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2018年9月13日 (木)

農場の風景・「処暑」から「白露」へ

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「処暑」の風景(画面をクリックすると、画面が拡大されてみやすくなります。)

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暑さが納まると言われている「処暑」。確かに曇天が多くなり、強烈な日差しはすっかり影を潜めてしまいました。

一年間で最も雨が降るとされてきたのは6月の梅雨の時期ですが、最近の栃木県の梅雨の頃は雨が少なくなってきているように思います。今年は7月に入る前に「梅雨明け宣言」が出されて、7月には「水不足」が心配されていました。

いっぽうで9月によく雨が降るようになってきているように思います。今は曇天が続き、畑がなかなか乾きません。私の中では「雨空といえば6月ではなく9月」と、季節を感じる認識が変わってきています。

Cimg0699くさむらの中に点在する青色はツユクサの花。さわやかな青色の花は清涼感にあふれ、秋の到来を告げてくれます。

夏の頃から花を咲かせる草なので、一般的には夏草として知られていますが、小林農場の畑でこの草の花が目につくようになるのは残暑の頃からです。私にとっては秋草です。

Cimg0721人参の葉を食べているイモムシ。でもときどき、絵描きさんが丁寧に絵の具で塗り込んだような、とてもきれいで見惚れる色彩のイモムシもいて、つぶせません。

Cimg0703「収穫の秋」にふさわしい食材、カボチャ。畑から収穫して室内で貯蔵している様子。

夏の頃から収穫できる作物ではありますが、夏には他にもおいしい野菜がたくさんあります。カボチャは長期間保存できますので、わざわざ夏の頃から消費してしまうのはもったいないこと。小林農場では、秋から冬にかけて長期間、少しずつ出荷してゆきます。

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左の写真は台風の強風にあおられて傷だらけになってしまったナスの実。右の写真は豪雨に打たれてペッチャンコにつぶれているサニーレタスの苗。強風、ゲリラ豪雨、ヒョウなどで、作物には試練の日々が続きました。

それでも小林農場では台風などによって致命的な被害を受けずにすみました。

大阪の台風被害や北海道の大地震など、あいかわらず日本列島では自然災害が絶えません。この国で暮らしてゆくには、災害への備えが必要です。

私自身も7年前の東日本大震災では震度6強の大地震を経験していますが、「こんな大きな地震をすでに経験したのだから、2度も経験することはないだろう」などと根拠のない楽観論をもたないように。
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「処暑」を描いた作品 「風の又三郎」

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ

以上は宮沢賢治の小説「風の又三郎」に出てくる、不思議な歌の歌詞です。

立春から数えて210日後の9月1日頃を「二百十日」と呼んで、台風などで農作物に被害がもたさられる「厄日」とされています。偶然にも大正時代には9月1日に「関東大震災」が発生して、現在では「二百十日」の9月1日は「防災の日」とされています。

小説「風の又三郎」では、「二百十日」の日に、ある村の小学校に転校してきた不思議な男の子のことを、まわりの子供たちは「災いをもたらす風の精ではないのか」と噂します。

「風の又三郎」は映画化されていて、上記の詩も作曲されて劇中で歌われています。よろしかったら以下をクリックしてご試聴ください。

  「風の又三郎」 (作詞/宮沢 賢治  作曲/杉原 泰蔵)を試聴する

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七十二候を検証(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

従来の「白露」の七十二候

  初候・綿の花開く(綿の花が咲き始める)

  次候・天地始粛す(天地が寒くなってゆく)

  末候・禾乃登る(穀物が実り始める)

小林農場での実際の「白露」の七十二候

  初候・露草、目立つ(ツユクサをよくみかけるようになる)

  次候・台風来て曇天(台風、強風、雷、ゲリラ豪雨、ヒョウなどで天気が騒がしくなり、すっきりと晴れることが少なくなる)

  末候・禾乃登る(付近の田んぼでは、稲が黄金色に実る。すでに収穫を始めているところも。)

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これより「白露」

  朝夕が冷え込むようになり、草木には露が結ばれます。その露を「白露」と呼びます。秋が深まり始めてゆきます。

「白露」にカメラに納めたい風景

  秋の七草(クズの花など)、野菊、セキレイ、南方に帰るツバメ、赤トンボ(ナツアカネなど)、栗の実、どんぐり

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