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2019年11月26日 (火)

機械が畑にやって来て   令和1年6月20日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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機械が畑にやって来て   令和1年6月20日

梅雨晴れの候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  小林農場では麦を栽培して、乾麺や小麦粉に加工しています。麦が収穫時期を迎えたら農家は鎌で麦わらを刈り取って麻ひもで束ねて風通しの良い場所に干して、乾燥したらわらを棒で叩いて麦の粒を取り出しますが、それは昔の話。現代はコンバインという機械を麦畑に入れれば刈り取りも脱穀も同時に終わらせ、あっという間に麦の粒が袋詰めされます。

コンバインはとても高価なので、農場の貯金では購入できません。数年前、近所の農家が麦の栽培をおやめになる時にコンバインを私に譲ってくださり、とても重宝しています。

コンバインは鋭い刃で麦わらを刈り取って、機械の内部で高速回転しているドラムでわらについている粒をかきとって、袋まで粒を飛ばしてゆきます。粒を取り出されたワラはすみやかに機械の外へ排出されてゆきますが、雨の後でわらが湿っていると円滑に排出されにくくなり、機械内部で詰まってしまって、そのまま無理に作業を続けると故障します。

よって晴天が続いて麦わらが乾燥している時にコンバインで収穫したいのですが、麦の収穫時期はちょうど梅雨の最中に重なることが多く、慎重に収穫日を選ばないといけません。小林農場もこの時期にコンバインで麦を収穫していますが、毎年、機械の中に麦わらをつまらせて故障させてしまい、何度も機械整備士さんに修理してもらってきました。

今年はコンバインが機嫌を損ねてしまわぬように気遣い、機械が少しずつ麦わらを排出してゆけるように一番遅い速度にして走らせました。エンジン音やドラム音に耳をすませて、変な音が聞こえたらすぐに機械を止めて、どこかに麦わらがつまっていないか確認しました。おかげで今年は機械整備士さんのお世話にならずに、無事に収穫を終えられました。

機械も持ち主と心を通わせることができるようで、持ち主が気遣えば機械もそれに応えてくれます。どうすればコンバインが気持ち良く働いてくれるのか、そのコツさえ掴めれば、あとは少し調整するだけで、私は操縦席に座っているだけで何もする必要がありませんでした。コンバインが順調に働いている間、私は運転しながら居眠りしそうになりました。

現代の田んぼでの田植えも田植え機で行うのが一般的です。機械がなかった昔は、地域の人々が集まって人海戦術で田植えが行われ、お互いに人手を貸したり借りたりしていました。今の時代は便利な農業機械が次々に開発されて人手を借りる必要がなくなり、私も機械のおかげで、小林農場の広い畑を他の人の手を借りずにたった一人で管理してきました。黙々とよく働いてくれる機械を自分の家族や仲間のように大切に思う農家もいます。

先日、近所の農家の水田で田植えの催しが開催されて、私も参加させていただきました。田植え機を使わず、参加者が手で苗を一本一本、田んぼに植えてゆきました。人海戦術とはすごいもので、人数が2倍、3倍になると作業が2乗、3乗になって相乗的にはかどります。

なぜ現代の農家は人海戦術よりも機械作業を選んだのか?いっぽうで、あらゆる作業が機械化されてゆく現代で、なぜ機械を使わずに自分の手で苗を植えてゆく田植えの催しに多くの人々が参加するのか?それらの理由を深く考えると、おもしろいかもしれません。

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