収穫の夏から対策の秋へ 平成30年10月4日
収穫の夏から対策の秋へ 平成30年10月4日
秋月の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。
秋も本番となり、猛暑の夏の記憶は遠くなりました。夏野菜のナス、ピーマン、トマトの樹に実る実もすっかりと少なくなり、間もなく収穫が終了するでしょう。この夏は特にナス栽培では、今まで私が苦手としてきたせん定作業を少しだけ改善することができました。
ナスの樹はどんどん枝の数を増やして葉を茂らせてゆきますので、余分な枝を切り落として樹の内部まで日当たりや風通しを良くする必要があります。そうすると樹も健康になってたくさん実をならしてくます。ただ、枝を切りすぎても樹は弱ります。どの時期にどの部分の枝をどれくらい切れば良いのか、その塩梅をつかまないといけません。
去年までは、いざハサミを持ってナスの樹の前に立ってみても、どの枝を切っても樹をダメにしてしまうような気がして、全くせん定ができませんでした。そのうちナスの樹は枝と葉に覆われてしまい、どこにナスの実が実っているのか分かりづらく、収穫作業ではガサガサと葉をかきわけながらナスの実を探さなくていけなくて時間がかかりました。
どうせ勘の悪い私がいくら考えてみてもどの枝を切り落として良いのか分からないだろうから、今年は「ナスの実を収穫する度に実のついていた枝も自動的に切り落とす」という決まり事を最初に決めて、枝を少しずつ切り落としてゆきました。ナスの実を10個収穫すれば10本の枝を切り落とし、100個収穫すれば100本の枝を切り落としました。
常に枝を切り落としていたので樹の姿はすっきりとして、樹の内部にぶら下がっているナスの実まで外から簡単に見つけられました。そうなると、収穫も楽になります。
この自己流のせん定方法の結果、樹が増やしてゆく枝の数と私が切り落としてゆく枝の数の増減の具合がちょうど良かったようで、6月から9月までの長い期間、ナスの実が安定して採れて、過去最高の収量となりました。来年もこの方法でせん定してゆきたいです。
ナスよりもさらに勢い良く枝を増やしてゆくのがトマトの樹です。栽培期間の終盤にはせん定が追い付かず、上部が藪みたいになって頭が重くなってしまったトマトの樹は、地べたへ横になって倒れてしまいました。来年はトマトも最後までせん定したいです。
この夏はナスやオクラなどが良く生育し、トマトの樹も横倒しになりながらも長い間、実を実らせ続けてくれました。今夏の夏野菜の栽培は来年以降の栽培の良い手本を残せたと思います。間もなく暑い夏が過ぎ去って、夏野菜も寿命を迎えるでしょう。
さて、今年の秋。虫による食害が酷く、夏野菜の収穫が終わった後に出荷できる秋野菜は少なく、これから厳しい状況を迎えることになります。どうしようかと、今の私の頭の中は藪のようにこんがらがっています。この夏のすっきりとしていたナスの樹の姿を思い出し、私の頭の中も「せん定」してすっきりと整理して、今後の対策を練りたいと思います。
何をどのように整理していいのか、どこから手をつけていいのか頭で考えても分からなければ、とりあえず手足を動かして、できることを確実にやってゆきましょう。そうすれば一つでも不安を切り落とすことができ、心の中の日当たり、風通しも良くなるでしょう。
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