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2017年4月20日 (木)

量と質の反比例     平成29年2月19日


量と質の反比例     平成29年2月19日

木々の芽もすっかり春支度を整えたようです。皆さん、いかがおすごしでしょうか。

  去年の夏に収穫されて冷暗室で長い間貯蔵しながら出荷してきたジャガイモを試食してみようと包丁で切ってみると、いくつかは中身が傷んでいるものが見つかりました。長期間貯蔵されて水分が抜けて肌にシワが目立つジャガイモが傷みやすいようなので、ジャガイモを出荷する時は、イモを一つ一つ見渡して、注意しながら選別するようにしています。

一年で最も寒い時期を乗り越えて、今は春の気配を少しずつ感じられるようになってきました。早朝は相変わらず畑は霜で真っ白に凍っていますが、日中の日差しは力強さを増して、畑仕事の最中にジャケットを一枚脱ぎ捨てることが多くなりました。

低温が続いていたからこそ安定した状態で貯蔵されてきた作物も、暖かくなるにつれて異変を生じて、出荷が難しくなってゆきます。暖かくなればもっとたくさんの野菜が出荷されるのではなく、出荷できる作物がもっと減ってゆきます。三月、四月は一年で最も出荷できる野菜が少なくなる、野菜の端境期(はざかいき)です。

去年の端境期には、なんとか野菜セットに入れる野菜の量を確保しようと思って、あまり良い状態で収穫できなかったカブを無理矢理野菜セットに入れてみたら、不評でした。品質の劣る野菜を一種類でもセットに加えると、セット全体の印象も悪くしてしまいかねません。種類数が少なくなっても、品質の良くない野菜は加えないほうがよいと思いました。

  出荷できる野菜が減っている現在、野菜セットの野菜の全体量は今までと比べて、微減しています。無理して全体量を維持しようとせず、良い状態で収穫できそうなものだけを選んで出荷するように心掛けています。五月頃より出荷できる野菜の量が増えてゆくので、そうしたら再び微増していって、野菜の全体量を元に戻してゆきたいと思っています。

  作物栽培において、「量」と「質」は反比例するものだと思います。畑に肥料をたくさん入れれば収量は増えますが、肥料が多すぎるとその野菜の味質が落ちてゆきます。肥料の少ない畑ではおいしい野菜が作られやすいのですが、収量が増えにくくなります。大量生産を狙えば農薬や除草剤や化学肥料が大量に必要となって食の安全性や味質を下がりますが、安全性や味質ばかりを重視すればその分だけ手間がかかるので生産量が減ります。

我が家の食べる分だけの食料を自給することを目的とした小さな家庭菜園ならば一つ一つの作物の世話に十分な手間をかけやすいので、おいしくて質の良い野菜を作りやすいです。私のように複数の世帯に野菜をお届けしている専業農家は、品質だけでなく収量もしっかりと確保しなくてはいけませんので、どこかでちょうど良く「量」と「質」の折り合いをつけてゆくことが大切です。

野菜セットも毎回、その季節の状況に合わせて内容を調整しています。「量」を確保しづらくなる端境期には、無理に「量」を維持しようとはせず、「質」を維持してゆくことに専念して、「質」の良い野菜のみをセットに入れるようにできるだけ心掛けて、「量」の不足を感じさせぬ野菜セットの内容にしてゆきたいです。

後記  今の端境期の野菜セットの中の野菜の量は少ないと私は思っているのですが、野菜セットを定期購入されている複数の皆さんからは、「野菜の量が多いので食べきれない」とのご意見をいただくこともあります。

 

 それぞれのご家庭にはそれぞれの事情があるので、「ちょうど良い野菜の量」も違うと思います。できるだけ皆さんが「食べきりやすい量と内容」の野菜をお届けしてまいりたいと思います。

野菜の量や内容についてご要望がありましたら、電話やメールなどでご相談ください。できる範囲で個別対応させていただきます。

 

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