農が防災の常備品 令和1年9月5日
野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。
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農が防災の常備品 令和1年9月5日
涼風の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
毎年9月1日は「防災の日」。自然災害多発地帯に位置する日本列島では毎年、地震や豪雨などでどこかの市町村が大きな被害を受けています。日本で暮らしていれば誰もが被災者になる可能性がありますので、自然災害に備えておく必要があります。
8年前の東日本大震災では栃木県も大きな被害を受けましたが、流通が寸断されて食材が県内に運ばれにくくなり、スーパーやコンビニエンスストアの棚には食材の姿が消えて空となり、しばらくの間、食材を購入しにくい状況が続きました。被災した後に食材を探し求めようとするのでは遅すぎます。いつも自宅に防災食を常備しておくことが肝心です。
自然災害が発生した後、住まいが壊れずに無事でも、数日間は電機・水道・ガスが使えなくなります。料理がいちじるしくやりにくくなりますので、缶詰やレトルト食品など、常温で長期間貯蔵ができて料理の手間が省ける食材を防災食として常備しておくとよいです。野菜ではジャガイモなどの常温でも保存が効くものが防災食として有効です。
長く貯蔵できる防災食にも賞味期限はあります。すでに賞味期限の切れていることに気づかぬままこれらの防災食を棚の奥に放置したまま無駄にすることがないように、普段の食生活にも防災食を消費して、消費した分を買い足してしまっておくとよいです。
最近の缶詰やレトルト食品はおいしくて種類が豊富なので、普段の食生活にも取り入れられます。普段から防災食を料理していればどの防災食が自分の口に合うのか事前に確認できますし、自然災害が発生して防災食に頼らなくてはいけなくなった時に、いつも食べ慣れている防災食を食べれば気持ちも落ち着きます。被災時だからといって自分の口に合わない防災食を我慢して食べれば、逆にストレスを溜めてしまうかもしれません。
ペットボトルに詰められた飲料水や、カセットコンロやボンベを常備しておけば、水道やガスが使えなくなっても最低限の料理ができます。普段から庭でバーベキューをしたりキャンプ場でキャンプしたりする習慣があれば、その経験は被災時にも応用できます。「停電ごっこ」「断水ごっこ」を楽しめるようになれれば、しめたものです。
特別に防災訓練をするのではなくて、普段の日常生活の中で防災に必要な準備が自然と身についてゆければよいです。農家は自分の畑で常に作物を栽培していますので、被災しても畑が無事ならば畑から食材を確保できます。農業を営むこと自体が防災となります。
被災後にはガソリンなどの燃料も入手しにくくなるので、普段からマメにガソリンスタンドに寄って、野菜セットを皆さんのお宅にお届けする配送車などの燃料を常にたくさん貯えておくようにしています。再び栃木県が自然災害に襲われても、小林農場は普段通りに皆さんに野菜セットをお届けできるように準備しておきたいと思います。
被災時にはジャガイモなどの常温保存できる種類の野菜を多めに入れたりして被災時用の内容に変更するとは思いますが、基本的には普段とあまり変わらない内容でお届けしたいです。被災時でも「普段通り」に生活できれば元気も出てくるでしょう。
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