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2019年1月16日 (水)

畑、サラサラ化計画   平成30年9月20日

畑、サラサラ化計画   平成30920

仲秋の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。 

小林農場の畑の土は粘土質が強いようで、水分の状態によっては固くなり、トラクターで耕すと土が練られてゴロゴロとした塊がたくさんできてしまいやすいです。作物にとってはゴロゴロとしているよりもサラサラとしている土のほうが根を伸ばしやすいでしょうし、私にとってもゴロゴロとした土では畑仕事がやりにくくてしかたがありません。

  この時期は秋から冬にかけて出荷される作物の種を畑に播いています。種を畑に播いた後は種の上に薄っすらと覆土をかぶせるのですが、土がゴロゴロとしていればうまく覆土がでません。ゴロゴロ土では表面がすぐに乾いて湿りにくく、種も水分を吸収できず発芽しにくいです。種を播いた後は畑にモミガラを持ち込んで、ゴロゴロ土の代わりにサラサラとしているモミガラを種の上に振りまいて覆土の代わりにするなど、手間をかけています。

  特に人参の種は神経質で、条件の悪い畑では発芽してくれず、ゴロゴロ土に種を播くとほぼ失敗します。できるだけ土がサラサラとした場所を見つけて人参の種を播いています。

  畑に生えてくる草が枯れて土に還れば、その遺体がクッションになって土がサラサラと柔らかくなります。特にイネ科の植物は葉を大きく伸ばし地下ではたくさん根が張るので、多くの葉と根を土に還してくれます。イネ科の小麦を栽培すると土作りにも良いです。

  小林農場は小麦を栽培していますが、収穫された小麦を小麦粉に加工する前に、実があまり詰まっていない軽い小麦を「クズ麦」としてたくさん取り除いています。収穫された小麦は種にもなり、畑に播けばちゃんと発芽して生育を始めます。「クズ麦」にも発芽する能力があるので、クズ麦を捨てずに保持しておき、冬に畑の広い面積に播いてみました。

  春になって暖かくなると小麦は旺盛に茂り、畑一面が小麦の緑色に覆われてゆきました。小麦が十分に大きくなった頃、トラクターで畑を耕して、小麦を土中に鋤きこみました。

  人参の種を播く時期を迎えた頃、再びトラクターで畑を耕してみると、土はよくほぐれてゴロゴロとした塊にはなりませんでした。きっと土に鋤きこまれた小麦が土をほぐしてくれたのでしょう。狙いどおりに土はサラサラとなり、意気揚々と人参の種を播きました。

  同じ場所でも耕す頃合いによって、耕した後に土がゴロゴロしたりサラサラしたりします。今まで私は、雨が降って土が湿った後に耕すと、土は練られてゴロゴロとしてしまうと思っていました。でも最近は、しばらく雨が降らずに土が乾燥している場合は、久しぶりに雨が降った後に耕すと土がよくほぐれてサラサラになりやすいことが分かりました。土の水分状態を把握し、いつトラクターを畑に入れればうまく耕せるのか、掴んできました。

  米ぬかや家畜フンなどの有機物で堆肥を作って畑に散布すると、土が柔らかくなります。特に繊維質が豊富な落ち葉を材料にして作った堆肥は、土を柔らかくする能力が高いようです。落ち葉は、近くの雑木林から大量にかき集めることができて入手しやすい材料です。

  今年は粘土質の小林農場の畑のあちらこちらに、サラサラとした土を生み出すことができました。ゴロゴロ土をサラサラに変えてゆくことは、小林農場の長年の悲願です。

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