七十二候を追う・ 「霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)」 ~春一番についても~
1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。
以下は七十二候の 「霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)」 (2月24日~2月29日)の小林農場周辺の風景です。
(画面をクリックすると、画面が拡大されてもっと見やすくなります。)
2月はまだ寒い時期で、種を畑に播いても発芽しにくいので、上の写真のように種を播いた後、ビニール資材でビニールトンネルを建てて、畝を保温して種を発芽させます。
旬を大切にする小林農場では、ビニール資材を利用して人工的に温度を調整してゆくやり方はあまりしません。
しかし、冬から春に移り変わる今の時期は1年で最も出荷できる野菜の種類が減る端境期(はざかいき)なので、ビニール資材を利用しないと出荷できる野菜が極端に少なくなってしまいます。この時期だけ、ビニールトンネルを建てるようにしています。
トンネルの中では、無事に種が発芽しているようです。左上の写真は発芽したばかりの山東菜、右上はほうれん草。
今年、関東地方に「春一番」が2月22日に吹きました。小林農場の畑も、風が強く吹いていました。
春一番とは、立春から春分の間に吹く強い南風のことをいいます。
この時期は一日中、風が強く吹く日が比較的に多いです。
以前は強い風によってビニールトンネルが吹き飛ばされて、何度も立て直したりしていました。ひどい場合は、ビニールトンネルではなくてビニールハウスが強風によって押しつぶされてしまうこともありました。
でも、どういうわけだか、この数年間は、「春の嵐」もずいぶんおとなしくなってきたような気がします。強風による被害は減り、ビニールトンネルが吹き飛ばされることもなくなりました。
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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)
従来の2月19日~2月23日頃の七十二候は 「霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)」(霞がたなびいて、情景に趣が加わる頃とされている。)
小林農場独自の2月19日~2月23日の七十二候は 「風強く 笹の頭が おじぎする」 (強い風が吹くことの多い時期。風に押されて、背を高く伸ばした笹の群生が同じ方向になびく。前述のとおり、最近は風が強く吹く日が以前よりも少なくなってきている)
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次の七十二候は 「草木萌え動く(そうもくもえうごく)」
草木が芽吹きだす頃とされている。
期間: 3月1日(日)~3月4日(水)
月齢: 3月24日は7、3月4日は10 2月24日頃に新月
天気予報(気象庁):三寒四温
この時期にやっておきたい仕事:
種まき(温床に)・育苗 種まき(露地に) 堆肥の散布 除草(ほうれん草、玉ねぎなど) 倉庫の片づけ 切り干し大根作る サヤエンドウのネットを張る 落ち葉堆肥作り ジャガイモの芽かき
小林が選曲した「この季節の歌」
「うれしいひなまつり」 右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。 うれしいひなまつり.wav
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