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2017年10月 7日 (土)

毒を持つ野菜    平成29年7月20日

毒を持つ野菜    平成29年7月20日

夏空がまぶしく感じられる頃となりました。みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  灼熱の日差しを浴びても葉がしおれることのないモロヘイヤは、とても頼れる夏の葉物野菜です。秋に入って日が短くなると花を咲かせて種を作る準備を始めるのですが、今年はどうしたことか、日が長い今の時期でも、モロヘイヤの花をあちらこちらで目にします。

  勢い良く伸びた新芽を摘んで収穫してゆきますが、収穫しないと新芽からつぼみが現れて花が開きます。そのままほうっておくと、やがて花が枯れて、その跡からサヤが伸びて、サヤの中で種が実るでしょう。その頃には茎葉は筋っぽくなって、食用にむかなくなります。

  そして、このモロヘイヤの種には「毒素」が含まれていることが知られています。モロヘイヤの種を食べた家畜が死亡した事例も報告されています。サヤをつけているようなモロヘイヤを収穫して食べることは、避けたほうがよさそうです。

  小林農場の畑ではサヤをつけているような危険なモロヘイヤの姿はみかけません。そうなる前に摘みとって収穫しています。安全性の確保のために念には念を入れて、サヤがついていなくても、つぼみや花が目立っているモロヘイヤは出荷しないことにしました。収穫したモロヘイヤを少し手間かけて、花やつぼみの有無を確認しながら出荷しています。

  このように野菜が動物に有害な毒を発生させる場合があります。有名なのがジャガイモの芽に含まれている有毒物質「ソラニン」で、ジャガイモの芽を食べて中毒になった人も過去にいたようです。小林農場では、貯蔵しているジャガイモから芽が出てきたら、手で掻き取るようにしています。

また、芋が長時間、日に当たると、表面が緑色に変色して有毒物質を生成します。小林農場では、収穫したジャガイモを光が差し込まない暗室で保管しています。

  おそらく動物に食べられないようにするために、野菜はこのような「自然毒」を持つようになったのだと考えられています。野菜も生き物なので、食べられないように自衛策を練っています。まな板の上の玉ねぎも、包丁で切られた瞬間に刺激物質を人間の目にふきかけて、人間に涙を流させながら最後の抵抗を試みます。

 私達は、フグは毒を持っているので食べる時には注意が必要であることを知っていますが、なぜ知っているかと言うと、過去にたくさんの人がフグを食べて死んだからです。長い間、生きるために他の生き物を食べようとする人間と、食べられまいとする生き物たちの間で、けっこう壮絶な歴史を繰り広げてきたのではないのでしょうか。現在でも食中毒や食物アレルギーによる死亡事故が稀に発生しています。

生育中のホウレンソウに肥料を与えすぎると、その体内に発がん性物質に作り出すと言われているので、肥料の与えすぎには注意したほうがよさそうです。農薬を使わずに栽培さえすれば食べ物の安全性が確保できるというわけではありません。食の安全性に直接関わっている農家は特に、食べることを油断していてはいけません。私達が毎日何気なく食べている食事は、食材を安全にする努力をしてきたご先祖様達の知恵の賜物だと思います。

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