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2017年5月11日 (木)

3・11は食の安心を考える日  平成29年3月9日

3・11は食の安心を考える日  平成29年3月9日

春雪の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  6年前の3月11日、東日本大震災に伴って福島第一原発が爆発して大量の放射能物質が飛散し、福島県やその周辺の海も農地も汚染されました。食の安全性は脅かされ、東北・関東地方の魚介類、農産物は多くの消費者に敬遠され、漁民や農家は苦しい想いをしました。

  小林農場は堆肥の材料として米ぬかやモミガラなどの有機物を利用していますが、原発事故直後はこれらの有機物も放射性物質で汚染されている危険があると考えられていました。行政が行っていた放射能検査の結果を見ながら安全性を確認した上で、使用しました。

  落ち葉は堆肥の材料として必要な有機物ですが、特に放射能汚染の影響を受けやすい有機物は落ち葉だとも言われています。私は農場のまわりを取り囲んでいる雑木林より落ち葉をかき集めていますが、放射性物質は雑木林のような場所で吹き溜まりとなって居残っている可能性があり、数十年間消えることなく、人体に有害な放射線を発し続けます。

私は毎年、落ち葉で作った堆肥を検査機関に送って放射能検査をしてもらい、堆肥の安全性を確認してから利用するようにしています。ただ、検査で得られる情報の正確さにも限界があると思っています。あまり雑木林の奥には入らず、雑木林の手前に落ちている落ち葉のみを収集するなど、採取場所を注意して選ぶなどして、より安全な管理を心掛けています。

  現在は放射性物質の他にも、農薬や遺伝子組み換え物質など、人体や地球環境に有害かもしれないと推測されている物質が、空、海、陸に拡散してしまっています。私が利用している堆肥の中にも、それらが混ざっているかもしれません。

今の時代に安心できる農産物を栽培するのは難しいです。小林農場では、「できるだけ安心な野菜をお届けします」と宣伝していますが、この「できるだけ」の部分を省いて「安心な野菜をお届けします」と言い切ってしまうと、私はウソつきになってしまうでしょう。

  利便性を求めて様々な得体の知れない人工物を生み出して拡散してきた私達の社会が、美しい自然環境を損ねてきました。消費者は生産者に安全な食材を提供するように求めますが、努力するのは生産者だけではなく、消費者もいっしょになって、社会全体で自然環境の改善に取り組まなければ、食の安全性は守れません。

  原発が存続するかぎり、私達はこれからも原発事故や放射能汚染の恐怖に怯えて暮らしていかなくてはなりません。福島第一原発事故の後、東日本では原発は稼働していませんが、それでも人々は問題なく生活しています。原発は私達の生活に必要ありません。

  西日本では原発が再稼働されて、日本は原発を捨てることができていませんが、それは技術の問題ではなく、政治の問題だと思います。次の国政選挙では、「脱原発」を真剣に取り組んでくれる政治家に投票するように、多くの国民の皆さんにお願いしたいです。

私は自分が育てて皆さんにお届けしている野菜の安全性について、どの部分に不安を感じているのか、皆さんに正直にお伝えしてゆきます。それを叩き台にして、食の安全性を守ってゆくにはどうすればよいのか、皆さんもいっしょに考えていただければ嬉しいです。

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後記  以上は2か月前に書いた農場通信を、少し訂正して今回のブログに載せました。農場通信では「安全」という言葉を使っていましたが、それをこのブログでは「安心」という言葉に置き換えてみました。

 「安全」と「安心」という言葉は、同じように見えて実は微妙に違います。私もこの2つの言葉を意識的に使い分けたほうが良いと思いました。この2つの言葉の違いについて、いずれこのブログで私なりの考えを書いてみたいと思います。

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