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2018年9月

2018年9月30日 (日)

平成30年9月28日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・秋ニンジンについて

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

人参、株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、サニーレタス、サヤインゲン、クウシンサイ、ニラ、ニンニク

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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Cimg0813この秋、人参を初めて出荷。一番早く種まきされたニンジンが収穫時期を迎えました。

10月に入る前に秋ニンジンが収穫できたのはあまり記憶にありません。今年は早い時期での収穫開始となりました。

ただ、まだ収穫できるほど大きくなっているニンジンはそんなに多くないようなので、来週も連続して出荷できるかどうかは分かりません。今回は9月にニンジンを出荷できるなんて珍しいので、少しがんばって出荷してみました。

安定してニンジンを出荷し続けられるようになるのは10月中旬ごろからではないでしょうか。その後は来年の3月までニンジンを出荷し続けててゆく予定です。

今年は7月に種まきしたニンジンはあまり良く発芽してくれなかったので、10月から12月までに出荷できるニンジンの量は少なくなると思います。8月に入ってから種まきしたニンジンは良く発芽してくれたので、年が明けてから春になるまでに出荷されるニンジンはたくさんあると思います。

なぜ時期によってこのように発芽率が違ったのか、来年以降のニンジン栽培のためにも、検証する必要があります。

2018年9月29日 (土)

宅急便の送料の変更について   平成30年6月14日

宅急便の送料の変更について   平成30614

梅雨寒の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  農場より遠方にお住まいの方々には宅急便を利用して旬野菜詰め合わせをお届けしてきましたが、今年より宅配会社が送料を大幅に値上げすることになりました。それに伴い、ゆくゆくは小林農場も皆さんに、送料の値上げをお願いすることになるかと思います。

  最近のインターネット通販の普及などにより、宅急便の需要が過多となり、配達員の深刻な人手不足が生じているようです。配達員の待遇を改善させてゆくためにも送料の値上げが必要になったと、宅配会社側は説明しています。

  今まで小林農場は宅配会社と値段交渉を行い、できるだけ送料を安くしてもらっていました。でも今年に入って宅配会社の方がわざわざ農場まで足を運んで、丁寧な説明を添えながら、私に送料の値上げを了承してくれるようお願いしていました。仕事量の増加による配達員の激務の様子はよく耳にするので、送料の値上げも仕方がないことなのでしょう。

  小林農場では毎年12月に、次の1年間の宅急便の送料の見直しを行っています。現在は農場から関東地方の皆さんのお住まいへの送料は550円ですが、来年の1月より150円高くして700円とさせていただこうかと、現時点では考えています。来年以降の送料変更についての最終的な決定は今年の12月に農場通信にてお伝えいたします。皆さんにご理解していただけるよう、丁寧に説明してまいりたいと思います。

  私もできるだけ送料を安く抑えられるように、細かな工夫を積み重ねました。箱の大きさが大きいほど送料は高くなるので、今までよりも小さな箱を使用しています。中身の野菜の量が以前と比べて減ったわけではなく、小さな箱でも上手に詰めてゆけば今までと同じ量の野菜を入れられます。今までの箱は無駄に大きすぎたことに気づかされました。

野菜を詰める箱は地元のスーパーやホームセンターなどで買い物をするついでに不要な空き箱をお店よりいただいて再利用。箱の入手には全くお金をかけずにすんでいます。

農場の近隣にお住まいの方々には、私が直接、車を運転して詰め合わせをお届けしています。車の燃料費などはかかりますが、宅急便を利用してお届けするよりもずっと送料が安くすみます。配送で外出する度にお店に寄って買い物をしたりするなど、併せて他の用事をすますことができるので、近隣で詰め合わせを購入してくださっている皆さんには送料をご負担していただかなくても採算が合います。私が直接お届けする場合は、送料は無料です。

すぐ近くで生産者と消費者が顔を合わせながら売買すれば、送料は安くできますし、他にもいろいろと利点があります。宅急便代が高騰してゆく今、「地産地消」が少しずつ大事にされてゆくかもしれません。小林農場も地元での販路拡大に、特に力を入れています。

    もちろん遠方の方々にも、今後もご注文をいただければ喜んで野菜をお届けいたします。大手の宅配会社とは違い、小林農場のような小さな農場は注文が殺到して需要過多に陥るということは滅多にないから、いつでも新規に農場の野菜を購入してくださる方々を歓迎しております。

 

2018年9月28日 (金)

農場の風景・「白露」から「秋分」へ

「白露」の風景(画面をクリックすると、画面が拡大されて見やすくなります。)

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小林農場が管理している畑に隣接している雑木林では栗の実がイガから顔を出して、地面にたくさん落ちて散乱しています。

Cimg0770雑木林から拾ってきたクリの実。自生しているヤマグリの実は、栽培されている栗の実よりも小さいですが、味は良いです。

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雑木林のコナラもたくさん実をつけてたくさんその実を地面に落としています。いわゆる「どんぐり」の原型です。

Cimg0754アケビのような丸い実がいくつも、私の手の届かない高い位置にぶら下がっていました。

Cimg0751丸くて茶色い物体は、ナガイモの茎から生じている「ムカゴ」です。

ムカゴとは、ナガイモの種のようなもので、ドングリと同じように地面に落ちれば発芽して、新たな個体が生育します。ムカゴを拾ってポットに播いて育ててやれば、うまく育てば何年かした後に立派なナガイモが収穫できるかもしれません。
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七十二候を検証(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

従来の「白露」の七十二候

  初候・草の露白し(草についた露が白く見える)

  次候・鶺鴒鳴く(セキレイが鳴くようになる)

  末候・玄鳥去る(ツバメが南に帰る)

小林農場での実際の「白露」の七十二候

  初候・大地、湿って乾かず(雨が度々降り、天気が晴れることが少なく、畑が乾かなくなる)

  次候・虫の声、澄む(雑多にいろんな鳴き声が混じり合っていた虫の合唱が、だんだん「リーン、リーン」と鈴のように澄んだ鳴き声のみが目立つようになる。セミの鳴き声は消える)

  末候・栗の樹、実を落とす(栗の木の下に、たくさん栗の実が落ちている。どんぐりも)

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これより「秋分」

これより次の「春分」まで、昼よりも夜のほうが長くなります。秋の夜長が始まり、秋が深まってゆきます。

「秋分」にカメラに納めておきたい風景

  茅場(すすき野原)、ヒガンバナ、中秋の名月、銀杏、キンモクセイ、赤く染まったカラスウリの実、田んぼの稲架かけの風景

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日が短くなり、夕方5時がすぎると暗くなるのも早くなってきました。

そこで注目したいのが夕方5時を知らせる時報。多くの地域では童謡が流れます。

毎日、耳にしている童謡の時報ですが、「あなたの地域ではどんな童謡が時報で流れますか?」とたずねられると、「そういえば、なんだったけ?」と答える人が多いようです。時報を意識して耳を澄まして聴いている人は少ないようです。

地域によって時報の童謡が違いますし、同じ地域でも季節が変わると童謡も変わります。意識して時報の童謡を聴くのもおもしろいかもしれません。

小林農場の地域で流れる夕方5時の時報の童謡は、たしか、以下の4曲だったと思います。私もあまり意識して時報を聴いていなかったので、間違っているかも。

春・「朧月夜」 作詞/高野 辰之  作曲/岡野 貞一 試聴

夏・「夕日」 作詞/葛原しげる 作曲/室崎琴月 試聴

秋・「夕焼け小焼け」 作詞:中村雨紅  作曲:草川信 試聴

冬・「遠き山に日は落ちて」 作曲/アントニン・ドヴォルザーク 作詞/堀内 敬三 試聴

ちなみに、ときどき早朝にも時報が流れることがありますが、「牧場の朝」が流れています。

 

2018年9月27日 (木)

平成30年9月24日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・今後のレタス類

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、サンチュ、サヤインゲン、モロヘイヤ、クウシンサイ、ニンニク、人参の葉

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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レタス類が収穫時期を迎えています。小林農場では玉レタス、サニーレタス、サンチュを栽培しています。

Cimg0795サニーレタス。大きく育たず、トウがたってしまいました。サニーレタスの姿が細長くなっています。

レタス類は暑い時期に種を播くと、ときどき早いうちからトウガたってしまう性質があります。このサニーレタスの種を播いたのは8月上旬で暑さの厳しい時期でした。

とうがたつと、葉の苦味が強くなります。試しに葉をつまんで味見をしてみると、苦味が強いと感じました。でも、手作りドレッシングをかけて食べると苦味が和らいで、おいしく食べられました。

今の時期はレタス類が野菜売り場に不足しているので、レタス類を出荷すれば多くの方々に喜ばれると思います。時間が経てば経つほどトウがたったサニーレタスはさらに苦くなってゆくので、早く出荷しきりたいと思います。

サニーレタスと同様に、8月上旬に種まきされた玉レタスも不調で、うまく結球できなさそうです。サニーレタスも玉レタスも8月下旬にも種を播きましたので、遅く種まきされたレタス類が無事に収穫時期を迎えてくれることに期待したいと思います。

特にサニーレタスは、この秋は9月の終わりまで何回にも分けて種を播いてきました。寒さに強い品種を選んで種を播きましたので、クリスマスの頃までサニーレタスを収穫し続けてゆくことを狙ってみました。

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Cimg0791他のレタス類と同じ日に種まきされたサンチュは、とうがたたずに収穫時期を迎えてくれたみたいです。

サンチュは1枚1枚の葉をかきとって収穫されます。そうすると、数日後にはまた株から新しい葉が生えてきて、何回も収穫できます。

サンチュはサラダで生食してもおいしいですし、肉などをくるんで食べてもおいしいです。あまり保存が効かないので、早めに食べていただくように呼び掛けたいと思います。

2018年9月23日 (日)

平成30年9月23日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・徐々に終わる夏野菜

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、モロヘイヤ、クウシンサイ、ニンニク、ニラ、人参の葉

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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9月も終盤となり、毎日たくさん実をならしていた夏野菜の樹もすっかり衰え、良い状態で収穫できる実が少なくなってきました。

夏の希少な青物野菜、モロヘイヤも、もう良い状態で収穫できなくなりました。

黄色い花を咲かせて、細長いサヤも顔を出して、種を作る準備に入っています。こうなるともう、食用にはむきません。

今の時期はまだ、クウシンサイの他に収穫できる青物野菜は少ないです。しばらくクウシンサイにがんばってもらおうと思います。

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オクラの肌にはゴツゴツとした小さなコブや、黒や赤色の筋が目立ち始めてきました。樹が衰えてくると、その実の肌もきれいな緑色ではなくなり、見た目が悪くなります。

中身はおいしく食べられるのだけれども、傷みが確認されることも増えてきているので、出荷する時にはいつもより注意が必要となります。もうそろそろ、オクラの出荷も終了いたします。

今年のオクラは過去最高の収量で、とても良い成績でした。そのオクラの遺伝子を携えた種を採種いたしました。来年、この種を播いてオクラを育ててみたいと思います。

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左の写真は、種採り用に収穫せずに残しておいたオクラの実。緑色から茶色に変わり、カサカサに乾いてゆきます。その実を割ると、右の写真のように丸くて黒い種が中にたくさんできています。

2018年9月20日 (木)

平成30年9月17日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・人参の葉とクウシンサイ

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

玉ねぎ、株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、モロヘイヤ、クウシンサイ、ニンニク、ニラ、人参の葉

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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人参の畑で茂っている、人参の葉。込み合っている所を間引いて一本一本の葉の間隔を空けて、根を肥大させます。

左の写真は間引く前の葉が込み合っている様子。右の写真は間引いた後のすっきりとした様子。その違いをうまく写真に撮るのが難しく、ちょっと見比べてくださっても分かりにくいかも。

Cimg0766畑から間引かれた人参の葉を大事にかき集めて、食材にしています。この写真は人参の葉と小麦粉で作った「おやき」。

人参の葉も、独特の香りがあって、小麦粉との相性が良く、揚げ物などにして料理するとおいしいです。

人参の根が肥大し始める頃になると葉が筋っぽくなってきて食べにくくなってゆくので、商品として人参の葉を出荷する場合は、まだ根が肥大していない頃の小さくて柔らかな葉を出荷するようにしています。
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Cimg0735クウシンサイの畑。まるで雑草のようなたくましい繁殖力で、クウシンサイの葉が畑を覆っています。
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料理する時は、葉と茎を切り分けて別々に扱うと良いと思います。

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私は、コリコリと少し固い茎の部分はみじん切りにして、他の野菜といっしょに炒めて食べています。そうすると、茎のコリコリとした食感を楽しめます。

葉の部分は、私はおひたしにして食べています。モロヘイヤやオクラと同じように粘り気があり、おもしろい食感を楽しめます。

秋が深まってゆく頃に小松菜やホウレンソウが収穫時期を迎えますが、それまではこれらの葉物野菜が活躍してくれます。







2018年9月19日 (水)

比較   平成30年6月7日

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   平成3067

 

入梅の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 

 6月が終わる頃にジャガイモが収穫時期を迎えます。今年は種イモの発芽が不調で多くの種イモが発芽してくれず、この春作のジャガイモは不作になることは間違いないでしょう。今年は秋にもジャガイモを栽培して、春作の不作を少しでも取り戻したいと思います。

 

 3月に、購入してきた種イモを包丁で分割して個数を増やしてから畑に種イモを植えてゆきます。分割された種イモを畑に植える前に、切り口を日に当てて乾かしておきます。しっかりと切り口を乾かしておいたほうが良いと思って、今年は数日間かけて種イモを日に干しました。すると、種イモは梅干しのように縮んでしまいました。「こんな姿にして大丈夫だろうか?」と心配しながら畑に植えてゆきましたが、大丈夫ではなかったみたいです。

 

  いっぽう、小さな種イモは分割しにくいので分割せずにそのまま植えましたが、そちらは順調に発芽して生育しました。この比較から、分割した種イモを乾かせすぎたのが発芽不良の原因だと推測できます。切り口が少し乾いたらすぐに畑に植えればよかったです。

 

  収穫時期を迎えたイモを全部収穫するのに時間がかかり、数か月間かけて行われます。違う時期に収穫されたイモの状態を比較してみると、その状態がずいぶんと違います。

 

梅雨の最中にイモを収穫するとイモを乾かしにくいです。7月下旬に梅雨が明けると強い日差しが降り注ぎ、掘り出されたイモを数日間直射日光に当てればよく乾き、長期間貯蔵しやすくなります。だから私は、梅雨明け後にジャガイモの収穫を本格的に行います。

 

今年の場合は、ジャガイモ畑で無事に生育しているジャガイモは少ないので、梅雨が明けるまで収穫を待っていたら畑は雑草に覆われてどこにジャガイモが埋まっているのか分からなくなるでしょう。できるだけ早い時期から収穫し始めたほうが良さそうです。

 

収穫時期を迎えた後、イモの外皮は徐々に厚くなってゆきます。去年、梅雨の最中に収穫したイモを日干ししていたら、直射日光が当たった部分が傷んで無駄にしてしまったことがありました。収穫時期を迎えたばかりの梅雨の頃のイモはまだ外皮が薄く、直射日光は強すぎたようです。今年は梅雨の最中に収穫したら日に干さず、陰干ししたいと思います。

 

種まきや収穫の時期が違ったり、栽培方法が違ったりすると、違った結果になります。その結果の違いを見逃さずに比較することで、新たな発見に出会えます。同じ作物を栽培する時も、意図的に違うやり方で同時に試してみてその結果を比較すると、技術は向上します。

 

小麦の栽培を例にすると、去年は本格的に梅雨入りして小麦が湿ってしまう前に収穫しようと思って、まだ穂が完全に熟していないうちから収穫を始めてみました。しかし半分ほどの小麦を収穫し終えた後に考え直して、残りの半分はしっかり熟すのを待ってから収穫しました。先に収穫した小麦と後に収穫した小麦を比較すると、後者のほうが収穫後の乾燥が良かったので、今年からは穂がしっかりと熟すのを待ってから収穫しようと思います。   

 

ニンニクの収穫が始まっています。今年は何回かに分けて収穫して、どの時期に収穫すると最も良い状態で保存できるのか、後で比較してみたいと思います。

 

 

2018年9月17日 (月)

平成30年9月17日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・馴染みのない野菜の食べ方

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

玉ねぎ、株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、モロヘイヤ、クウシンサイ、ニンニク、ニラ、人参の葉

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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秋に入り、少し野菜セットの内容も変わってきています。中には、皆さんにとってあまり馴染みのない野菜も入っているかと思います。

ただ野菜をお届けするだけでなく、その野菜のおいしい食べ方をお伝えしてゆくのも農家の役目だと思います。野菜といっしょにお届けしている農場通信には、特に皆さんには馴染みがなさそうな野菜の食べ方を書いてお伝えしています。

ここでは、いくつかの野菜の食べ方を簡単にお伝えいたします。

トウガン・・・大根と同じように料理すると良いです。煮て食べることが多いですが、試しに炒めて食べてみたら、おいしかったです。

クウシンサイ・・・おひたしにして食べてもおいしいですし、調理も楽です(私の好きな食べ方)。茎の部分は細かく刻んで、いろんな炒め物に加えて食べると、コリコリとした食感でおいしいです。

人参の葉・・・とりあえず、みそ汁やスープに入れて煮て食べるのが簡単な食べ方です。揚げ物にするとおいしい食材ですので、時間に余裕があれば、天ぷらやかき揚げにするとよいです。

2018年9月16日 (日)

最も出荷にふさわしい野菜   平成30年5月30日

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最も出荷にふさわしい野菜   平成30530

衣替えの季節となりました。皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 5月は玉レタスの旬でした。開いていた葉が内側に丸まって結球したら収穫の適期です。結球しても収穫しないでいると、葉が固くなったり傷みやすくなったりして品質が落ちてゆきます。結球したらすぐに収穫する必要があるので、なかなか収穫に忙しい作物です。

  そんな玉レタスの収穫をできるだけ長く楽しめるように、時期をずらしながら何回にも分けて種まきをしてきました。そうすると、結球する時期もずれて、長い間常に収穫時期を迎えたばかりの初々しくて品質の良い玉レタスを収穫して出荷することができます。

 5月に入ると一番最初に種まきされた玉レタスが結球しましたが、それがまだ全部収穫されぬうちに、次に種まきされた玉レタスが結球して収穫時期を迎えました。先に結球した玉レタスか、後に結球した玉レタスか、どちらを先に出荷すべきか選択に迷いました。

  最も品質の良いものを選んで出荷しようとするのであれば、結球したばかりの玉レタスを選ぶべきでしょう。しかし、先に結球した玉レタスを収穫せずにそのまま畑に残しておくと傷んで無駄にしてしまいます。収穫時期に至るまで、苗作りをしたり除草したり手間をかけて育ててきたので、一つたりとも無駄にせずに出荷したいという気持ちが強くありましたので、けっきょく、先に結球した玉レタスを選んで出荷することが多かったです。

  よって、小林農場が出荷してきた玉レタスは、結球してから少し時間が経ってから収穫されているので、結球した葉の巻きが詰まっていて、持った時にズシリと重みを感じました。この状態でも歯応えの良いシャキシャキとした食感の葉を楽しめておいしく食べられますが、レタスらしいふんわりとした柔らかな食感はなくなっています。

  収穫時期を迎えた作物を全て出荷しなくてはいけないと考えてしまうと、いろいろと無理をしなくてはいけなくなります。出荷しきれなければ、そのまま鋤きこんで土に還してもよいかもしれません。土に還った作物はやがて分解されて、土を肥やしてくれるでしょう。

  定期的に保険金を支払っても自分が病気に罹らなければそのお金は自分には戻ってきませんが、「いざ病気に罹っても治療費は保険で補うことができる」という安心感を得られるのであれば、支払った保険金は無駄になりません。出荷する予定の量よりも多めに苗をあらかじめ作っておいて「保険」をかけていますが、「出荷できる野菜が常に畑に余っている」という安心感を得られるので、たとえそれらを出荷しきれなくても無駄にはなりません。

  ただ、私はどうしても先の事を心配してしまうので、収穫時期を迎えてもすぐに出荷してしまわずに、できるだけ「貯金」しておこうとする癖があります。よって、収穫適期よりも少し遅れて収穫して出荷することが多いです。この癖は見直してゆきたいところです。

  収穫時期を迎えた数ある個体の中からどの個体を選んで収穫・出荷するのか。いろんな事を考慮しながら選択してゆくのですが、基本方針は「その時に最良の状態の作物を選ぶ」です。今後はキャベツがたくさん収穫時期を迎えますが、玉レタスと同じように、結球したらすぐに収穫したほうがよい作物です。適切な選択をして出荷してゆけるよう、心掛けます。

2018年9月13日 (木)

農場の風景・「処暑」から「白露」へ

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「処暑」の風景(画面をクリックすると、画面が拡大されてみやすくなります。)

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暑さが納まると言われている「処暑」。確かに曇天が多くなり、強烈な日差しはすっかり影を潜めてしまいました。

一年間で最も雨が降るとされてきたのは6月の梅雨の時期ですが、最近の栃木県の梅雨の頃は雨が少なくなってきているように思います。今年は7月に入る前に「梅雨明け宣言」が出されて、7月には「水不足」が心配されていました。

いっぽうで9月によく雨が降るようになってきているように思います。今は曇天が続き、畑がなかなか乾きません。私の中では「雨空といえば6月ではなく9月」と、季節を感じる認識が変わってきています。

Cimg0699くさむらの中に点在する青色はツユクサの花。さわやかな青色の花は清涼感にあふれ、秋の到来を告げてくれます。

夏の頃から花を咲かせる草なので、一般的には夏草として知られていますが、小林農場の畑でこの草の花が目につくようになるのは残暑の頃からです。私にとっては秋草です。

Cimg0721人参の葉を食べているイモムシ。でもときどき、絵描きさんが丁寧に絵の具で塗り込んだような、とてもきれいで見惚れる色彩のイモムシもいて、つぶせません。

Cimg0703「収穫の秋」にふさわしい食材、カボチャ。畑から収穫して室内で貯蔵している様子。

夏の頃から収穫できる作物ではありますが、夏には他にもおいしい野菜がたくさんあります。カボチャは長期間保存できますので、わざわざ夏の頃から消費してしまうのはもったいないこと。小林農場では、秋から冬にかけて長期間、少しずつ出荷してゆきます。

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左の写真は台風の強風にあおられて傷だらけになってしまったナスの実。右の写真は豪雨に打たれてペッチャンコにつぶれているサニーレタスの苗。強風、ゲリラ豪雨、ヒョウなどで、作物には試練の日々が続きました。

それでも小林農場では台風などによって致命的な被害を受けずにすみました。

大阪の台風被害や北海道の大地震など、あいかわらず日本列島では自然災害が絶えません。この国で暮らしてゆくには、災害への備えが必要です。

私自身も7年前の東日本大震災では震度6強の大地震を経験していますが、「こんな大きな地震をすでに経験したのだから、2度も経験することはないだろう」などと根拠のない楽観論をもたないように。
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「処暑」を描いた作品 「風の又三郎」

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ

以上は宮沢賢治の小説「風の又三郎」に出てくる、不思議な歌の歌詞です。

立春から数えて210日後の9月1日頃を「二百十日」と呼んで、台風などで農作物に被害がもたさられる「厄日」とされています。偶然にも大正時代には9月1日に「関東大震災」が発生して、現在では「二百十日」の9月1日は「防災の日」とされています。

小説「風の又三郎」では、「二百十日」の日に、ある村の小学校に転校してきた不思議な男の子のことを、まわりの子供たちは「災いをもたらす風の精ではないのか」と噂します。

「風の又三郎」は映画化されていて、上記の詩も作曲されて劇中で歌われています。よろしかったら以下をクリックしてご試聴ください。

  「風の又三郎」 (作詞/宮沢 賢治  作曲/杉原 泰蔵)を試聴する

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七十二候を検証(自分の地域に合った現代版の七十二候を作ろう)

従来の「白露」の七十二候

  初候・綿の花開く(綿の花が咲き始める)

  次候・天地始粛す(天地が寒くなってゆく)

  末候・禾乃登る(穀物が実り始める)

小林農場での実際の「白露」の七十二候

  初候・露草、目立つ(ツユクサをよくみかけるようになる)

  次候・台風来て曇天(台風、強風、雷、ゲリラ豪雨、ヒョウなどで天気が騒がしくなり、すっきりと晴れることが少なくなる)

  末候・禾乃登る(付近の田んぼでは、稲が黄金色に実る。すでに収穫を始めているところも。)

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これより「白露」

  朝夕が冷え込むようになり、草木には露が結ばれます。その露を「白露」と呼びます。秋が深まり始めてゆきます。

「白露」にカメラに納めたい風景

  秋の七草(クズの花など)、野菊、セキレイ、南方に帰るツバメ、赤トンボ(ナツアカネなど)、栗の実、どんぐり

2018年9月12日 (水)

9月10日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・ユリ科作物の収穫期

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

株ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ミニトマト、カボチャ、トウガン、モロヘイヤ、クウシンサイ、ニンニク、ニラ、人参の葉

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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玉ねぎ、長ネギ、ニンニクに加えて、ニラも収穫時期を迎えて出荷できるようになりました。

これらはみんな、ユリ科に属しているネギの仲間で、料理に独特の香りを与えてくれます。

似た者同士がそろったので、今回は玉ねぎの出荷をお休みしました。今年の玉ねぎは長期間、良い状態で保存できそうなので、他に出荷できる野菜がある今の時期に出荷してしまわずに、真冬に入るまでできるだけ貯えておこうと思います。

寒さに強い長ネギも冬越しができるので、来年の春まで出荷し続けれます。今は細くて柔らかい「株ネギ」を出荷していますが、冬には太くて鍋で煮込んで食べるのに使われる太い一本ネギをお届けしてゆきたいと思います。

6月に収穫して貯蔵してきたニンニクは、10月に入れば芽が出てきて食べられなくなるので、9月に全部、出荷しきりたいと思います。

Cimg0711ニラ。小林農場はニラの栽培に失敗してきましたが、この秋はニラが順調に収穫時期を迎えてくれています。 

写真の右はこれから収穫されるニラ。左は5日前に収穫されたニラの株で、すでに新たな葉が伸び始めてきています。あと数日後にはまた、収穫できるでしょう。

このように、ニラは冬に入って寒くなって葉が枯れるまで、同じ株から何度も繰り返し収穫できます。この秋は何回収穫できるでしょうか。

2018年9月 8日 (土)

平成30年9月7日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・トウガンについて

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

玉ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、中玉トマトまたはミニトマト、カボチャ、トウガン、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク、ニラ

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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トウガン(冬瓜)を初めて出荷してみました。

小さな形で収穫される品種のトウガンなのですが、それでも食べきるのが大変なくらいに大きいので、食べきりやすい大きさに切り分けて出荷しています。

ウリ類の野菜で、味は淡泊ですっきりで涼味。スープや煮物に利用されることが多いです。

栽培してみると、雑草に覆われても強靭に生育してくれて、収量も良く、育てやすい作物だと思いました。ぜひ、自分の食卓に取り入れてみたい野菜です。

トウガンを料理したことのない方々もいらっしゃると思います。トウガンを食卓に取り入れやすくできるように、食べ方を学んで、皆さんにもお伝えしたいと思います。

おすすめの料理方法「トウガンのすまし汁」

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1.下ごしらえ 

   トウガンの外皮の部分は固いので、厚く取り除く。

   食べやすい大きさに切る。大根やカブなどと比べて肉質はトロリと柔らかく、あまり細かく切りすぎると、煮崩れしてしまうかも。

2.食べやすい大きさに切ったトウガン、玉ねぎ、そしてワカメと薄切りにしたオクラを鍋の中に入れて煮る。

3.好みの調味料で味つけ。さっぱりとした味つけのほうがトウガンには合うよう。私は塩とコショウとしょうゆで味付け。

(ワカメから出るダシ。玉ねぎの風味。オクラから出されるトロミ。そして、すまし汁の骨格を形成するトウガン。これらの組み合わせが良いように思います)

2018年9月 6日 (木)

9月3日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・9月の出荷状況の予測

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

玉ねぎ、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、カボチャ、サヤインゲン、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク、トウモロコシ、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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現在は夏から秋に移る、間の期間です。

今月より出荷が始まる予定の秋野菜

  カボチャ、トウガン、ニラ、太い1本ネギ、秋のサヤインゲン、大根や人参の間引いた葉 など

今月に出荷が終了する予定の夏野菜

  トマト、モロヘイヤ、青シソ、ニンニク、トウモロコシ、もしかしたらキュウリも

9月はまだ秋野菜をそんなにたくさん収穫できません。もう少し夏野菜にがんばってもらおうと思います。

先日は台風21号が日本列島に上陸して、栃木県にも強風が吹きました。夏野菜のナスやピーマンの樹が強風に倒されてしまわぬように、しっかりと固定をしておきました。

ただ、ナスの実などはずいぶん強風にあおられたので、この先数日間は、収穫されるナスの実に少しだけキズの跡が残るかもしれません。

今はナスなどはどの農場でもたくさん収穫されて野菜売り場はナスが溢れていますが、気温が下がってゆけばどの農場でも収量は減って、10月に入る頃には希少な野菜となるでしょう。今年の小林農場のナスは過去最高に生育が良いので、10月に入る頃まで収穫し続けてゆけると思います。

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ナス畑の様子。右の写真は、今年初めて栽培してみた「青ナス」。複数のご家庭より「おいしい」とご好評をいただきました。      

残念なのがキュウリです。本来、キュウリは10月の終わり頃まで収穫できるのですが、今年は8月の強烈な日差しによってほとんどのキュウリの苗を枯らしてしまいました。

わずか9本だけ、キュウリの苗が生き残りました。この9本を「秋キュウリ・ナイン」と名付け、大切に育ててみようと思います。

2018年9月 5日 (水)

サシバの里   平成30年5月24日

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サシバの里   平成30524

向暑の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

  小林農場の地元である栃木県の市貝町では、春と秋に地元の生産者の手作りによるささやかな青空市、「SATOYAMAヘルシーマーケット」が開催され、小林農場も毎回、野菜を持参して出店させていただいております。今年の春は63日(日)に開催します。

  市貝町は「サシバの里づくり」に取り組んでいます。最近の調査で市貝町は世界有数のサシバの繁殖地であることが分かり、サシバで町おこしをしてゆこうとしているようです。

  サシバとは、タカの仲間の鳥で鋭いくちばしと爪を持ち、大きさはカラスくらいです。春に東南アジアから日本列島にやって来て、夏の間はヒナを生み育てます。カエルやヘビや昆虫などを捕らえて食用としますので、それらがたくさん住んでいる自然豊かな環境が必要です。サシバが子育てしやすい豊かな自然環境が、市貝町にあるということです。

  町ではサシバを観光資源として活用して外部から来訪者を迎えようとしています。サシバが繁殖できる環境を今後も保って来訪者を魅了してゆけるよう、町民が自主的に町の自然環境保全に関わってゆくことを奨励しています。町の自然環境保全を観光と絡めることによって推し進めてゆく狙いがあるようです。

  例えば町の主要産業の農業においては、町長さんは無農薬栽培などの自然環境にやさしい農業に関心をお持ちのようで、そのような農業を町で支援しながら推進してゆきたいとお考えのようです。ぜひそれを実現していただけるよう、私も応援したいと思います。

  東京で暮らしていた私は15年ほど前に農業を学ぶために市貝町の農場に移り住みました。市貝町で住民の皆さんの生き生きとした暮らしぶりを目にしながら、私もそのまま市貝町に暮らし続ける決心をして、この町で小林農場を設立いたしました。

  日本の多くの市町村では過疎化が進み、町の魅力を伝えて外部から人々を呼んで町の賑わいを取り戻してゆこうと必死に努力しています。それで全国の都道府県の「魅力度ランキング」なるものが毎年公表されて話題となったりしますが、自分たちの暮らしている自治体の順位が低かったとしても、いちいち気にする必要はないと思います。外部の人には自分たちの町の魅力が分からなくても、自分たちが町に存在している魅力に気づいてそれに誇りを感じて暮らしていれば、それで十分です。住民が生き生きとその町で暮らしていれば、その様子を見てその町に魅力を感じる来訪者も自ずと増えてゆくのではないのでしょうか。

  雑木林に囲まれながら何枚もの水田が連なって伸びてゆく地形を「谷津田」と呼びますが、サシバはそのような地形を好むようです。「SATOYAMAヘルシーマーケット」の会場となる「観音山 梅の里」の高台からは谷津田の光景が一望できます。上空を見上げれば気持ちよさそうに風に乗って悠々と舞っているサシバの姿も見られるかもしれません。傾斜のある山腹に段々と店が並ぶ景観も賑やかで面白く、催しを開催するには良い場所です。

会場の豊かな自然の中で来場者を迎える生産者も生き生きとし、来場者は肌で里山の魅力に触れることになるでしょう。皆さん、よろしければ会場まで遊びにいらしてください。

2018年9月 3日 (月)

8月31日の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)・玉ねぎの貯蔵状態について

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今回の旬野菜詰め合わせ(野菜セット)の内容です。

玉ねぎ、人参、キュウリ、ナス、ピーマン、ミニトマト、オクラ、サヤインゲン、モロヘイヤ、クウシンサイ、青シソ、ニンニク、トウモロコシ、

「食べきれないので野菜の量を少なくしてほしい」

「その野菜は好物なので、もっとたくさんほしい」

「特定の野菜にアレルギー反応があるので、その野菜は除いてほしい」など

旬野菜詰め合わせ(野菜セット)についての皆さまからのご要望を個別に承ります。ご要望のある方は電話やメールで農場まで、または、小林に直接、お伝えください。

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今年は、玉ねぎの保存状態が良いです。今年の猛暑の高温の中でも、ほとんどの玉ねぎが傷まずに保存できています。

ここ数年は夏の間に貯蔵していた玉ねぎがたくさん傷んで、大量に廃棄しなくてはいけませんでした。今年はそんな虚しい想いをせずにすんでいます。

おそらく、栽培方法が保存状態の良し悪しに大きく影響を与えているのだと思います。今までは玉ねぎは肥料を与えてから栽培していました。たくさん肥料を与えれば玉ねぎは大きく育ってくれますが、貯蔵性が悪くなるといわれています。

それで今回はイチかバチか、肥料を与えずに玉ねぎを栽培したのですが、それが「吉」と出たような気がします。

去年は年を越す前に玉ねぎが全部傷んでしまって出荷が終了しましたが、今年は貯蔵性が良さそうなので、年を越して真冬の最中まで、玉ねぎを出荷してゆけるかもしれません。

9月に入り、来年に収穫される玉ねぎの種まきが始まります。5月の早い時期から収穫される極早生の品種と、その次の年の2月まで貯蔵できる貯蔵用の品種の種を購入して、5月から2月までの長期間、玉ねぎを出荷し続けることを目指します。

極早生の品種が完熟して収穫されるのは5月からですが、まだ未熟な頃の4月にも「新玉ねぎ」として出荷できるかもしれません。4月は他に出荷できる野菜の少ない端境期(はざかいき)ですので、4月のうちから「新たまねぎ」として玉ねぎを出荷していければ助かります。「新たまねぎ」とは、未熟な状態で収穫される初々しい味をした玉ねぎのことをいいます。

まだ9月ですが、すでに来年の4月から再来年の2月までの出荷のことを見据えながら、種まきをしています。

2018年9月 1日 (土)

素直な性格の苗   平成30年5月17日

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素直な性格の苗   平成30517

 

初夏の候、皆さま、いかがおすごしでしょうか。

 

 2月から5月にかけて、数えきれないほどの春野菜の苗と夏野菜の苗を育苗ハウスの中で保温しながら育てて畑へと巣立たせてゆきました。霜が降りて冷え込むことがなくなった今、次々と夏野菜の苗が畑へ植えられてゆき、長かった苗作りが終わりを迎えています。

 

  ハウス内の温度が低くなりすぎれば苗の上にビニールをかぶせて保温し、温度が高くなりすぎればハウスの側面を開けて換気し、ハウス内の適温を保つために常に気を配りました。乾燥して苗が乾きやすい日にはホースを持って1時間かけてかん水することもありました。ハウスから苗を巣立たせればこれらの毎日の手間な管理からやっと解放されます。

 

  幼い子供の頃に受けた経験がその後の人格の形成に大きな影響を及ぼす人間の場合と同様で、作物も苗の頃の生育がその後の生育の様子や収穫に影響を与えます。「苗半作」という言葉がありますが、それは作物栽培の上で苗作りはかなり重要な作業であるという意味です。今まで私はなかなか納得のゆく姿の苗が作れず、苗作りは小林農場の課題でした。

 

  今までの私は、ハウス内の温度をあまり暖めず低温を保ち、水も苗にあまり与えないようにして、できるだけ厳しい環境の中で苗を鍛えようとしてきました。でもそうすると苗はいじけてしまうようで、いつまで経っても大きくならず生育が止まってしまいました。

 

  この春はできるだけハウス内の温度を高く管理して、水もたっぷりと苗に与えて、甘やかしながら育ててみました。すると、葉が伸び伸びと広がり、色もさわやかな姿の苗を育てることができました。いじけたりぐれたりして停滞することなく、素直に生育していました。

 

  そのようにして育てたキャベツやレタスを3月から4月にかけて畑に植えてゆきましたが、不意に寒くなったり雨が降らなくなったりして気象条件が厳しくなると枯れてしまいやすく、今年の畑に植えられた苗は逆境に弱い感じがします。ハウスの中で私が甘やかして育てたからでしょうか。

 

厳しく育てるといじけて生育が止まってしまい、いっぽうで甘やかして育てると厳しい気象条件に耐えられなくなります。子育てを経験されたことのある皆さんは、これと似たことをお感じになったことがありませんか?子育てと同じように、苗作りも奥が深いです。

 

  苗作りでは、まずはハウスの中では大事に温めたり水を与えたりして素直に生育させてあげることが肝心。そして、苗作りは畑に植えたら終わりではなく、苗の根が畑に根付くまでの数日間は手間をかけて防寒用の布をかぶせて防寒したりして露地の厳しい気象条件から守ってあげれば、あとは私の助けを借りなくても苗は自立して生育してゆくでしょう。ハウスの中で素直に育った苗は、きっと畑でも停滞せずに素直に生育してくれるでしょう。

 

  赤ちゃんには必ず親の面倒が必要ですが、苗にも農家の細かな管理が必要です。苗作りは農家としての勘が最も試される作業です。私の場合は、厳しく育てるよりも優しく育てたほうが、苗は良く生育してくれるようです。まだまだ課題はのこしていますが、この春は素直に生育してくれる苗を作ることができ、ここ数年で最も良い苗作りだったと思います。

 

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