小林農場・働き方改革 令和1年6月13日
野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。
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小林農場・働き方改革 令和1年6月13日
梅雨寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
雑草も害虫も含め、畑はいろんな生き物で賑わってきました。この時期はやらなくてはいけない畑仕事が山積みされてゆき、どうしても農家は長時間労働を避けられません。
私は毎朝、早朝の3時に起床しています。睡眠をとって疲れが取り除かれている状態なので、早朝の3時、4時頃が一日の中で最も頭が冴えています。日が昇るまでの時間帯に畑仕事の予習・復習や事務仕事などに専念し、本を読んだり通信を書いたりもしています。
今は夕方7時をすぎても外は明るく、暗くなるまで畑仕事をしていると夕食の時間は夜の8時以降となります。夕食をとってお腹がいっぱいになると眠たくなり、何もできなくなります。なんとか気力を振り絞って洗面所まで歩いて歯を磨き、布団に辿り着いた後は、バタン、キュウ。次の日の早朝には疲れが取れてぱっちりと目が覚め、また一日を始めます。
従業員に過剰に長い労働時間を課す企業を世間では「ブラック企業」と呼ばれていますが、私の労働時間はブラック企業で働かされている社員の労働時間よりも多いかもしれず、小林農場もブラック企業といえるかもしれません。でも私は健康に働き続けています。
労働者が心身の健康を保ちながら働き続けられるかどうかは、労働時間の長さよりも、その労働にやり甲斐を感じられるかどうかにかかってくると思います。労働にやり甲斐を感じていれば、労働時間が長くても元気に働けます。逆にやり甲斐を感じられない職場では、少し労働時間が長くなっただけでも負担に感じて、心身が疲れやすくなります。
農家などの自営業者は比較的に時間を自由に使え、時間に縛られるストレスが少ないです。いっぽう、時間に縛られないということは仕事をいくらでも怠けることができるということでもあります。自分を堕落させてしまいそうな要因から遠ざかるようにしています。
私はテレビを観始めると何時間も観続けてしまう悪癖がありますので、現在の私の住まいにはテレビを購入しないようにしています。スマートフォンも携帯していると仕事を怠けて遊んでしまうと思いますので、スマートフォンも購入しないようにしています。昔の私は「テレビっ子」でしたが、今の私は「ラジオっ子」です。ラジオは出荷作業中にも料理中にも手を動かして仕事をしながら聴けるので、気に入って聴いています。
自分の好きな趣味に時間を費やすことによって労働で溜め込んだ疲れを発散させたりしてきましたが、今の私はそのように「労働の時間」と「趣味の時間」をはっきりと分けるのではなく、目の前の労働を趣味に変えてゆけるように心掛けています。私は文章を書くのが好きなので、私にとってこの農場通信を書くのは労働というよりも趣味です。通信をがんばって書いても農場の収入が増えるわけではありませんが、好きな趣味に時間をかけるのは心の健康には良いことです。昔は観たいテレビ番組がたくさんあってそれらを観るのに時間を費やしてきましたが、その時間を今は農場通信の作成のために費やしています。
畑での毎日の労働を農場通信のネタにしてゆければ、その労働は趣味に変わります。そうなれば労働にやり甲斐を感じられて、健康的に長時間労働をしてゆくことができます。
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