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2020年2月

2020年2月29日 (土)

冬の準備     令和1年8月15日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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冬の準備     令和1年8月15日

残暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  8月は1年で最も豊富に多品目の作物を収穫できる時期です。9月から夏野菜の収量は落ちてゆき、出荷できる野菜が減ってゆきます。12月になれば長い冬が始まり、しばらくの間、作物は生育を止めてしまいますので、本格的に寒くなる前には作物に収穫時期を迎えさせて冬の貯えとして貯蔵しておかないといけません。

  時間は限られているので、全ての作物を同じように時間をかけて丁寧に管理してゆくことはできません。今までは夏野菜の管理に集中してきましたが、今は夏野菜よりも秋野菜に、秋野菜よりも冬野菜に力を注ぐべきです。そのために夏野菜はできるだけ放任します。

小林農場が真冬に出荷している作物は、ジャガイモ、玉ねぎ、人参、大根、カブ、里芋、ゴボウ、カボチャ、長ネギ、白菜、ほうれん草などの葉物野菜。大根、カブ、白菜、ほうれん草などはこれから種を播きますが、他はすでに畑で生育していて、栽培の真っ最中です。

ジャガイモはすでに収穫時期を迎えていて、今は畑から掘り出している最中です。春に植えた種イモが土中で傷んでしまい、収量が少ないです。冬を乗り切るには足りないかもしれないので、今から新たに秋ジャガイモの種イモを畑に植えて育てたいと思います。

人参の種を播く時期は8月上旬まで。雨が降って畑が潤わないと種は発芽しないのですが、今年は梅雨が明けてから小林農場にはほとんど雨が降らず、雨がやって来るのをずっと待っていました。台風10号が日本に上陸して雨をもたらしてくれるという予報を聞き、お盆の直前にようやく、種を播いてみました。種まきの時期が遅れた影響を注視したいです。

カボチャが今年は全く育たず、ほとんど収穫できそうもありません。いっぽう、サツマイモはまともに生育しています。サツマイモは寒さに弱くて冬の間に貯蔵するのが難しいのですが、他の農家は上手にサツマイモを貯蔵して冬でも出荷しています。小林農場も貯蔵方法を学んでサツマイモを冬にも出荷できるようにして、カボチャの損失の穴を埋めたいです。秋に収穫されるまでは必死に除草して、雑草からサツマイモを守らないといけません。

冬に出荷する予定のキャベツの苗は、すでに畑に植えられています。去年までは苗がまだ小さい頃に害虫によってかじられてしまい生育が損ねられて、うまく冬キャベツを冬に収穫することができませんでした。今年は苗を畑に植えた後、少し手間をかけてその畑の全体に防虫ネットを張り、害虫を苗に近づけないようにしてみました。

冬の貯えを確保してゆくために真夏のうちにやっておかないといけない仕事がたくさんあります。今の私の頭の中には冬の光景が広がっています。平成最後の冬がすぎてからあっという間に半年が経ちました。令和最初の冬もあっという間にやって来るでしょう。

2020年2月27日 (木)

優先順位    令和1年8月8日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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優先順位    令和1年8月8日

酷暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  夏の畑では様々な生き物が躍動し、やらなくてはいけない畑仕事が山積みされてゆきます。限られた時間の中、どの仕事を優先してどの仕事を後回しにするのか、仕事の優先順位を的確に決めてゆかないと山崩れを起こしてしまい、畑仕事が何倍も大変になります。

  まず優先すべきは除草だと考えています。雑草の繁殖力は旺盛なので、放置していると作物を飲み込んでしまいます。除草を後回しにしていると、雑草はどんどん大きくなって取り除くのが困難になってゆきます。できれば毎日、除草のために半日を費やしたいです。雑草は取り除かれてもまた新たに生えてきますので、いつでも除草が必要な場所があります。

  人参の種を播く時期は7月から8月の上旬までに、白菜の種を播く時期は8月上旬から下旬までになど、種を播く時期はある程度、厳密に決められていて、これらの時期に種を播かないと作物は順調に生育できなくなります。それぞれの作物の種まきの時期を頭に入れて、その期間は種まきを優先します。とにかく種を播かないことには何も始まりません。

  白菜やレタスなどの作物は、ハウスの中で苗を育ててから畑へ植えてゆきます。畑に植えられた苗の根が畑に根付くには水分が必要ですので、雨が降る日を狙って苗の植え付けを行うことになります。雨の日の前後は苗の植え付けをなりよりも優先して、雨が土を湿らせているうちに苗の根を畑に張らせるようにします。真夏は雨が降る日が少なくて畑は強い直射日光で乾きやすいので、雨はとても貴重です。雨を逃すと自分で水を畑まで持ち運んで畑に植えたばかりの苗に一つ一つ、手間をかけてかん水しなくてはいけなくなります。

  真夏は害虫が活発な時期で、害虫が大発生したときは手で一匹一匹捕まえないといけませんが、捕っても捕っても虫が湧いて出てくるので、虫捕りに時間を費やすのが虚しくなります。虫捕りは優先順位の低い仕事で、やらない場合が多いです。害虫が大発生した作物があればそのまま放置して、他の作物の世話に専念するようにしています。秋が深まって気温が下がれば害虫も姿を消します。害虫に苦しめられる時期はそんなに長くは続きません。

  作物の周りの雑草を刈ることばかりを優先して自分の畑や住まいの周辺の草刈りをやらないでいると、周辺の景観が草でうっそうとして見苦しくなります。どんなに畑仕事が忙しくても、定期的に畑や住まいの周辺の草刈りにも時間を費やすようにしています。地域の住民がお互いに自分達の暮らしている周辺の草刈りに時間を費やすことにより、地域の美しい景観が保たれてゆきます。ご近所さん同士が良好な関係を築いてゆく上でも大切です。

畑仕事が忙しいことを理由にして整理整頓を後回しにしてしまい、物置小屋や住まいが手を付けられなくなるほど散らかってしまうこともあります。毎日、30分ほどは整理整頓のための時間を捻出して、整理整頓を習慣付けるようにしたいです。それで畑仕事が遅れても、整理整頓された空間は私を涼しくなった気分にさせて、夏バテを防止できそうです。

  炎天下で畑仕事をこなしてゆく真夏は、体力勝負です。十分に睡眠時間を摂って体力を回復しないといけません。本当は睡眠時間の確保を優先順位の第1位にしたいところです。

2020年2月26日 (水)

令和2年2月24日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・端境期(はざかいき)入り宣言

今回の内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、サツマイモ、長ネギ、半結球の白菜、ほうれん草、油菜、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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この冬は、暖かかったです。

収穫して倉庫に長期貯蔵してきた白菜も、2月が終わる前に出荷が終了しました。

気温が低い冬だからこそ、長期間、貯蔵できるのですが、この冬は暖かかったためか、白菜が傷んでゆくのが早かったです。

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土をたっぷりかぶせて防寒しながら長期間貯蔵してきたカブも、だんだんと良い状態が保てなくなってきています。

包丁で切ってみると、スが入っていてスカスカになっているものもありました。

カブの中身の状態を予測しながら、出荷しています。形がボコボコしていたり、手触りがザラザラしていたり、持ったらやたら軽かったりするカブは、中身の質が悪い可能性がありますので、出荷しないようにしています。

しかし、外見だけでは中身の状態が分かりにくい場合もあります。現在のカブの出荷には、神経をつかいます。そろそろカブの出荷を打ち切る決断を下すことになるかもしれません。

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大根にも傷みが生じ始めてきました。季節は春へ移って気温が上がり、良い状態では貯蔵しにくくなってきました。

現在は良い状態で貯蔵できている人参も、間もなく傷み始めてゆくと思います。

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今年も1年で最も出荷できる野菜が少なくなる「端境期(はざかいき)」がやって来たようです。特にこの冬は暖かかったので、端境期が早まっている感じがします。この時期は暖かくなればなるほど出荷できる野菜が増えてゆくのではなく、減ってゆきます。

「端境期入り宣言」をいたします。「端境期明け宣言」は5月下旬頃になると思います。

この端境期の間も皆さんに喜んでいただける野菜セットをお届けできるよう、専業農家の腕の見せ所です。

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2月、3月はまだ作物が育つには十分に暖かくなく、2月以降に種を播いて育てている作物が出荷されてゆくのは、しばらく先です。

できるだけ端境期を短縮できるように、温床で苗を暖めたり、ビニール資材を使って保温しながら、できるだけ早く、新たな野菜を出荷してゆけるようにしています。

Dscn2657 苗を暖めている「温床」。

Dscn2659 温床の中で発芽したばかりの芽。

まだ種が発芽するには寒すぎるので、温床などで温度を確保して発芽させます。

 

2020年2月25日 (火)

七十二候を追う・ 「土脉潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)」 ~梅についても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

以下は七十二候の  「土脉潤い起こる」(どみゃくうるおいおこる) (2月19日~2月23日)の小林農場周辺の風景です。

(画面をクリックすると、画面が拡大されてもっと見やすくなります。)

Dscn2676 近所の梅の木。

Dscn2684 開花直前のつぼみ。ずいぶん膨らんで、今にも弾けそう。

Dscn2677 2月17日頃、梅の花がチラホラと咲き始めました。

Dscn2707 それから5日後、花の数も増えてきました。

 

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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

  従来の2月19日~2月23日頃の七十二候は 「土脉潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)」 暖かな雨が降り注ぎ、大地が潤い目覚める頃とされている。

  小林農場独自の2月19日~2月23日の七十二候は 「雨が降る たびに畑が 緩んでく」(冬の間は雨が少なくて、小林農場の粘土質の土は乾燥しすぎて固まって、耕しにくくなる時もある。春が近づいて雨の日が増えてくると畑が緩んで、耕しやすくなったりする。今年は冬にも雨がけっこう降っていたので、そんなに畑は固くならなかった。)  

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次の七十二候は 「霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)」
  霞がたなびいて、情景に趣が加わる頃とされている。
  
期間:2月24日(月)~2月29日(土)

月齢:2月24日は1、2月29日は6  2月24日頃に新月  

天気予報(気象庁):火曜日頃に雨。週末にも雨が降り、気温も下がって冬が戻って来る。

この時期にやっておきたい仕事:

  種まき(温床に)・育苗 種まき(露地に。トンネルビニール建てる) 堆肥の散布 除草(ほうれん草、玉ねぎなど) 倉庫の片づけ 切り干し大根作る サヤエンドウのネットを張る 小麦を加工場に持ってゆく 落ち葉堆肥作り ジャガイモの芽かき  

小林が選曲した「この季節の歌」

  「春の唄」   右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。 春の唄.wav 


2020年2月23日 (日)

令和2年2月21日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・ホウレンソウをきれいに出荷してみた

今回の内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、サツマイモ、長ネギ、白菜、ほうれん草、油菜、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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雨が降って畑が湿った日には、どうしてもホウレンソウに泥がついてしまいます。そのホウレンソウを収穫して袋に詰めて出荷しようとすると、どうしても袋にも泥がついてしまいます。

直売所などのお店に出荷する場合は、見た目もきれいにして出荷することが大切です。雨が降った日にも袋に泥をつけずにきれいに出荷できるようにするにはどうすればよいのか、私の課題でした。

この土曜日の朝にも雨が降り、その後でホウレンソウを収穫して袋に詰めましたが、今回は試しに徹底的にホウレンソウを水洗いして泥を落として、きれいに出荷するように心掛けてみました。

桶にきれいな水を入れて、その中にホウレンソウを丸ごと浸して、パシャパシャと泥を洗い落としました。

Dscn2694 水洗いしたホウレンソウを乾かしている様子。

Dscn2696 袋を汚さず、きれいに袋詰めできました。

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やはりホウレンソウを水洗いして乾かしてから出荷しようとすると、時間がかかります。収穫した野菜を全部、このようにきれいに泥を落としていたら、畑仕事に費やす時間がなくなります。

あまりきれいにしすぎると、かえって野菜の品質が低下してしまう場合もあります。

スーパーなどで売られている野菜の袋は汚れていないので、それが当たり前に思われてしまっていますが、袋を汚さずに出荷するには、実は時間も手間もかかって大変です。

野菜セットに入れている野菜は、収穫された野菜にべったりと泥がついている場合は簡単に水洗いをしますが、そうでなければそのまま袋に詰めて出荷しています。

野菜セットをご購入されている皆さんは、袋に泥がついていても何気なく受け取ってくださっていますが、それは私にとってはとてもありがたいことなのです。おかげで出荷作業を短縮して、畑仕事に時間を費やすことができます。

2020年2月20日 (木)

七十二候を追う・「魚氷に上がる・うおこおりにあがる」 ~すじ雲についても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

以下は七十二候の 「魚氷に上がる・うおこおりにあがる」 (2月14日~2月18日)の小林農場周辺の風景です。

Dsc05825

上の写真では、はけでさっとなでたようなすじ状の雲が見られます。

「すじ雲」と呼ばれる雲で、低気圧が近づいてくると上空に形成されるようです。

すじ雲が青空に現れると、1~2日後に天気が崩れて雨が降る確率が高いようです。

関東平野の冬は、連日、よく晴れて、あまり雨が降りません。(この1月は例外的によく雨がふりましたが)

今年も立春に入ってからは雨が降らず、畑は乾いていました。

立春を迎えてからは畑で種播きが始まりますが、水を与えないと種は発芽しません。

先日の日曜日と月曜日にまとまった雨が久しぶりに降り、畑を潤してくれました。種も目覚めて発芽してくれると思います。

畑に種を播きを始めたばかりの立春の頃に降る希少な雨はとても印象的で、私は「春告げ雨」と呼んでいます。

Img_0171 冬も終わりに近づき、種播きを開始。

まだ寒い時期なので、畝に種を播いた後、その上にビニールを張って保温します。

雨が降る日にはビニールを開けて、畝に雨を当てます。

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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

  従来の2月14日~2月18日頃の七十二候は  「魚氷に上がる・うおこおりにあがる」 (湖の氷が割れて、魚が跳びはねる頃とされている。)

  小林農場独自の2月14日~2月18日の七十二候は 「膨らんだ つぼみ弾けて 梅の花」梅の花がチラホラと咲き始めた) 

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次の七十二候は 「土脉潤い起こる」(どみゃくうるおいおこる)

  暖かな雨が降り注ぎ、大地が潤い目覚める頃とされている。

期間:2月19日(水)~2月23日(日)

月齢:2月19日は25、2月23日は29  

天気予報(気象庁):前半は穏やかですごしやすい。週末に雨が降るかもしれない。

この時期にやっておきたい仕事:

  育苗 種まき(露地に。トンネルビニール建てる) 堆肥の散布 除草(ほうれん草など) 倉庫の片づけ 切り干し大根作る サヤエンドウのネットを張る 小麦を加工場に持ってゆく 落ち葉堆肥作り ジャガイモの芽かき  

小林が選曲した「この季節の歌」

  「春が来た」   右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。 春が来た

2020年2月19日 (水)

令和2年2月17日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・ホウレンソウの品種について

今回の内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、サツマイモ、長ネギ、白菜、ほうれん草、油菜、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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今回、野菜セットに入れたホウレンソウについて

 ・収穫日に雨が降り、畑が湿っている状態で収穫しました。降雨後はどうしてもほうれん草の葉は濡れてしまい、少し泥もくっついてしまいます。株元は水洗いして泥をできるだけ落としてから出荷しましたが、葉には少し泥が残っていると思います。料理される前によく水洗いをしながらお使いください。

 ・収穫されたほうれん草の芯の部分の葉に、少しだけ傷みが見られました。芯の部分のみ気になりましたが、その他の部分の葉は生き生きとしている状態で、問題はなくおいしく食べられますので、野菜セットに入れて出荷しています。どうぞその味をお楽しみください。

ほうれん草は気温が低い時期に育つ作物です。

春になって気温が暖かくなってゆくと、葉の見た目にも異変が生じてきます。その異変はほうれん草が気温上昇によって傷んでゆく兆候かもしれません。

もう気温が暖かくなってきて、傷んでゆくほうれん草もそろそろ現れ始めてゆくと思います。今後のほうれん草の出荷は今までよりも気をつけてまいりたいと思います。

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よって、3月以降になると、気温上昇のため、ほうれん草の出荷が難しくなります。

近年は気温が上昇する時期でも良い状態で収穫できるほうれん草の品種が開発されてきています。

私もいろいろな品種を試してきました。

3月に収穫するには「ソロモン」、5月に収穫するには「スプリング」「金の夏」「サンライト」「サマースカイ7」などの品種が小林農場の畑では良い成績でした。

4月に安定して収穫できるほうれん草の品種がまだ見つかっていません。この春は、4月に収穫できる品種を探し当てたいと思います。

Dscn2673 地元の種の売り場で、4月に収穫できそうな品種の種を手当たり次第、購入してみました。これらの種を播いてみて、その成績を比較してまいりたいと思います。

Img_0171 まだ寒い時期ですので、2月に種を播いて4月に収穫するには、種を播いたらその畝にビニール資材を張って保温しながら作物を育てます。

2020年2月18日 (火)

令和・夏の陣    令和1年8月1日

 

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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令和・夏の陣    令和1年8月1日

梅雨明けの暑さはまたひとしおに感じられます。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  関東地方も8月に入る直前になってようやく気象庁より、令和初となる「梅雨明け宣言」が発表されました。これより令和初の真夏を迎えることになります。

これまでの1カ月間は関東地方では本当にずっと曇天が続き記録的な日照不足となり、「梅雨寒」でした。ナスなどの夏野菜は生育不調となり、出荷量が少なかったです。この長かった梅雨が間もなく終わることを予感したかのように、先週からナス、ピーマン、トマトがたくさん実をつけるようになり、野菜セットの内容が夏らしくなってまいりました。

  梅雨が明けた途端、梅雨寒から猛暑へと極端に変わり、「熱中症に気をつけましょう」という決まり文句をよく耳にするようになりました。私も今まで畑仕事には頭にタオルを巻いていましたが、梅雨明け後は日除けのために麦わら帽子をかぶるようにしています。飲み水もクーラーボックスに入れて畑に持って行きます。畑仕事を始める時間も早めて、まだ涼しい早朝にできるだけ仕事をして、気温の高いお昼は長めに休みをとるようにしました。

  炎天下の畑で仕事をしているとサウナに入っているようで、気持ちが良いくらいに汗が噴き出してきます。汗で濡れた下着や作業服を一日に何回も着替えて、何枚もの衣服を洗濯機に放り込んでいますが、これだけ日差しが強いと洗濯物も干せばすぐに乾きます。全くお日様が顔を出さずに洗濯物が乾かず、仕方がないので生乾きの状態の作業服を身にまとっていた梅雨の頃とは様子が違います。洗濯物の乾き具合から、季節の移ろいを感じます。

  梅雨の最中に、秋冬に収穫する人参やゴボウなどの種を畑に播きました。小林農場の畑は粘土質で、一度湿るとなかなか乾かず、この状態で土を耕すと表面がグチャグチャになります。全く畑が乾かなかった今年の梅雨は、グチャグチャの表土に無理矢理に種を播くこととなりました。ちゃんと発芽するのか心配しましたが、すごくあっさりと発芽が揃いました。晴れずに土が湿ったままでしたが、それは種が発芽するには最高の環境だったようです。

  梅雨が明けて日差しが強くなると、畑は乾きやすくなります。今後も作物の種を畑に播いてゆきますが、発芽させるのには雨が必要です。真夏は雨の日が少なく、ときどき夕立が降ります。夕立が降る時を狙って種を播く準備をしますが、夕立は突然にやってくるのでいつ降るのか予想しづらいです。梅雨の頃と違って種を播く頃合いを計るのが難しいです。

  他にも梅雨明け後の真夏に直面するだろうと予想される課題を、今のうちにおさらいしておきたいと思います。まず、8月、9月は害虫が1年で最も活発に活動する時期にあたります。また、白菜などの苗を炎天下の中で育てるのですが、苗を暑さから守るのに、毎年、苦戦しています。これらの課題を解決してゆくために、この夏は新たな方法を試してゆきたいと思います。その方法がうまくいったら、皆さんにもご報告してまいりたいと思います。

  ここ数年の真夏は自然災害級の猛暑となり、日本全国は猛暑の被災地となっております。覚悟してまいりたいと思います。私は寒さには弱いですが暑さには強く、我が家に冷房がなくても問題なく暮らしてきましたし、強烈な日差しにもだんだんと慣れてきています。

2020年2月17日 (月)

令和2年2月14日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・野菜セットの内容に選択肢を加えてみる

今回の内容です。

 

じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、サツマイモ、長ネギ、白菜、ほうれん草、ターサイ、水菜

 

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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Img_0517

上の写真はヤーコンというイモ類の野菜です。少し外見がサツマイモに似ています。

オリゴ糖や食物繊維などの栄養がたくさん含まれていて、健康根菜として、最近注目され始めています。

Dscf2213歯ざわりはナシのようにシャキシャキとしていて、サラダに混ぜて生食も可能。


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小麦粉をまぶして炒めて、かき揚げのようにして食べてみました。おいしかったです。きんぴら炒めにしてもおいしいと思います。イモが甘くて、砂糖を加える必要がありません。

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ヤーコンは小林農場の畑でよく育つ作物ですが、日本ではあまり馴染みのない野菜で、以前に野菜セットに加えてみたらどう料理してよいのか戸惑うご家庭もありましたので、現在は野菜セットに入れていません。

このように、小林農場の畑では栽培しやすい野菜なのだけれども・・・

  ・あまり馴染みがなくて料理がやりにくい(ヤーコン、ハヤトウリなど)

  ・好きな人も多いけれども、苦手な人も多い(パクチーなどのハーブ類など)

という野菜は、野菜セットには入れないようにしています。

ただ今後は、上記のような野菜も、ご希望するご家庭にのみ、野菜セットに加えてみたいと思います。「今までの野菜セットにはなかった、珍しい野菜も食べてみたい」などのご要望にもお応えできるようにしてまいりたいと思います。

今までに一部のご家庭より、パクチー、ハヤトウリ、パセリ、果物などを栽培して出荷してほしいというご要望をいただいてきていますので、これらも少しだけ栽培してみたいと思います。

現在、倉庫には少しだけヤーコンが保管してありますので、ご希望するご家庭にお届けいたします。

2020年2月15日 (土)

七十二候を追う・「黄鶯睍睆く・うぐいすなく」 ~ホオジロについても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

以下は七十二候の 「黄鶯睍睆く・うぐいすなく」(2月9日~2月13日)の小林農場周辺の風景です。

(画面をクリックすると、画面が拡大されて、もっと見やすくなります)

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上の写真は、ちょっと見にくいですけれども、体が赤褐色で、顔は黒と白の模様の、スズメくらいの大きさの野鳥を写しています。

調べてみると、おそらく、ホオジロではないかと思います。

Dsc05671 P20118731

小林農場にはいろいろな野鳥がやって来ますが、鳴き声が聞こえてくるだけではなく、その姿もよく目にするようになってきました。

鳥の鳴き声を少しでも聞き分けられるようになれたらよいと思います。私が鳥の名前やその鳴き声について調べるのに利用しているページはこちらのページです。「日本の鳥百科」(日本鳥類保護連盟)

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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

  従来の2月9日~2月13日頃の七十二候は「黄鶯睍睆く・うぐいすなく」(ウグイスが美しい鳴き声を響かせる頃とされている。)    

  小林農場独自の2月9日~2月13日の七十二候は 「鳴き声の 主が姿を 見せに来る」(以前よりも鳥の姿をよく見かけるようになってきたような気がする。ウグイスの鳴き声はまだ聞いていない。)

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次の七十二候は 「魚氷に上がる・うおこおりにあがる」
  湖の氷が割れて、魚が跳びはねる頃とされている。
 

期間:2月14日(金)~2月18日(火)

月齢:2月14日は20、2月8日は24  

天気予報(気象庁):日曜日まで曇りの日が多い。雨も降りやすくなる。春のように暖か。杉の花粉がたくさん飛ぶ。

この時期にやっておきたい仕事:

  種まき(苗作り) 種まき(露地に。トンネルビニール建てる) 堆肥の散布 除草(ニンニク、ほうれん草、サヤエンドウなど) 倉庫の片づけ  

小林が選曲した「この季節の歌」

  「どこかで春が」   右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。 どこかで春が.wav 



2020年2月12日 (水)

広く開かれている農場    令和1年7月25日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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広く開かれている農場    令和1年7月25日

朝夕にはヒグラシの鳴き声が聞こえてきます。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  先週、茨城県の農家の方の農場で見学会が行われて、私も参加して田畑を見学させていただきました。こちらの農場は40年間ほど日本の有機栽培を先導されてきました。有機栽培とは農薬を使用しない栽培方法のことで、小林農場での栽培方法も有機栽培と言えます。

現在はビニール資材を有効に利用した防虫・防草技術が流行しています。そんな最先端の技術を見られるのではないかと期待して見学会まで足を運んだのですが、見学会の冒頭で茨城県の農家の方は「ビニール資材は使用し終わった後は大量のゴミになって地球環境に良くないので、それらをできるだけ使用しないようにしている。」と説明されていました。

ビニール資材が張られた畑の風景には「何が何でも作物を害虫や雑草から守る」という、研ぎ澄まされた気迫が漂っています。それと比べて、今回見学させていただいた茨城県の農家の方の畑にはビニール資材の姿は少なく、その風景には「人間だけが作物を独り占めにしないで、少しくらいは虫にも食わせてやれ」みたいな大らかな雰囲気も漂っていました。

畑にビニールを張って太陽の熱にさらしておけば、高温によって土の中の害虫や雑草を殺すことができて、その後に作物を作付けすれば管理が楽になります。ただこの方法では、害虫や雑草だけでなく他の生き物にも害を及ぼして畑の生態系が崩れる危険もあります。

有機栽培では畑に多様な生き物を生息させて、豊かな生態系の中で作物を生育させてゆくように心掛けてゆき、そこには「あらゆる生き物の命を大切にする」という「思想」があります。「ビニール資材を多用している畑には思想が感じられず、農薬を使うのをやめただけで有機栽培だと言ってよいのだろうか」と、茨城の農家の方が疑問を投げかけています。

そこでビニール資材に頼らなくてもよいように、スイスイと簡単に雑草を取り除ける鎌などをご自身で発明されています。身近に安値で入手できる材料を組み合わせたもので、「これなら楽しく除草できるでしょ」と、見学会で見学者の前で実演してみせていました。

  茨城県の農家の方も野菜セットを作って消費者の家庭に配送しています。さらに消費者も畑まで足を運んで除草などを手伝い、農家と消費者がいっしょになって汗を流しながら食糧を自給してゆくようなささやかな共同体を築いています。消費者に楽しく畑仕事をしてもらいたいという想いが、便利な道具を発明してゆく動機づけとなっているようです。

  夏には秋野菜の苗作りが始まりますが、私を含め多くの農家が苗を暑さから守るのに苦戦しています。今回の見学会では、畑に直に種を播いて苗を育てるという、今まで私の頭の中では思いつかなかった育苗方法を教わったので、ぜひ試してみようと思います。

ある意味では私達、農家はみんな、お互いに消費者を奪い合う「商売敵」になる場合もありますが、茨城県の農家の方は、自然環境に優しい技術を他の農家にも積極的に公開して広めようと努めてきました。自分が労力を費やして体得してきた技術を「企業秘密」にして独り占めにしようという考え方はそこにはありません。それが粋な農家の心意気です。競争よりも共存を大切にしながら、共に自然環境に優しい農業を目指そうとしています。

2020年2月11日 (火)

令和2年2月10日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・野菜を丸ごと食べる

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、カボチャ、長ネギ、白菜、ほうれん草、ターサイ、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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2月に入って初午を迎える頃、北関東地方では「しもつかれ」という郷土料理を食べる習慣があります。鮭の頭、酒かす、そして節分の時に残った炒り豆などを煮込んだ料理です。

これらは通常なら食べずにそのまま捨てられてしまうこともありますが、「食材の全ての部分を無駄なく食べきることができる」という知恵を、しもつかれは教えてくれます。

野菜の外皮のあたりにも、風味や栄養が多く含まれています。人参やカブなどの皮を切り除く方も多いようですが、私は皮もいっしょに食べるようにお薦めしています。皮も筋っぽくなく、おいしく食べられます。

ほうれん草の赤っぽい根の部分も切り捨てる方も多いようですが、この赤い部分に栄養が詰まっていて、食べると甘くておいしいいです。

根にはいっぱい泥がついているので洗うのに手間がかかります。私はほうれん草の根を最初に切り取って、それをしばらく水の中に浸しておきます。そうすると、泥を落としやすくなります。

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2020年2月10日 (月)

七十二候を追う・「東風凍を解く(こちこおりをとく)」 ~金星についても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

以下は七十二候の  「東風凍を解く(こちこおりをとく)」(2月4日~2月8日)の小林農場周辺の風景です。

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この冬は暖く、よく雨も降り、冬らしくない冬だった・・・

と思っていたら、最近は雨雲のカーテンが取り払われて大地が冷え込み、連日、晴れてきれいな青空が広がり、そして寒くて凍えました。

立春を迎えてから、ようやくいつも通りの冬がやって来たような感じでした。

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夕方、日が沈んでゆく頃、西の空には「宵の明星」が他のどの星よりも早く輝いているのがはっきりと見られます。上の写真では、上の方に写っている星が「宵の明星」です。星の写真を撮るのは難しく、ちょっとブレてしまっていますけれども。

「宵の明星」とは、金星のことです。金星を見ながら、その日の畑仕事が終了します。

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上は、金星をきれいに撮ることができた唯一の写真。三日月との共演です。1月の頃に撮りました。

冬は最も星座がきれいに見られる季節です。小林農場からもきれいな星空を見られます。

特にオリオン座の左下に輝く星がやたらと輝いているので、星の名前を調べてみると、シリウスでした。

シリウス、ペテルギウス、プロキオンの3つの星は「冬の大三角形」と呼ばれて、とても明るく輝いて目立ちます。これらの3つの星をちゃんと認識できるようになっただけでも、夜空の星が身近に感じられるようになった気がしました。

 

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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

  従来の2月4日~2月8日頃の七十二候は 「東風凍を解く(こちこおりをとく)」(暖かな春風が吹いて、川や湖の氷が解けだす頃とされている。)

  小林農場独自の2月4日~2月8日の七十二候は 「立春に 春は名のみの 北の風」 (小林農場の温度計ではマイナス10℃まで気温が下がり、日中も4℃までしか上がらず、この冬、最も寒かった。「立春」に入って暦の上では春が始まる。「今後は今よりもさらに冷え込むことはないだろう」という意味で、この時期が「春の始まり」とされる。)

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次の七十二候は 「黄鶯睍睆く・うぐいすなく」

  ウグイスが美しい鳴き声を響かせる頃とされている。

期間:2月9日(日)~2月13日(木)

月齢:2月9日は15、2月8日は19  2月9日に満月  

天気予報(気象庁):晴れの日が多い。寒さは続く。杉の花粉が飛散を開始。

この時期にやっておきたい仕事:

  作付け計画 種まき(苗作り) 種まき(露地に。トンネルビニール建てる) 落ち葉堆肥作り 自家肥料作り 堆肥の散布 除草(ニンニク、ほうれん草など) 倉庫の片づけ  

小林が選曲した「この季節の歌」

  「早春賦」  右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。  早春賦

2020年2月 8日 (土)

令和2年2月7日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・寒さが厳しかった日の出荷

今回の野菜セットの内容です。




じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、カボチャ、長ネギ、白菜、ほうれん草、ターサイ、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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金曜日の朝はこの冬で最も冷え込み、農場はマイナス10℃まで気温が下がりました。あまりに冷え込みが厳しく、前日に収穫して倉庫で保温しながら保管していた収穫物も少しだけ凍っていました。

人参、大根などの根菜も少し凍り、食感が少しだけ粗くなっているかもしれません。香りは良いままなので、今回の根菜類はきんぴら炒めのような、千切りにして炒めて料理するとよいように思います。

ほうれん草などの葉物野菜も少しだけ凍ったので、いつもより葉がくたりとして張りがないかもしれませんが、火に通せばいつも通りにおいしく食べられます。

今が寒さの底で、今後はこれほど冷え込む日はないと思いますが、気を引き締め直して収穫物の防寒対策を見直しておきたいと思います。

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毎朝、霜が降りて畑は凍りつきますが、ネギやほうれん草などの作物は寒さに強く、しっかりと寒さに耐えています。

朝は作物は凍ってしまっているので、収穫できません(凍った状態で収穫すると、食感が粗くなったり葉がしおれてしまったりする)。

昼になると氷も解けて、露地の作物の状態も元に戻ります。この季節は出荷当日の朝は収穫できないので、出荷日の前日の午後までに収穫作業を行うようにしています。

作物は寒くなると凍死しないように、体内の糖分の濃度を高めようとします。よって、寒い時期には、味の濃い野菜が収穫できるようになります。

 

2020年2月 6日 (木)

病原菌との対峙    令和1年7月18日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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病原菌との対峙    令和1年7月18日

長雨が続き、梅雨明けが待ち遠しい今日この頃です。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  今年の梅雨、関東地方では記録的な日照不足となり、ナスなどの夏野菜が7月に入ってもわずかしか収穫できていません。梅雨が明ければ夏野菜の生育も回復すると思います。

  作物に取り付く病原菌はたいていの場合、多湿の気候を好みます。特に湿った環境を苦手とするミニトマトには今年の梅雨は厳しかったらしく、多くのミニトマトが株元から順番に葉が縮れながら茶色に枯れてゆき、疫病にかかってしまった症状が見られました。

  病気を引き起こす病原菌が繁殖すれば、そのまわりで健全に育っている作物にも病気が感染してしまう危険性があります。疫病にかかってしまった作物は回復する見込みはありませんので、病気が感染しないように畑から引き抜いて外へ持ち出されたりします。

しかし、今まで手間をかけて育てた作物を引き抜いてしまうのも忍び難いこと。今回は病気で枯れたミニトマトの葉をかきとるだけにとどめ、本体は畑に残すことにしてみました。これで病気の感染が止まって回復してくれるのかどうか、見守りたいと思います。

よく見ると、疫病にかかっているのは特定の品種のミニトマトのみで、他の品種のミニトマトには症状が見られず無事に育っています。小林農場ではどの作物にも複数の品種を導入して栽培していますが、品種によって病気のかかりやすさがはっきりと違います。いろんな品種の種を播いてみて、病気にかかりにくい品種を見つけるようにしています。

毎年5月に収穫できるはずのサヤエンドウは、今年の5月は病気にかかって全滅してしまいました。前年のサヤエンドウから自分で採った種を畑に播いて栽培したのですが、その種に病原菌が付着していたのかもしれません。私は自分で種を採ったらそのまま畑に播いていましたが、もっと神経をつかわないといけないようです。採種した後は一つ一つの種を見直して、変な色や形をしていて病原菌に侵されていそうな種があれば取り除いたほうがよさそうです。種を日干し、陰干ししてしっかりと乾燥させておくことも重要です。

作物の種に病原菌が付着していると、そこから発芽して育った作物も病気にかかってしまう場合があります。市販されている種の多くは、農薬で消毒されて病原菌が退治されています。農薬に依存したくない小林農場は、できるだけ消毒されていない種を入手したいところですが、作物によっては無消毒で販売されている種を見つけるのが難しいです。

市販されている人参の種では、ほぼ全ての品種は農薬で消毒されています。人参の種も特に病原菌の被害を受けやすいということなのでしょうか?小林農場では、市販されている種だけでなく、自分で採った人参の種も畑に播いていますが、自分では特に消毒しません。今までのところ、自分で採った種から育てた人参も病害で困ったことはありません。自分で種を採って無事に管理できれば、農薬を使用して消毒された種を購入しなくてすみます。

会社や学校などのたくさんの人が集まる所で風邪が感染してゆくように、作物が密集していると病気が拡大してゆきやすくなります。狭い面積に欲張って作物を作りすぎずに、作物の間隔にゆとりを持たせて、日当たり、風通しを良くすることが病害対策の基本です。

2020年2月 5日 (水)

令和2年2月3日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・ジャガイモについての注意点

今回の野菜セットの内容です。




じゃがいも、人参、大根、カブ、里芋、カボチャ、長ネギ、白菜、ほうれん草、ターサイ、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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現在、出荷しているジャガイモは、去年の夏に種イモを植えて冬に収穫した秋ジャガイモです。

収穫されたジャガイモは、長い時間、光に当たると、緑色に変色してゆきます。この緑色には毒素が含まれているので、緑化しているジャガイモをそのまま料理して食べると、食中毒になってしまう場合があります。

実際に多くの人が緑色のジャガイモを食べて食中毒になってしまったというニュースをときどき耳にします。「緑色になったジャガイモは食べないほうがよい」というのは農家の間では常識なのですが、この知識を知らない人も多いのかもしれません。

現在、私が出荷しているジャガイモですが、直売所の棚に1週間ほど置かせてもらって販売させてもらっていたら、店内の光によって緑色になりかけていました。今回のジャガイモは今までのと比べると緑色に変色するのが早いような気がします。直売所に販売する時は、あまり長い間そのまま棚に置きっ放しにしておかないほうがよいと思い、長い間売れ残っているジャガイモは回収するようにしています。

小林農場の倉庫では、光が入らない暗い部屋でジャガイモを長期保存しています。

光が当たらない場所で保存するのがジャガイモの保存方法の基本で、光に当てなければ問題なく料理できます。もしもうっかりとジャガイモを日に当たる場所に1週間ほど置きっ放しにして緑色に変色させてしまった場合は、食べるのをやめるか、緑色に変色した部分を分厚く切り除いてから料理するとよいです。

ジャガイモの栽培期間中は、ジャガイモの株元にたっぷりと土をかぶせて、土の中で生育しているイモが日に当たらないようにしています。

2020年2月 4日 (火)

七十二候を追う・「鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)」 ~杉の花についても~

1年間を72等分した「七十二候」。日本には72の季節があります。

以下は七十二候の 「鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)」1月30日~2月3日)の小林農場周辺の風景です。

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畑に隣接している雑木林に立っている杉の木。この季節、周りの落葉樹は落葉しているので、杉の姿がよく目立ちます。

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杉の雌花(球果)。固いうろこのようなものが集まってくっつき、球体を作ります。

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葉の先には、小さくて赤っぽい、無数の雄花の姿が目立ちます。コイツがたくさんの花粉を吐き出してゆきます。

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独自の七十二候の作成(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

  従来の1月30日~2月3日頃の七十二候は  「鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)」鶏が卵を産み始める頃とされている。)

  小林農場独自の1月30日~2月3日の七十二候は 「鳴き声の 種類が増えたか 何の鳥」(カラスとスズメとニワトリ以外の鳥の鳴き声もよく耳にするようになってきた。私は鳥の鳴き声に詳しくないので断定はできないが、「ビー」というヒヨドリみたいな鳥の鳴き声が目立つ。

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次の七十二候は 「東風凍を解く(こちこおりをとく)」

  暖かな春風が吹いて、川や湖の氷が解けだす頃とされている。

期間:2月4日(火)~2月8日(土)

月齢:2月4日は10、2月8日は14  

天気予報(気象庁):晴れの日が多い。今季最も強い寒気がやって来る。

この時期にやっておきたい仕事:

  種まき(苗作り) 種まき(露地に。トンネルビニール建てる) クンタン作り 大豆の脱穀 落ち葉堆肥作り 自家肥料作り 除草(ニンニク、ほうれん草など) 倉庫の片づけ  

小林が選曲した「この季節の歌」

  「どじょっこふなっこ」 東北地方民謡  作曲/岡本 敏明 

  右をクリックすると、この曲をお聴きになれます。 どじょっこふなっこ.wav 



 

2020年2月 2日 (日)

害虫対策の基本を再確認    令和1年7月4日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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害虫対策の基本を再確認    令和1年7月4日

長雨が続き、梅雨明けが待ち遠しい今日この頃です。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

カボチャは生育旺盛な作物で、害虫が葉を食べにやって来てもおかまいなしにどんどんツルを伸ばしてゆくので、通常は害虫対策をしなくてもよい作物とされています。ところが今年は畑に植えたカボチャの苗の半分がウリハムシに食べつくされて消えてなくなりました。こんなことは初めてです。残念ですが、今年のカボチャの収量は少なくなるでしょう。

それでもう一度、農業の教科書を開いて、害虫対策の基本について確認し直してみました。害虫対策に重要な姿勢をざっくりと2つにまとめると、「作物を健全な姿に育てること」と「畑の生態系を豊かに保ち、多様な生き物を生息させること」です。

生育に勢いのある健全な作物の体はよく引き締まっているので、害虫に食べられにくいです。軟弱な姿に育っている不健全な作物に害虫は集中的に寄り付きます。まずは作物を健全な姿に育てることが大事で、畑の日当たりや風通しを良くしておくことが大切です。

人間も栄養を摂りすぎると健康を損ねるように、作物も肥料を与えられすぎると軟弱になってしまいます。できるだけ与える肥料を少なくしたほうが害虫は発生しにくくなると言われています。そこで去年、それまで肥料を散布したことのないやせた畑で小松菜やカブなどを栽培してみたのですが、予想に反して害虫が大発生して食べ尽くされました。  

今年もやせた畑に葉物野菜やカブの種を播きましたが、事前に肥料を施して栽培してみました。そうしたら虫害が少なく、無事に収穫できました。肥料によって作物の生育に勢いがつき、害虫の勢いに勝ったのかもしれません。

私の今までの経験から得た直感では、もともと肥えている畑には肥料を与えないほうが良いと思いますが、やせている畑には肥料を与えて育てたほうが、作物は害虫の被害にあいにくくなるような気がいたします。作物の生育に勢いをつけてあげることが害虫対策にとても有効だと、最近は感じています。肥料を与えるのか与えないのか、畑の栄養状態や栽培する作物の性格などを考慮しながらその時その時に判断するようにしています。

いろんな虫や草などの生き物が生息している畑では生態系のバランスが保たれて、特定の害虫ばかりが繁殖することが減ります。害虫が増えればその天敵も増えます。多くの農家は農薬を散布して害虫を退治しますが、害虫だけではなくその天敵も死んでしまいます。

畑では自分の収穫したい作物のみを繁殖させて、そのまわりに生えている草を「雑草」と呼んで取り除きます。だから、多様な草が自生している野山と比べて畑の生態系のバランスは崩れているので、今回のカボチャの虫害のように、どうしても害虫が大発生することもときどきあります。それで農薬を使ったりすると、もっと生態系のバランスが崩れます。まずは農薬を使うことをやめることが害虫対策の始めの1歩だと考えています。

毎年、同じ畑で同じ作物のみを栽培し続けていると、その作物を好物とする害虫ばかりがその畑で繁殖しやすくなります。だから同じ作物ばかりを作るのではなく、いろんな作物を栽培しています。多品目の野菜をセットにして販売するのは、害虫対策にも有効です。

2020年2月 1日 (土)

令和2年1月31日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・品種の違いがはっきりと分かる野菜

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、サツマイモ、カボチャ、長ネギ、白菜、ほうれん草、ターサイ、水菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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同じ作物の中にも、いろんな品種があります。小林農場では、いろんな品種を試しに栽培しています。

「今回の野菜セットに入っていた大根は、今まで届けられた大根の味とは少し違う」など感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらくそれは、出荷した大根の品種が変わったのが原因だと思います。

大根・・・短くずんぐりとした形に生育する品種と、細長い一般的な形に生育する品種を栽培してみました。短形の大根は煮ても煮崩れしにくく、おでんなどの煮込み料理に向きます。長形の大根はシャリシャリとした食感がします。

どちらもそれぞれ特長がありますが、私個人的には冬には煮込みにむく大根のほうが好きなので、短形の品種をたくさん栽培したいと思います。

じゃがいも・・・現在、出荷している品種は「デジマ」。味がさっぱりとしていて、食感もホクホクしすぎず、ねっとりしすぎず、どんな料理にも利用しやすいです。

デジマを出荷し終えた後には、「メークイン」を出荷しようと思います。甘味も感じる濃厚な味がする品種で、他の品種との味の違いがわかりやすいと思います。

・カボチャ・・・緑色だったり白色だったり、縞模様があったりなかったり、大きかったり小さかったり、品種によってずいぶん見た目も違いますが、その味もはっきりと違います。

去年はカボチャが不作だったのでこの冬はあまり出荷できませんでしたが、この2月上旬には全てのご家庭にカボチャをお届けしてまいりたいと思います。今回、出荷したカボチャの品種は「とっておき」という、皮が薄い緑色で、栗のような風味をしっとりと感じる、私のお気に入りの品種です。

今年もカボチャをたくさん栽培して、次の冬にはしっかりと収穫・出荷してまいりたいと思います。

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いろんな品種を試することにより、同じ大根やジャガイモなどでも、いろんな味を比較しながら楽しむことができます。

 

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