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2019年2月

2019年2月27日 (水)

平成31年2月25日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・冬の貯蔵方法を振り返る

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、長ねぎ、里芋、ゴボウ、カボチャ、白菜、ほうれん草、油菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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厳しい寒さも少なくなり、春の陽気を感じられるようになってきました。

同時に、冬の低温の中で安定して長期間貯蔵してきた冬野菜も、気温が上昇するとともに貯蔵が効かなくなり、出荷が終了してゆきます。

今回の冬野菜の貯蔵方法について、振り返ってみました。

良好だった貯蔵

・白菜:去年の12月に収穫して、室内に並べて防寒しながら保存。白菜一つ一つを新聞紙に包むと、良い状態で長期間、貯蔵できる。新聞紙を利用するようになって、ずいぶん貯蔵方法を改善できるようになった。

晩生の品種「王将」などが、大きく育って長期保存に向く。あまり長期保存には向かないと言われている早生系の白菜も、1月頃まで良い状態で出荷できた。

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・ジャガイモ:今回は、ジャガイモを保存しているコンテナの周りも、新聞紙で覆ってみた。貯蔵期間が長くなるとイモの水分が抜けて肌がシワシワになってゆくが、今年は例年よりもジャガイモの肌に張りがあり、まだそんなにはシワが目立っていない。新聞紙が湿度を適切に保ってくれているのではないかと思う。

特に「とかちこがね」という品種は、収穫されてから長い時間が経っても芽が出にくくて、長期間、肌の張りが良い。

・ヤーコン:とても貯蔵性に優れたイモ。ただ、新聞紙を利用しないとすぐにイモの表面がシワシワに縮むので、新聞紙で囲んで保存するといい。ここでも新聞紙が大活躍。

ヤーコンを冬にたくさん出荷したいが、ヤーコンを食べたことのない方が多く、食べ方もお知らせしてゆくこと。

・人参、大根:この2つは、土をかぶせて防寒しておけば、ほとんど失敗なく長期貯蔵ができる。

・カボチャ:抜群の保存性を誇る白いカボチャの品種「白爵」が、今年も無難に5カ月間、貯蔵できた。

改善が必要な貯蔵

・カブ:土をかぶせて防寒して保存したが、多くが傷んで消えた。

かぶせた土の量が少なすぎればカブは寒さに当たって傷んでしまうが、土をかぶせすぎても蒸れてしまって傷んでしまっているように感じた。ちょうど良い量の土をかぶせなくてはいけないようで、なかなか長期貯蔵するのが難しい野菜だと思った。

・里芋:品種によっては、ほぼ全てのイモが傷んでしまっていた。私が今まで自分で採ってきた品種が傷んでしまい、新たに購入して導入した品種は無事だった。この無事だった品種から、新たに自分で種イモを選抜してゆきたいと思う。

・サツマイモ:寒さに弱くて冬の貯蔵が難しいイモ。今回はそのサツマイモの貯蔵に挑戦してみて、初めて真冬の1月にサツマイモを出荷することができた。

しかし2月に入る頃には残っていた全てのイモが傷んでしまい、冬を越すことができなかった。

他の農家はサツマイモをちゃんと冬にも出荷しているので、自己流の貯蔵方法はやめて、しっかりと教わったほうが良い。サツマイモは寒さが厳しくなると甘さが増してゆくので、収穫したばかりの秋ではなく、冬こそが食べ頃だと思う。

2019年2月25日 (月)

平成31年2月22日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・次の季節に出荷する野菜の準備

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、長ねぎ、里芋、ゴボウ、カボチャ、白菜、ほうれん草、小松菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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2月下旬になって春のような陽気を感じられるようになりました。気温が上がってゆき、冬の低温の中で長期保存してきた冬野菜が、そろそろ貯蔵が効かなくなって傷み始めます。

まもなく白菜とカボチャの出荷が終了するでしょう。1年間で最も出荷できる野菜の種類が減る「端境期(はざかいき)」が始まります。

この端境期をできるだけ短くして1年を通して野菜セットを出荷していけるように、まだ寒さの厳しい2月の上旬より春野菜の種を播いて、なるべく早く収穫時期を迎えられるようにしています。

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苗を育てている温床。温床の中は暖かく、種を発芽させて、苗を寒さから守ります。キャベツ、ブッロコリー、レタスなどの苗を育てています。

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畑に直接、種を播く場合は、ビニール資材をその上に覆って保温します。ホウレン草や小松菜などの葉物野菜や、大根やカブなどの根菜類の種を播きました。

3月に入れば、ナスやトマトなどの夏野菜を温床で育てたり、ジャガイモの種イモを畑に植え付けたりします。

これらの収穫を楽しめるのは、もっと暖かくなってからです。3月、4月はまだ収穫できる野菜は少なくて野菜セットを作るのに苦労しますが、その後はどれを野菜セットに入れようか迷うほど、たくさんの種類の野菜が収穫されてゆくでしょう。



2019年2月24日 (日)

太陽と苗の微妙な関係  平成30年10月25日

太陽と苗の微妙な関係  平成301025

爽冷のみぎり、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  キャベツ、玉レタス、白菜などの秋野菜の栽培では、7月、8月の暑さが真っ盛りの頃に箱に種を播いて育苗ハウスの中で苗を育ててから畑に植えてゆきます。今回の秋の苗作りでは生育中に多くの苗が枯れてしまったり生育が止まってしまったりしてしまいました。この秋冬は残念ながら、キャベツ、玉レタス、白菜などが不作になることでしょう。

  キャベツなどの結球する秋野菜が種を播かれてから収穫時期に至るまでに数か月間かかります。秋野菜はたいてい暑さには弱いのですが、秋が深まって涼しくなるのを待ってから種を播いていたら収穫を迎える前に寒い冬がやって来て生育が止まってしまうので、暑さが厳しい真夏の頃より種を播いて寒い冬が来る前に収穫時期を迎えさせるようにします。

  本来は太陽の光は植物が光合成をしてゆくために不可欠なものなのですが、か弱い苗にとっては今年の猛暑の太陽光は痛いくらいに強烈なようでした。太陽光がじりじりと苗の体力を奪ってゆくようで、苗の葉には張りがなく、生育に勢いがありませんでした。

  試しに一日中、苗の上に遮光ネットをかぶせて直射日光を苗に当てないようにしておきました。日陰での苗の様子をうかがってみると、葉の緑色がキラキラと輝いていて、苗がニコリと笑っているように見えました。その時から最も気温が上がる12時頃には苗の上に遮光ネットをかぶせて、苗が直射日光から逃れられる時間を作ってあげることにしました。

  真夏に行われる秋野菜の苗作りでは苗を暑さから守ることが重要となりますが、苗のまわりの温度を下げてゆくのはけっこう難しいです。ずっと遮光ネットをかぶせて直射日光を防げば温度を下げられますが、光合成が不足してしまって苗が健全に育たなくなります。日本の夏は以前よりも暑くなってゆく傾向なので、今後は新たな防暑対策が必要です。

  種が床土に播かれてから発芽するまでは水を切らしてはいけないので、種を箱に播いたらすぐにその上にフタをして保湿しておきます。発芽したらすぐにフタを取り去って日光を当ててあげないといけませんが、フタを取り去るのが遅れると、発芽した新芽はもやしのようにひょろひょろと伸び、その後もひょろひょろとした弱々しい苗に育つ傾向があります。最初に日光を受けられるかどうかによって苗の一生に影響が及ばされる気がします。

  今年の夏、畑に種を播いた小松菜などの葉物野菜は、害虫に食べられて全滅しました。畑に害虫が繁殖しているようなので、畑に直接種を播くのをやめて、苗を育苗ハウスの中で育て、気温が下がって畑の害虫の勢いが衰えてから苗を畑に植えてゆくことにしました。

  苗の上には防虫ネットをかぶせて害虫から防ごうとしましたが、多くが害虫に食べられてしまいました。毎日、苗に水を与える度に防虫ネットを開け閉めしていたので、そのすきに害虫が侵入したのかもしれません。畑だけでなく育苗ハウスにも害虫が多かったです。

  現在も葉物野菜の苗を育苗ハウスの中で育てていますが、気温が下がって害虫もいなくなりました。そして強烈すぎた日光も今ではすっかり温和となり、柔らかくて優しい光を苗に降り注ぐようになりました。「自分たちの季節が来た」と秋野菜が葉を輝かせています。

2019年2月22日 (金)

平成30年2月18日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・里芋とゴボウ

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、大根、カブ、長ねぎ、里芋、ゴボウ、カボチャ、白菜、ほうれん草、油菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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今回は、今まで出荷を控えて温存してきた里芋とゴボウを、2000円セットに入れてみました。

私も久しぶりに、里芋とゴボウを具材にしてけんちん汁を作って試食してみましたが、これがなんともおいしかったです。

けんちん汁には里芋とゴボウが入ることが多いですが、この2つの「泥者」は汁の中に力強い味のダシを与えてくれているようです。

けんちん汁には里芋とゴボウが欠かせないと、改めて思いました。

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包丁で一つ一つの里イモの外皮を切り除いてゆくのが面倒だとお感じになる場合は、そのまま皮ごとゆでて、イモに箸をさしてみてすっと突き刺さるくらいに柔らかくなってから取り出すと、手で楽に外皮をむけるようになります。

おすすめ料理「里芋のきぬかつぎ」(里芋のねっとりとしたおいしさをしみじみ味わう料理)

1. 里芋を皮ごとゆでて、柔らかくなったら取り出して、手で皮をむく。

2.イモに味噌やゴマをつけて食べる(味噌にみりんやはちみつを合わせてもおいしい)

2019年2月19日 (火)

農場の風景・「冬至」「小寒」「大寒」

「冬至」、「小寒」、「大寒」はすぎてゆき、季節は春へと向かおうとしています。

真冬の頃の小林農場の風景をお届けいたします。(画面をクリックすると画面が拡大されてもっと見やすくなります。)

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アスナロ、イブキ、ヒマラヤスギ、ツガなど、立派な常緑樹が点在しています。

神社の敷地には好んでたくさんの常緑樹が植えられ、お正月には常緑樹を門松として飾ります。また、クリスマスに飾るクリスマスツリーも常緑樹です。

東洋でも西洋でも、昔の人々は、冬になっても枯れることなく葉を青々とさせている常緑樹に神秘を感じて、縁起をかついできたようです。

(実際は常緑樹の葉も枯れて、落ち葉となって落ちてゆきます。ただ、すぐに新しい葉が青々と生えてくるので、一年中、緑で覆われています。)

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毎日、見事な快晴でした。そして、夕暮れが毎日、きれいでした。その後の星空も一年で最も輝いていました。冬の寒さは風景を凛とさせます。

1月頃は毎年、西高東低の気圧配置で、太平洋気候の関東平野は雨が少なく晴れの日が続くのですが、それにしても今年の1月は極端に雨がなかったです。

小林農場では、クリスマスの頃にまとまった雨が降った以候、2月の上旬までまとまった雨を経験しておりません。その間ほんの少量の雨や雪は降りましたが、次の日には畑の土はすぐに乾いていました。

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動物たちは冬の寒さに強く、裸で寒風の中を元気に跳ね回っています。犬や猫を見ていると、人間は本当に寒さに弱い生き物だという気がいたします。

就寝の時間になって私が畳の上に布団を敷くと、農場の猫たちが待っていましたとばかりに布団の中にもぐりこんできます。猫たちと同じ布団の中で身を寄せ合って温め合いながら、寒い夜を乗り越えています。

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毎朝、霜に降られて真っ白に凍り付きながらも凍死することのない、たくましい野菜たち。このたくましさが、味にも現れます。冬の野菜の味は、とても濃くてたくましいのです。






2019年2月17日 (日)

検証・防虫ネットの使用   平成30年10月18日

 

検証・防虫ネットの使用   平成301018

 

菊薫る季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 

  ここ数年間、日本列島全体が温暖化している影響だと思いますが、農村の田畑には次々と新手の害虫が飛来してきて、その度に農作物に大きな被害がもたらされています。深刻化している害虫の被害を受けて、無農薬栽培を行っている各地の農家の畑では、作物全体に防虫ネットをかけて対処するというやり方が普及していっているようです。作物を畑に作付けした後、そのまわりにアーチ型の支柱を建ててその上から防虫ネットをかぶせて、作物が生育している間は外からチョウやガなどの害虫が侵入しないように防御しています。

 

私の農業のお師匠さんも、他の農家より防虫ネットを譲られたということで、今年は試しにご自身の畑の作物を防虫ネットで囲っていました。作物の様子を拝見させていただくと、虫に食われた跡の少ないきれいな葉のキャベツなどの姿が見られました。

 

防虫ネットによる効果ははっきりと確認できましたが、お師匠さんはそのことを手放しにお喜びになっていない様子でした。作物全体を取り囲むだけの防虫ネットを購入するのにはお金がかかりますし、それらを設置するのにも手間がかかります。「以前よりも無農薬栽培が手間と金のかかる栽培になってしまった。」と、40年ほど防虫ネットを使用することなく無農薬栽培を実践して指導されてきたお師匠さんがつぶやいていらっしゃいました。

 

他の地域から新手の害虫がやって来る度に、田畑で作物が大きな被害を受けます。しかし、やがてそれらの害虫の天敵も他の地域から来て、害虫の勢いは収まってゆきます。そのような生き物の生態系の様子をお師匠さんは長年、観察されてきました。現在の深刻化している害虫被害もやがて自然と収まり、防虫ネットを設置する必要がなくなるかもしれません。でも一度防虫ネットを使い始めると、その使用をやめるのが難しくなるかもしれません。

 

作物全体に防虫ネットをかぶせてゆくなんて大変な手間だろうと私には思えるのですが、防虫ネットを使用してきた農家の皆さんにとってそれは当たり前の作業であり、そんなには「大変な手間」とは感じていないようです。資材を揃えるのにはお金がかかりますが、一度購入すればその後は何年も使い回すことができます。防虫ネットの効果には相当な手応えを感じているようで、手間とお金をかける価値は十分にあると判断しているようです。

 

ならば小林農場でもこの流行の防虫方法を試してみようと思い、この秋、試しに小松菜などの葉物野菜に防虫ネットをかぶせてみました。しかし、数週間後には小さな甲虫、ダイコンハムシに食べ尽されて全滅しました。ダイコンハムシはもともと土の中で暮らしているので、葉物野菜の種が播かれた土の中にすでに存在していて、防虫ネットでは防げません。

 

他にもネキリムシという芋虫も地中に暮らしていて、作物の苗が畑に植え付けられた後すぐに、苗を噛み切ってしまいます。小林農場の畑では空を舞って外から侵入してくるチョウやガよりも、すでに地中に生息して地中を移動する虫たち、つまり、防虫ネットでは防ぎにくい害虫が作物に壊滅的な害を及ぼしてきます。他の農場と同じように小林農場の畑でも手間とお金をかけて防虫ネットを導入する価値があるのか、考えてみたいと思います。

 

後記

秋作の作物が収穫時期を迎える頃、お師匠さんが「防虫ネットをしておいたおかげで、今年の防虫はずいぶん楽だった。これからの無農薬栽培は防虫ネットが必要なのかもしれない」と総括され、私にも少しだけ防虫ネット用の資材を譲ってくださいました。

お師匠さんも防虫ネットに手応えを感じていらっしゃるようなので、私も今年の秋はキャベツにだけでも試しに防虫ネットをかぶせてみようと思います。

上記の本文にも書いたように、小林農場での真の強敵は、ダイコンハムシやネキリムシなどの地中に生息している害虫です。これらの防虫対策が先決です。

2019年2月16日 (土)

平成31年2月16日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・玉ねぎの出荷期間について

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、カブ、長ねぎ、カボチャ、白菜、ヤーコン、ほうれん草、小松菜または油菜

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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去年の6月に収穫して大事に貯蔵して今まで出荷し続けてきた玉ねぎ。在庫がなくなり、今回で出荷が終了となります。

玉ねぎを長く貯蔵していると、次の2点が気になります。

1.内部から芽が伸びてくる。

  その芽がまだ小さければ、問題なくおいしく食べられます。小林農場でも、伸びてきた芽をを切り落としながら、出荷いたしました。

2.玉ねぎの表面に黒いススのようなカビが現れる。

  野菜を腐らせてしまうような悪いカビではないので、害はありません。カビは表面のみに現れるので、外皮を取り除いたり水で洗い流せば簡単に取り除けます。

芽が伸びていたりカビがついていたりする玉ねぎは、見た目に違和感があるので、スーパーや直売所などでは売れません。でも野菜セットでは、このような玉ねぎでも問題なくおいしく食べられることを皆さんにお伝えしながら、大切に出荷しております。見た目に違和感があるからといって捨ててしまうようなもったいないことはいたしません。

玉ねぎは多くのご家庭で年中、必要とされる野菜だと思います。小林農場の野菜セットにも、できるだけ長い期間、玉ねぎを出荷してゆけるようにしてゆきたいと思っています。

春になれば、新たに玉ねぎが収穫されます。最も早く生育する極早生品種の玉ねぎは、5月中旬頃に熟して収穫されてゆきます。

まだ熟す前に収穫される未熟な玉ねぎも、「新玉ねぎ」と呼ばれて、おいしく食べられます。極早生品種が順調に育ってくれれば、4月には「新玉ねぎ」として出荷できるかもしれません。

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「収穫されてから長い間、貯蔵できる」と宣伝されている品種の玉ねぎをいくつか栽培してみましたが、その中で実際に宣伝どおりに2月まで長期間貯蔵できたのは、ナント育成の「ノンクーラー」のみでした。

この品種を気に入りました。この品種から自分で種を採り、小林農場で育成してみたいと思います。

Img_0002去年の秋、数個のノンクーラーを土に埋め戻してみました。春になれば地上に芽を伸ばして、初夏には花を咲かせて種を生み出して採種できるかと思います。

玉ねぎ・長期間貯蔵できる品種と、その状態

過去の玉ねぎ栽培についての記事は、こちらをクリック。

去年の6月に収穫して大事に貯蔵して今まで出荷し続けてきた玉ねぎ。在庫がなくなり、今回で出荷が終了となります。

玉ねぎを長く貯蔵していると、次の2点が気になります。

1.内部から芽が伸びてくる。

  その芽がまだ小さければ、問題なくおいしく食べられます。小林農場でも、伸びてきた芽をを切り落としながら、出荷いたしました。

2.玉ねぎの表面に黒いススのようなカビが現れる。

  野菜を腐らせてしまうような悪いカビではないので、害はありません。カビは表面のみに現れるので、外皮を取り除いたり水で洗い流せば簡単に取り除けます。

芽が伸びていたりカビがついていたりする玉ねぎは、見た目に違和感があるので、スーパーや直売所などでは売れません。でも野菜セットでは、このような玉ねぎでも問題なくおいしく食べられることを皆さんにお伝えしながら、大切に出荷しております。見た目に違和感があるからといって捨ててしまうようなもったいないことはいたしません。

玉ねぎは多くのご家庭で年中、必要とされる野菜だと思います。小林農場の野菜セットにも、できるだけ長い期間、玉ねぎを出荷してゆけるようにしてゆきたいと思っています。

春になれば、新たに玉ねぎが収穫されます。最も早く生育する極早生品種の玉ねぎは、5月中旬頃に熟して収穫されてゆきます。

まだ熟す前に収穫される未熟な玉ねぎも、「新玉ねぎ」と呼ばれて、おいしく食べられます。極早生品種が順調に育ってくれれば、4月には「新玉ねぎ」として出荷できるかもしれません。

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「収穫されてから長い間、貯蔵できる」と宣伝されている品種の玉ねぎをいくつか栽培してみましたが、その中で実際に宣伝どおりに2月まで長期間貯蔵できたのは、ナント育成の「ノンクーラー」のみでした。

この品種を気に入りました。この品種から自分で種を採り、小林農場で育成してみたいと思います。

Img_0002去年の秋、数個のノンクーラーを土に埋め戻してみました。春になれば地上に芽を伸ばして、初夏には花を咲かせて種を生み出して採種できるかと思います。

2019年2月13日 (水)

平成23年2月13日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・真冬の小松菜

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、カブ、長ねぎ、カボチャ、白菜、ヤーコン、ほうれん草、小松菜、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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露地の畑で生育している小松菜の様子。毎日、厳しい寒さに当たっているので、枯葉がたくさん見られます。

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収穫して、丁寧に枯葉を取り除いて、出荷。

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今回お届けしている小松菜の品種は、大手種苗会社のサカタが育成している品種です。葉の形が少し独特。葉の中心部の葉柄の付け根まで、袴をはいたように葉が伸びています。

ホウレン草と比べると、小松菜には独特な苦味があり、それがおいしかったりするのですが、その苦味を苦手とする方々もいます。ゆでておひたしにすると苦味もやわらいで食べやすくなるかと思います。

このサカタ育成の小松菜は、他の品種と比べると苦味はやわらかで、歯応えも固くなく、多くの方々に食べやすいのではないかと思います。

そしてこの品種には優れた耐寒性があるようで、防寒布をかぶせて防寒しなくても生育してくれています。

この品種を気に入りました。小林農場でもこの品種から種を採って、育成してみたいと思います。

サカタ育成の小松菜について

過去の葉物野菜全般の記事はこちら。

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露地の畑で生育している小松菜の様子。毎日、厳しい寒さに当たっているので、枯葉がたくさん見られます。

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収穫して、丁寧に枯葉を取り除いて、出荷。

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今回お届けしている小松菜の品種は、大手種苗会社のサカタが育成している品種です。葉の形が少し独特。葉の中心部の葉柄の付け根まで、袴をはいたように葉が伸びています。

ホウレン草と比べると、小松菜には独特な苦味があり、それがおいしかったりするのですが、その苦味を苦手とする方々もいます。ゆでておひたしにすると苦味もやわらいで食べやすくなるかと思います。

このサカタ育成の小松菜は、他の品種と比べると苦味はやわらかで、歯応えも固くなく、多くの方々に食べやすいのではないかと思います。

そしてこの品種には優れた耐寒性があるようで、防寒布をかぶせて防寒しなくても生育してくれています。

この品種を気に入りました。小林農場でもこの品種から種を採って、育成してみたいと思います。

2019年2月10日 (日)

秋は防虫の季節    平成30年10月11日

 

秋は防虫の季節    平成301011

 

秋の夜長、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 

  ナス、ピーマン、トマト、キュウリなどの夏野菜の収穫が間もなく終了します。代わって大根、カブ、小松菜などのいろんな葉物野菜を出荷する予定でしたが、これらの作物は害虫に食べられて全滅し、しばらく出荷できません。この秋は出荷できる野菜が少なくなります。大根やカブなどの根菜類や、小松菜やチンゲンサイやキャベツなどのほとんどの葉物野菜はアブラナ科に分類されていますが、アブラナ科の植物を好む虫がたくさんいます。

 

  年が経つにつれて害虫の種類が違ってきます。現在この地域で猛威をふるっているのは、ダイコンハムシという、人の指の爪の先ほどの小さな甲虫です。この虫が畑に大発生すると、大根やカブの葉は集中砲火を浴びたように穴だらけにされて、消えてなくなります。

 

  畑の全てで大発生するわけではないようで、大発生しない畑もあります。ダイコンハムシの被害が酷かった畑とは違う畑に改めて大根やカブの種を播きましたが、どうやら害虫の被害を受けずに生育してくれているので、冬に入る頃からこれらを出荷できそうです。

 

  種を播く時期によっても違ってきます。まだ気温が高い9月には害虫が活発に動いているので、さらに涼しくなる10月を待ってから葉物野菜の種を畑に播いてゆきました。ただ、去年は10月中旬以降に種まきした葉物野菜は、大きく育つ前に気候が寒くなってしまい、生育が停滞してまともに収穫できませんでした。今年は10月上旬のうちに種播きをすまえておくように心掛けています。害虫の被害を受けなければ、年内に収穫開始です。

 

  また、水菜やターサイなどの葉物野菜の種をポットに播いて、育苗ハウスの中で苗を育ててみました。ハウスの中では常に防虫用のネットを苗の上にかぶせているので、ある程度は害虫を防げます。畑から害虫が少なくなる10月に苗を畑に植えてゆく予定です。

 

  全ての作物が害虫の被害を受けるわけではありません。アブラナ科ではなくアカザ科に属しているほうれん草は虫に食べられにくい作物です。ほうれん草は気温が低い時期に生育する作物なのですが、今年は高い気温でも生育できるように改良されたほうれん草の品種を導入して、8月から種を播いてみました。順調に育てば今頃から収穫できるのですが、今年は残念ながらうまく育ちませんでした。今後もいろんな品種を試しに育てて、小林農場の畑で8月、9月にも生育できるほうれん草の品種を探し当ててゆきたいと思います。

 

ここ数年、畑に植えたばかりの苗がネキリムシによって茎を切り倒されてしまう被害に苦しめられてきました。ネキリムシは草に卵を産んで繁殖するので、今年は何度もトラクターで畑を耕して草を生やさないようにしてみました。そのおかげか、今年はネキリムシによる被害は減ったように思います。ただ、何度も耕しすぎたためでしょうか、強い雨が降る度に畑の表土が雨水に流されて流失していっているように見えるのが気になりました。

 

農薬を散布すれば害虫を防げるかもしれませんが、他の生き物も死んでしまい、畑の豊かな生態系が崩れます。また、害虫もすぐに農薬に慣れて耐性を身につけるので、いずれは今まで使用していた農薬も効かなくなります。防虫は農家にとっての永遠の課題です。

 

2019年2月 9日 (土)

平成31年2月8日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・小林農場が育成している品種

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、カブ、長ねぎ、カボチャ、白菜、ヤーコン、ほうれん草、小松菜、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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野菜の味は、その品種によって違います。小林農場ではいろんな品種を栽培してみて、その中から私がおいしいと思う品種を見つけていくようにしています。

また、その品種の種を、種苗会社から購入するのではなく、できるだけ自分でその作物から毎年採るようにしてゆきたいと考えています。

そのように何年も種を採り続け、小林農場の畑に馴染んだ小林農場の畑でしか味わうことができない、小林農場が自分で育成した独特な品種を増やしていければよいと思います。今後の野菜セットの中に、そのような品種の野菜を入れることができるかもしれません。

去年は、私が自分で種を採った品種の数は15ほど。その数を少しずつ増やしてゆきたいと思います。

小林農場が育成している品種

・青ナス(ナス)ーー信号機の青信号のような色をしたナス。食感がトロリとしておいしい。

・ブラジルミニ(ミニトマト)ーー夏の終わりまで、長い間、収穫できる。多くのトマトの品種は雨除けをしないと無事に育たないけれども、この品種は雨除けは必要ない。

・汐留晩生(株ねぎ)--トロリとした食感でおいしい。他のネギは3月までしか収穫できないが、この株ねぎは4月以降も収穫できる。

・那須野(ナス)ーーおいしい長ナス。

・五角オクラ(オクラ)--おいしくてたくさん収穫できる五角形のオクラ。

・サヤエンドウーーキヌサヤエンドウやスナップエンドウなど、複数の種類。

・農林61号(小麦)ーー小麦粉に加工するとすると中力粉になる。長い間、最も日本人に親しまれてきた小麦の品種。うどんに加工するとおいしい。

・六条シュンライ(大麦)--加工して押し麦や丸麦に。食物繊維などの栄養を多く含んだ健康穀物。

・小泉冬越し五寸(人参)ーー香りの良い、おいしい人参。冬の間ずっと、土に埋めて貯蔵できる。

・ヤーコンーー健康根菜として注目され始めているイモ。冬の間、けっこう長く簡単に貯蔵できるみたい。

お多福(ソラマメ)--粒が大きなソラマメ。

・国産ニンニクーーおいしい国産種。

他には、サトイモ、キュウリ、ゴボウ、スイカなどからも採種。

今年、新たに種採りを挑戦してみたい作物

  小松菜、玉ねぎ、ジャガイモ、カボチャ、地這いキュウリ、トウモロコシ、ピーマン、フダンソウ、サツマイモ、サヤインゲン、落花生、冬瓜、かぶ、大根、菊芋、ヤマイモ、大豆

2019年2月 7日 (木)

アスナロ(翌檜) 小林農場で出会える樹

Cimg0984平成30年11月撮影。おそらく、アスナロと思われる樹。

Dscf2325枯れた状態の葉。

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「命名百科」では、「小林農場で出会える自然」を写真に撮ってご紹介しております。よろしければ、下記をクリックしてご覧ください。

命名百科~小林農場で出会える自然集~

ヒマラヤスギ(ヒマラヤ杉) 小林農場で出会える樹

Dscf2126平成31年1月撮影。おそらく、ヒマラヤスギだと思われる樹。

Dscf2129平成31年1月撮影。葉の様子。

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「命名百科」では、「小林農場で出会える自然」を写真に撮ってご紹介しております。よろしければ下記をクリックしてご覧ください。

命名百科~小林農場で出会える自然集~

イブキ(伊吹) 小林農場で出会える樹

Dscf2131平成31年1月撮影。おそらくイブキだと思われる樹。

Dscf2138平成31年1月撮影。葉の様子。

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命名百科~小林農場で出会える自然集~

ツガ(栂)  小林農場で出会える樹

Dscf2149平成31年撮影。おそらく、ツガだと思われる樹(もしかしたらモミかもしれない)。

Dscf2147平成31年撮影。葉の様子。

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命名百科~小林農場で出会える自然集~

2019年2月 5日 (火)

平成31年2月4日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・ヤーコンについて

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、カブ、長ねぎ、カボチャ、白菜、キャベツ、ほうれん草、小松菜、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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ヤーコンを2000円セットに入れてみました。

外見は少しサツマイモに似ています。オリゴ糖や食物繊維などの栄養がたくさん含まれていて、ダイエットの効果がある健康根菜として、最近注目され始めています。

そうは言っても、まだヤーコンを見たことも食べたこともない方々が多いかと思います。このようなあまり一般的に知られていない食材を野菜セットに加える場合は、必ずその保存方法や料理方法などもお伝えてゆくように心がけています。

下記のページにヤーコンについての詳細が載っていました。このページの1部を印刷して、野菜セットにヤーコンといっしょに入れてみました。

旬の食材百科・ヤーコン

Dscf2213
ヤーコンを千切りに。歯ざわりはナシのようにシャキシャキとしていて、サラダに混ぜて生食も可能(最初に水にさらすとアクが抜けてもっと食べやすくなるという人もいます。)甘味が強いイモなので、「イモ」としてではなく「果物」として生食する人もいるようです。

Dscf2244
小麦粉をまぶして炒めて、かき揚げのようにして食べてみました。おいしかったです。きんぴら炒めにしてもおいしいと思います。すでにイモが甘いので、砂糖を加える必要はないと思います。

ヤーコンの食べ方・冬の料理

外見は少しサツマイモに似ています。オリゴ糖や食物繊維などの栄養がたくさん含まれていて、ダイエットの効果がある健康根菜として、最近注目され始めています。

下記のページにヤーコンについての詳細が載っていました。

旬の食材百科・ヤーコン

Dscf2213
ヤーコンを千切りに。歯ざわりはナシのようにシャキシャキとしていて、サラダに混ぜて生食も可能(最初に水にさらすとアクが抜けてもっと食べやすくなるという人もいます。)甘味が強いイモなので、「イモ」としてではなく「果物」として生食する人もいるようです。

Dscf2244
小麦粉をまぶして炒めて、かき揚げのようにして食べてみました。おいしかったです。きんぴら炒めにしてもおいしいと思います。すでにイモが甘いので、砂糖を加える必要はないと思います。

2019年2月 4日 (月)

収穫の夏から対策の秋へ   平成30年10月4日

収穫の夏から対策の秋へ   平成30104

秋月の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  秋も本番となり、猛暑の夏の記憶は遠くなりました。夏野菜のナス、ピーマン、トマトの樹に実る実もすっかりと少なくなり、間もなく収穫が終了するでしょう。この夏は特にナス栽培では、今まで私が苦手としてきたせん定作業を少しだけ改善することができました。

  ナスの樹はどんどん枝の数を増やして葉を茂らせてゆきますので、余分な枝を切り落として樹の内部まで日当たりや風通しを良くする必要があります。そうすると樹も健康になってたくさん実をならしてくます。ただ、枝を切りすぎても樹は弱ります。どの時期にどの部分の枝をどれくらい切れば良いのか、その塩梅をつかまないといけません。

去年までは、いざハサミを持ってナスの樹の前に立ってみても、どの枝を切っても樹をダメにしてしまうような気がして、全くせん定ができませんでした。そのうちナスの樹は枝と葉に覆われてしまい、どこにナスの実が実っているのか分かりづらく、収穫作業ではガサガサと葉をかきわけながらナスの実を探さなくていけなくて時間がかかりました。

  どうせ勘の悪い私がいくら考えてみてもどの枝を切り落として良いのか分からないだろうから、今年は「ナスの実を収穫する度に実のついていた枝も自動的に切り落とす」という決まり事を最初に決めて、枝を少しずつ切り落としてゆきました。ナスの実を10個収穫すれば10本の枝を切り落とし、100個収穫すれば100本の枝を切り落としました。

常に枝を切り落としていたので樹の姿はすっきりとして、樹の内部にぶら下がっているナスの実まで外から簡単に見つけられました。そうなると、収穫も楽になります。

  この自己流のせん定方法の結果、樹が増やしてゆく枝の数と私が切り落としてゆく枝の数の増減の具合がちょうど良かったようで、6月から9月までの長い期間、ナスの実が安定して採れて、過去最高の収量となりました。来年もこの方法でせん定してゆきたいです。

  ナスよりもさらに勢い良く枝を増やしてゆくのがトマトの樹です。栽培期間の終盤にはせん定が追い付かず、上部が藪みたいになって頭が重くなってしまったトマトの樹は、地べたへ横になって倒れてしまいました。来年はトマトも最後までせん定したいです。

  この夏はナスやオクラなどが良く生育し、トマトの樹も横倒しになりながらも長い間、実を実らせ続けてくれました。今夏の夏野菜の栽培は来年以降の栽培の良い手本を残せたと思います。間もなく暑い夏が過ぎ去って、夏野菜も寿命を迎えるでしょう。

さて、今年の秋。虫による食害が酷く、夏野菜の収穫が終わった後に出荷できる秋野菜は少なく、これから厳しい状況を迎えることになります。どうしようかと、今の私の頭の中は藪のようにこんがらがっています。この夏のすっきりとしていたナスの樹の姿を思い出し、私の頭の中も「せん定」してすっきりと整理して、今後の対策を練りたいと思います。  

何をどのように整理していいのか、どこから手をつけていいのか頭で考えても分からなければ、とりあえず手足を動かして、できることを確実にやってゆきましょう。そうすれば一つでも不安を切り落とすことができ、心の中の日当たり、風通しも良くなるでしょう。

2019年2月 3日 (日)

平成31年2月1日の野菜セット(旬野菜詰め合わせ)・2月~4月頃の出荷状況の予測

今回の野菜セットの内容です。

じゃがいも、人参、玉ねぎ、大根、カブ、長ねぎ、カボチャ、白菜、キャベツ、ほうれん草、小松菜、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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現在、去年の秋に収穫時期を迎えた作物を防寒しながら貯蔵して、出荷しております。

今後の出荷状況について

・玉ねぎは2月の上旬頃に在庫が切れて終了。カブも同じ頃に出荷終了。

・冬の低温の中で長期保存されてきた白菜とカボチャは、3月に移って暖かくなってきた頃に保存がきかなくなって、出荷終了。

・3月後半になって暖かくなる頃に、ほうれん草は花を咲かせるので出荷終了。

・土に埋めて保存している人参や大根も、3月後半になって気温が上昇すれば傷んでゆく。冷蔵庫に移して冷蔵保存すれば、4月中旬まで出荷可能。

・ジャガイモは、在庫があれば、4月後半まで出荷。長ネギも4月後半まで出荷可能。

冬の間、貯蔵しながらお届けしてきた野菜は、以上のように、2月以降、徐々に姿を消してゆきます。その代わり・・・

・今まであまり出荷せずに貯めておいたサトイモ、ゴボウ、ヤマイモ、ヤーコンなどを少しずつ出荷してゆく。サツマイモももっと出荷したかったけれど、残念ながら傷んでしまった。

・生育が遅かった冬キャベツが、3月に入って暖かくなったら大きくなって出荷できるかもしれない。

・3月後半より、菜の花を出荷。

3月、4月は一年で最も出荷できる野菜が減る季節です。そこで2月に入ってすぐに作物の種を蒔き始め、4月に入る頃からそれらが収穫時期を迎えられるようにします。

ただ、2月はまだまだ寒いので、育苗ハウスの中で防寒しながら苗を育てたり、ビニール資材を使って保温して種を発芽させたり、少し手間をかけてあげる必要があります。(1月は寒すぎて、種を蒔いてもまともに作物は育ちません)。

これから種が蒔かれる作物

  ほうれん草、小松菜、水菜、しろ菜などの葉物野菜・・・4月に入る頃より出荷の予定

  カブ、大根・・・4月下旬頃より出荷の予定

  玉レタス、サニーレタス・・・4月下旬頃より出荷の予定

  キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、白菜・・・5月中旬頃より出荷の予定

5月に入る頃にはサヤエンドウや早生玉ねぎなどで、野菜セットの内容が賑わってくるかと思います。それまでの2月、3月、4月を、少ない収穫物をどのようにしてうまくやりくりして乗り切ってゆくかが、プロの野菜農家の腕の見せどころとなります。

やはり収穫できる野菜が少ないと野菜セットを作るのに苦労します。特に去年は長く貯蔵できるイモ類が不作でした。立春を迎えて種蒔きの季節が始まりますが、去年よりも少し多めに種を蒔いてたくさん収穫したいと思っています。

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