。どんな角度でカメラを向けて撮ればその作物の現状を写し出すことができるのかを考えているうちに観察力が身について、作物が抱えている悩みが聞こえるようになるかもしれません。

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