今後の農産物販売の方針 平成30年12月20日
野菜セットでは、野菜といっしょに「農場通信」もお配りして、野菜栽培の様子や農場の考え方などをお伝えしてしております。このブログでは、数か月前の過去の農場通信を公開してまいりたいと思います.
今後の農産物販売の方針 平成30年12月20日
歳晩の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
小林農場はできるだけ自然環境に優しい農業を行ってゆくことを目指してきました。人が生きてゆくのに絶対に必要な食料を地域内で自給自足してゆくことが最も自然環境に優しい生活だと考え、まずは自分自身が食べる食材を自分の畑で可能なかぎり自給してゆくことに力を入れてきました。だから畑には常にたくさんの種類の野菜を栽培しています。
たった1種類の野菜ばかりを大量に販売するのではなく、いろんな種類の野菜を少しずつ詰め合わせて「野菜セット」にして、皆さんのお宅にお届けしてまいりました。「野菜セット」という形で販売すれば、食の自給自足を行いながら収入を得ることができます。野菜セットは、私の理想の暮らしを実現させながら生計を成り立たせてゆける販売方法です。
残念ながら、現時点では野菜セットの販売のみでは農場の生計は成り立ちません。野菜セットを定期購入してくださるご家庭を増やしてゆこうとしていますが、すぐには増えそうもありません。他にも小林農場の農産物を販売できる場を常に探しています。
農場の地元の幼稚園・小学校・中学校では、地元の農家が栽培した野菜を給食の食材として取り入れてくれています。「地元の農家や農産物と触れ合うことが子供たちにとっての良い教育となる」という学校側の考えに共感して、私もジャガイモを学校に出荷させていただきました。もっと他の野菜も出荷して、子供たちへの健全な給食に貢献できればよいです。
野菜セットだけでは出荷しきれない作物があれば、地元の「道の駅」に持参して出荷しています。道の駅でたまたま小林農場の野菜を購入してその味を気に入ってくださったお客さんが農場に電話をくださり、野菜セットの定期購入を申し込んでくださることが今までに何回かありました。不特定多数の消費者が足を運ぶ道の駅は、農家と消費者の出会いのきっかけを作ってくれます。少量でも毎日、道の駅に出荷してゆきたいと思います。
今後、日本政府は自由貿易を推進してしまうので、価格の安い海外産の農産物がたくさん輸入されて日本の農家は厳しい価格競争にさらされてしまいます。政府は「攻めの農業」を掲げて日本の農産物を海外にたくさん輸出して日本の農家の競争力を高めてゆく方針のようですが、競争に敗れてつぶれてしまう農家も少なくないでしょう。そもそも、食糧という命の源となるものを競争の世界に放り込もうとする考え方が間違っていると思います。
農家は、そんな不毛な競争とは関わらないほうがよいです。「顔の見える身近な農家から農産物を購入したい」と思ってくださる地元の消費者の皆さんと大切にお付き合いして、地元の食の自給自足を実現してゆくという農業の本来の目的に専念してゆけば、農家は農業を続けてゆけると思います。
地元の消費者の皆さんと良好な関係を保てるよう、農家も努力しなくていけません。野菜セットの出荷日には、私が自分で車を運転して順番に皆さんのお宅まで野菜セットをお届けしていますが、順番が最後のほうのお宅には遅い時間までお待たせさせてしまうことが多く、もうしわけありません。来年は配送の時間帯が遅くならないように努力いたします。
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