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2019年8月19日 (月)

山の幸の季節   平成31年4月11日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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山の幸の季節    平成31411

栃木県では桜が満開の頃に雪が降りました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  4月頃は冬野菜から春野菜へと移ってゆく「谷間」の期間であり、1年で最も出荷できる野菜が減る端境期(はざかいき)となります。現在、2月に入ってから種を播いて育てた葉物野菜や二十日大根がようやく収穫時期を迎えて、野菜セットに入れ始めています。

  2月は寒さが厳しく、そのまま畑に種を播いても発芽しないので、種を播いた畝をビニール資材で囲って地温を暖める必要があります。ビニール資材が登場したのはつい最近で、ビニール資材のなかった昔は4月頃に新鮮な野菜を収穫することはできなかったでしょう。

  では、昔のご先祖様たちは野菜の端境期にいったい何を食べて暮らしていたのでしょうか?私が読んだ本には、昔の人々はこの時期になるとよく山の中に入って、夢中で山菜を採っていたと書かれていました。畑で野菜が収穫できない今の時期に、山の中では山菜がひょっこりと地表に顔を出します。漬物などの保存食を主に食べながら寒い冬を乗り越えてきた昔の人々にとっては、新鮮な山菜は待ちに待った青物であり、貴重だったようです。

畑でもタラの芽やワラビなどの山菜を栽培することができます。現在、スーパーで販売されている山菜のほとんどは、山で自生しているものではなく、畑で栽培されたものでしょう。そこで私も、山菜の栽培方法を勉強してみました。タラの芽などは、「種根」と呼ばれる根の部分を畑に植えると、そこから芽が派生してやがて樹になり、そこから芽生えてきた新芽を収穫します。遅くとも連休の前までに種根の植え付けをすます必要があります。

野生の山菜を食べた人からは、「山に自生している野生の山菜と比べたら、栽培されている山菜の味では物足りない」という感想も聞かれます。山菜を栽培しようか、検討中ですが、もし山菜を栽培するのであれば、今すぐに種根を取り寄せて畑に植えないといけません。

この時期にはシイタケも収穫できます。シイタケはコナラなどの原木に種菌を打ち込んでシイタケ菌を繁殖させて作ります。私も原木シイタケを栽培しようと思っていましたが、8年前の福島第一原発事故によって栃木県内の山から採れる原木が放射能で汚染され、県内の原木シイタケの出荷が規制されましたので、シイタケを栽培することをやめました。

去年の秋、畑に隣接している雑木林からコナラだと思われる巨木が1本、台風によって畑の中に倒れていましたので、持ち運びやすい大きさに切断して片づけました。そのまま捨てるのももったいないので、樹の表面に穴を開けて、購入したシイタケの種菌を打ち込んで、庭の片隅に積んでみました。来年の春には原木からシイタケの傘が開くかもしれません。

栃木県内でも安全性が確認されたシイタケ栽培地では、県の承認を得ながら原木シイタケの出荷が再開され始めています。私もシイタケを出荷できればよいと思っていますが、そのためには厳しい検査や雑多な手続きが必要で、出荷のハードルはまだまだ高いです。出荷せずに自分で食べて楽しむのならば、誰にもとがめられることはありません。

畑で野菜が収穫しにくい時期だからこそ、畑のまわりの山林に目が向きます。野菜の端境期は、山菜やシイタケなどの「山の幸」の存在が輝く時期でもあります。

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