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2019年2月17日 (日)

検証・防虫ネットの使用   平成30年10月18日

 

検証・防虫ネットの使用   平成301018

 

菊薫る季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 

  ここ数年間、日本列島全体が温暖化している影響だと思いますが、農村の田畑には次々と新手の害虫が飛来してきて、その度に農作物に大きな被害がもたらされています。深刻化している害虫の被害を受けて、無農薬栽培を行っている各地の農家の畑では、作物全体に防虫ネットをかけて対処するというやり方が普及していっているようです。作物を畑に作付けした後、そのまわりにアーチ型の支柱を建ててその上から防虫ネットをかぶせて、作物が生育している間は外からチョウやガなどの害虫が侵入しないように防御しています。

 

私の農業のお師匠さんも、他の農家より防虫ネットを譲られたということで、今年は試しにご自身の畑の作物を防虫ネットで囲っていました。作物の様子を拝見させていただくと、虫に食われた跡の少ないきれいな葉のキャベツなどの姿が見られました。

 

防虫ネットによる効果ははっきりと確認できましたが、お師匠さんはそのことを手放しにお喜びになっていない様子でした。作物全体を取り囲むだけの防虫ネットを購入するのにはお金がかかりますし、それらを設置するのにも手間がかかります。「以前よりも無農薬栽培が手間と金のかかる栽培になってしまった。」と、40年ほど防虫ネットを使用することなく無農薬栽培を実践して指導されてきたお師匠さんがつぶやいていらっしゃいました。

 

他の地域から新手の害虫がやって来る度に、田畑で作物が大きな被害を受けます。しかし、やがてそれらの害虫の天敵も他の地域から来て、害虫の勢いは収まってゆきます。そのような生き物の生態系の様子をお師匠さんは長年、観察されてきました。現在の深刻化している害虫被害もやがて自然と収まり、防虫ネットを設置する必要がなくなるかもしれません。でも一度防虫ネットを使い始めると、その使用をやめるのが難しくなるかもしれません。

 

作物全体に防虫ネットをかぶせてゆくなんて大変な手間だろうと私には思えるのですが、防虫ネットを使用してきた農家の皆さんにとってそれは当たり前の作業であり、そんなには「大変な手間」とは感じていないようです。資材を揃えるのにはお金がかかりますが、一度購入すればその後は何年も使い回すことができます。防虫ネットの効果には相当な手応えを感じているようで、手間とお金をかける価値は十分にあると判断しているようです。

 

ならば小林農場でもこの流行の防虫方法を試してみようと思い、この秋、試しに小松菜などの葉物野菜に防虫ネットをかぶせてみました。しかし、数週間後には小さな甲虫、ダイコンハムシに食べ尽されて全滅しました。ダイコンハムシはもともと土の中で暮らしているので、葉物野菜の種が播かれた土の中にすでに存在していて、防虫ネットでは防げません。

 

他にもネキリムシという芋虫も地中に暮らしていて、作物の苗が畑に植え付けられた後すぐに、苗を噛み切ってしまいます。小林農場の畑では空を舞って外から侵入してくるチョウやガよりも、すでに地中に生息して地中を移動する虫たち、つまり、防虫ネットでは防ぎにくい害虫が作物に壊滅的な害を及ぼしてきます。他の農場と同じように小林農場の畑でも手間とお金をかけて防虫ネットを導入する価値があるのか、考えてみたいと思います。

 

後記

秋作の作物が収穫時期を迎える頃、お師匠さんが「防虫ネットをしておいたおかげで、今年の防虫はずいぶん楽だった。これからの無農薬栽培は防虫ネットが必要なのかもしれない」と総括され、私にも少しだけ防虫ネット用の資材を譲ってくださいました。

お師匠さんも防虫ネットに手応えを感じていらっしゃるようなので、私も今年の秋はキャベツにだけでも試しに防虫ネットをかぶせてみようと思います。

上記の本文にも書いたように、小林農場での真の強敵は、ダイコンハムシやネキリムシなどの地中に生息している害虫です。これらの防虫対策が先決です。

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