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2018年4月19日 (木)

種子を手元に   平成30年1月19日

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種子を手元に   平成30年1月19日

星も凍るような寒い夜が続いております。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  昨年の農業界では、政府が「主要作物種子法」の廃止を決めたことが話題となり、多くの農業関係者が政府の方針に反対しています。どういうことなのか、勉強してみました。

  今まで日本では、国民の食卓に欠かせない米、麦、豆の主要作物の種子は国が責任を持って確保してゆくように「主要作物種子法」で定められていて、各都道府県は国の予算を受けながらその地域の気候に適した品種の開発を行い、地域の農家にそれらの品種を普及してきました。それが去年、「民間の種苗会社の活力を農業にも生かしてゆきたい」という狙いで「種子法」が廃止されて、種子の開発を国から民間企業へ任せてゆくことになりました。

  企業の最大の目的は自社の利益を増やしてゆくことなので、「企業が儲けやすい品種」ばかりが開発されて、品種の多様性が失われてゆくことが懸念されます。その「儲けやすい品種」とは、必ずしもその地域の自然環境に適合したものとはかぎらず、少しでも天候不順が続けばたちまち不作になったりして、食料不足を招くおそれもあります。また、「遺伝子組み換え品種」の開発・普及に力を入れている民間企業もあり、人体にどんな影響を与えるのかよく分からない「遺伝子組み換え食品」が売り場に増えてゆくのではと不安視されます。

  主要作物の供給は国民の命にも関わる問題でもありますので、国が責任を持ってそれらの優良品種の種を管理するべきだと、多くの農業関係者が声をあげています。「種子法の廃止」によって今後の食料安全保障がどう変わってゆくのか、私も注視したいと思います。

  寒い北海道と暑い九州とでは気候が違うので、その土地に適した品種も違ってきます。地域の自治体がそれぞれ、自分たちに適した品種を育んでゆくことが望ましいと思います。さらに言えば、農家が自分の田畑に適した品種の種を自分で採種できれば理想的です。

  小林農場では、多くの作物の種を店から購入していますが、自分でも採種できそうな作物の種はなるべく自分で採種するようにしています。現在、皆さんにお届けしている人参の品種は「小泉冬越し五寸」といいますが、食べると人参の香りが溢れるようで、私のお気に入りの品種です。去年、人参から花を咲かせて種を実らせて、初めて種を採種してみました。

  秋に自分が採種した種を播いてみると種はちゃんと発芽してくれて、その後も順調に育ち、去年の暮れに収穫してみました。いつもよりも感慨深い出荷となりました。今回も収穫された人参から姿の美しいものを「母体」として選び出して土の中に埋め戻しました。春になれば地上に新芽を伸ばして、夏には花を咲かせて、三代目の種を実らせるでしょう。

  小松菜などの葉物野菜は虫に食べられやすく虫に食われた跡が目立ったりしますが、「葉物野菜を自分で採種して育てているうちに、やがてそれらは虫害を受けにくくなる」という話を耳にしたことがあります。その土地で代を重ねた品種は、その土地で虫にも負けない生命力を身につけてゆくのかもしれません。今年は小松菜の採種に初挑戦したいです。

  何年も採種しながら作物を育ててゆくと、肥料を与えなくても作物が元気に育つようになるとも言われています。世代を重ねると、種の遺伝子はその土に馴染んでいくようです。

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