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2017年2月 2日 (木)

落ち葉舞い落ちる頃   平成28年12月1日

落ち葉舞い落ちる頃   平成28年12月1日

落葉の候、みなさん、いかがおすごしでしょうか。

  紅葉の観賞を楽しむ季節は終わって樹木がすっかり葉を落とし終えると、農家は落ち葉かきをします。農家にとって落ち葉は貴重な資源です。小林農場では、畑を取り囲んでいる雑木林が地面に落としてくれた大量の落ち葉をかき集めて、それを1年間かけて発酵させて、苗を育てるための床土にして利用しています。

  日本の国土の多くが森林で占められ、日本人は古くから周りの森林から生み出される落ち葉などの資源を上手に利用しながら暮らしてきました。燃料として使う薪などを手に入れるために、人々は森林によく足を運んでいました。

ところが現在はガスや電気が簡単に手に入り、もう薪は必要とされなくなっています。建物などを作るための材木も、現在は安い値段で手に入る外国産の材木が使用され、国内の森林から木が伐り出されることが少なくなっています。

海外では森林の急速な減少が大きな問題となっていますが、日本では事情が違います。温暖な気候と豊饒な土に恵まれた日本列島では、戦後に国を挙げて大規模に植林したこともあり、森林の樹木が繁殖しています。込み合ってきた樹木を人の手によって間引くことにより森林は健全に保たれてゆくのですが、現在の日本の森林は人にそっぽを向かれて、伐採して間引かれなくなりました。多くの森林の内部には日光が差し込まず、人の足場もない荒れた状況になっているようです。

  日の入らない森林中の中では豊かな生態系は育まれず、人が管理しなくなれば土砂崩れなどの災害も起きやすくなるようです。畑も雑草が茂りすぎると作物栽培は困難になりますが、森林も樹木が茂りすぎれば人が森林で活動しにくくなり、人の足が遠のきます。

5年前の福島第一原発事故で広い範囲に飛散した放射性物質により、東北・関東地方の森や林は汚染されました。ますます人々の足は森林から遠のいてしまいました。

雑木林で落ち葉をかき集めれば、人体に有害な放射性物質もいっしょにかき集めることになるので、それで今まで通りに床土を作れば、その床土は汚染されている可能性があります。小林農場では、原発事故後、落ち葉をかき集めている場所をできるだけ除染しましたし、検査機関に床土を検査してもらって床土の安全性を確認するようにもしてきました。

今の時代ならホームセンターに行けば市販の床土を簡単に購入することができるので、わざわざ手間をかけて雑木林から落ち葉をかき集める必要はないのかもしれません。しかし、人々が森や林から手に入る資源を積極的に利用しながら森林に通い続けることは、里山の自然を豊かに維持してゆくために大事なことだと思います

  雑木林の周辺では竹の繁殖力がすさまじく、それらを頻繁に切っておかないと、雑木林は竹に占領されて、人の足場がなくなってしまいます。落ち葉かきを円滑に行うためにも、雑木林に通って竹を刈り取る作業がかかせません。もし農家が落ち葉かきをやめてしまえば、雑木林と農家の関係は切れて、雑木林は管理されないまま荒れてゆくかもしれません。


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