物づくり、縁づくり 平成29年1月12日
物づくり、縁づくり 平成29年1月12日
春寒の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。
最近、野菜セットを皆さんのお宅に配送する際に、サービス品として試食米もいっしょに持参して、ご希望される方々にお配りしています。このお米は、栃木県芳賀町の農家、「潤工房」さんが、食味と安全性を重視して無農薬で栽培した一品です。より多くの人々にご自身が作ったお米を広めたいと、小林農場に試食米を提供してくださいました。
潤工房さんは稲作に力を入れていて、すでに多くの世帯にお米を直販されてきました。野菜も望む世帯が多いため、複数の野菜農家から野菜を仕入れて、お米といっしょに販売先の世帯へお届けしています。小林農場の野菜も、潤工房さんに扱ってくださっています。
小林農場が栽培しているのは野菜のみですが、皆さんの中には、野菜だけではなく、無農薬栽培のお米など、野菜以外の農産物をご希望される方もいらっしゃるかもしれません。私の知り合いの農家の皆さんは食味と安全性を重視したいろんな種類の農産物を生産されているので、小林農場がそれらを仕入れて、野菜以外の農産物もご希望される方々に野菜セットといっしょにお届けしてゆける形ができれば、野菜セットに箔をつけられます。
さっそく潤工房さんの試食米をお渡しした方より「とてもおいしかった」というご感想をいただけました。自分が作ったお米ではないのに、なんだか嬉しく思えました。
小林農場の人参で作った人参ジャムや、カボチャで作ったカボチャジャムを販売し始めました。人気商品ですので、ご希望される方は、ご注文はお早めに。
ジャムや小麦粉などの小林農場が販売している加工品は、原料を加工所にお届けして、委託して加工品を製造してもらっています。加工所の皆さんが小林農場生まれの農産物を味わい良く仕上げてくださっています。コツコツと作物を生産していれば、それを上手に加工してくださる良い加工所と自ずと出会えるものなのだと思いました。
「自給自足」に憧れる私が農業を始めた頃には、野菜だけでなく、お米も果物もお肉も加工品も、ついでに自分が暮らす家も、なんでもかんでも自分の手で作り出したいという夢を抱いていました。農業をやっているうちに、自分の能力では野菜を栽培するだけで精一杯だということが分かってきました。
たった一人で全てを生み出すことは難しいです。でも、自分の周りで暮らしている100人の人々と顔見知りとなり、それぞれ得意なものを一品ずつ生産してそれらをお互いに分け合えれば、顔見知りの間で100品目の生産物を自給自足したことになります。
自給自足が大切とされる生産の現場に身を置いていれば、自ずと周りの人々との縁が生まれてゆきます。「ものづくり」とは「縁づくり」であると、最近、思います。
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