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2019年6月23日 (日)

循環の町  平成31年2月14日

野菜セットには、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います。

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循環の町   平成31214

余寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  先日、地元の市貝町の役場にて、すぐお隣の芳賀町で堆肥を生産している堆肥センターの代表の方を講師に迎えて、講習会が行われました。芳賀町の自治体は、堆肥センターと連携しながら地域内で堆肥を自給自足してゆく取り組みに力を入れています。地元の企業や家庭から排出される生ごみや畜産場から排出される家畜のふんなどを回収して、堆肥センターで混合して何度も切り返して発酵させて、数カ月かけて熟成させ、堆肥にします。

今の農家はあまり堆肥を作らなくなり、代わりに化学肥料を購入することが多いようです。資源の少ない日本列島では化学肥料の原料は手に入らず、化学肥料は全て、海外から輸入されています。いっぽう、生き物が旺盛に育ちやすい日本列島の気候では、米ぬかやもみ殻や動物の糞尿などの堆肥の原料となる有機物がたくさん手に入ります。芳賀町の取り組みでは、身近な有機物を使って堆肥を作ってきた昔の農家の知恵を再現しています。

  堆肥センターで完成した堆肥を地元の農家が自分の田畑に散布して土を作りながら作物を育てます。そうして収穫された農作物の出荷先も町の中に用意されています。例えば、地元の学校と地元農家と自治体が連携して、学校給食の食材に地元産の野菜が使われています。子供たちは郷土の味に触れられて、良い教育となります。

  農家は堆肥で土を作って農作物を生産する。農作物は地元の消費者に届けられる。そこから排出される生ごみを堆肥センターが回収して堆肥にする。こうして農家も消費者も、町の住人の全てが自分たちの食糧を生産してゆく循環に加わることにより、町は活性化してゆくことになります。堆肥センターは生産者と消費者を結ぶ役割を担うことになり、ただ単に堆肥を生産するだけではなく、その先には「地域づくり」という目標が掲げられています。

  市貝町も芳賀町の取り組みを見習って、堆肥センターで作られた堆肥を活用するように市貝町の農家に薦めています。堆肥の購入費を町が8割も補助してくれることになり、市貝町の農家はかなり安い金額で堆肥センターから堆肥を大量に購入できます。私自身も身近な雑木林から落ち葉をかき集めて堆肥を作っていますが、自分で作れる堆肥の量には限界がありますので、足りない分は堆肥センターから入手しています。

  ゴミの増加による自然環境の悪化が懸念され、生ごみの処理方法として堆肥化する方法が注目されています。ただし、田畑に堆肥を与えすぎて栄養過剰にしてしまうと健全に作物が育たなくなるので、田畑が受け入れられる堆肥の量にも限度があります。ゴミを堆肥化することに力を入れる前に、まずはできるだけゴミを出さない生活を一人一人が心掛け、その上でどうしても減少できない種類のゴミを大事に堆肥化してゆければよいと思います。

  現在は人工的に生成されたいろんな化学物質が空にも海にも大地にも拡散していて、そのうちの多くは無害ですが、ときどき有害なものもあります。堆肥の材料の中にも、それらの化学物質が混ざってしまうこともあるでしょう。私も自分で堆肥を作っていますが、許容範囲を超える量の化学物質が堆肥の中に混ざらないように、気を配らないといけません。

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